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第3章 神の悪戯
第167話 もしもの世界があるから
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~深夜~
パーティは盛り上がり、皆が楽しんでいる時
その主役であるクロウは席から外れて外に出る。
「………」
「クロウ様」
後ろから声をかけて来たのはメイディだった、メイディは不安そうな顔をしながらこちらに近づく。
「やはり、皆様おかしいですよね」
「ああ、3年ぶりなのは分かる、けどそれにしても歓迎の仕方がおかし過ぎる」
滅茶苦茶過保護でクロウちゃん大好き人間であるメフィナでも、どこか違和感を感じてしまう程の異常さだ、息子でもないメイドのメイディが気付いてしまう程のおかしさなのだ。
「…となると」
「そうだな、"魔王討伐"きっとそれだろうな」
魔王討伐、ゲームの中では主人公であるリューク目線で物語が進み、出発する時は家族が「気をつけて」と言う類いの言葉で終わる。
が、普通に考えて魔王と言う世界を滅ぼそうとする化け物相手に自分の子供達が前線に送られてしまうと言う事を考えればこうなっても仕方ないだろう。
「こんなのただの自殺行為だしな、絶対に勝てると言う確証も無く、魔王軍の数も物資も何もわからない状況だからな」
「そうですね、勇者がいるとしても"自分が死なない"と言う保証はないですからね」
ゲームの世界ならば例え死んでもセーブポイントで復活するし、負けたとしてももう一度挑む事が出来る。
しかし…
「死ねば終わりのこの世界で、自分の子供が戦地に行く…」
「例え名誉ある事だとしても、行かせたくないのが親心ですね」
そうではない親もいるが、クロウの家族はそうではないだろう、あそこまで露骨にアピールされれば嫌でも理解出る。
「とても好かれてますね"悪役貴族様"?」
「やめてくれ、もうそんなのが通用しない所まで来ている」
メイディの嫌味にクロウはそう答える
悪役貴族として、勇者であるリュークに断罪され、親に追放される、それがクロウの本来の末路
それをクロウは…いや、この世界は暇つぶしの為に変えた、変化を見たい神の力によって。
「今から振る舞えば俺は魔王討伐に行かなくても良いのなら振る舞うぞ?」
「無理ですね、そもそもクロウ様の悪役は悪役ではなく、痛々しいカッコつけのお人好しですから」
「それ本当にやめて、マジで泣くよ?」
「私の胸の中でですか?」
「しゃぶるぞ?」
「どうぞ?」
本当の事を言われて怒ったクロウはメイディに脅しをかけるが、メイディにとっては何ともないらしく、平然と答えられる。
「…やめとくわ、流石に実家で見られたら殺されるわ…俺が」
「でしょうね、そして私も追放されるね」
実際にはどうなるか分からないが、メフィナには小一時間捕まり、色々と聞かれるだろう。
「でも、いつかは話さないといけないよな?」
「そうですね、生きて帰って来れたら貴方の追放はもう無理になりますからね」
リュークもいつかはすると言っていたが、それも無理になった、出来るとするならば敵前逃亡の罪になるが、軍として行く限り逃げ道はないだろう。
「メイディを見捨てて、他の仲間を捨てて自分だけ助かる為に逃げるなんて…悪役じゃなくて、ただのクズだ」
「はい、悪役は裏切りますよね?」
「それも無理だろうな、勇者パーティにいるし、内通者として活動しようにも敵から誘ってくれないと」
こちらから行っても良いかもしれないが、行った瞬間に殺される可能性もある為、考えるのはよそう。
「…まぁ、もう良いさそんなもしもの世界の事を考えても仕方ない」
「ええ、クロウ様がやるべき事は1つ、魔王を倒し私と結婚する事です」
「だな」
メイディと話をして気分も大分和らいだ
そう思ったクロウはメイディにお礼を言うと屋敷の方へ向かって行く。
「さ、パーティはまだまだだ、主役の2人がいなくちゃ意味がないだろ?」
「はい、では戻りましょう」
そう言って2人は屋敷へと戻った。
——————————————————————
約20日ぶりの投稿…😭
パーティは盛り上がり、皆が楽しんでいる時
その主役であるクロウは席から外れて外に出る。
「………」
「クロウ様」
後ろから声をかけて来たのはメイディだった、メイディは不安そうな顔をしながらこちらに近づく。
「やはり、皆様おかしいですよね」
「ああ、3年ぶりなのは分かる、けどそれにしても歓迎の仕方がおかし過ぎる」
滅茶苦茶過保護でクロウちゃん大好き人間であるメフィナでも、どこか違和感を感じてしまう程の異常さだ、息子でもないメイドのメイディが気付いてしまう程のおかしさなのだ。
「…となると」
「そうだな、"魔王討伐"きっとそれだろうな」
魔王討伐、ゲームの中では主人公であるリューク目線で物語が進み、出発する時は家族が「気をつけて」と言う類いの言葉で終わる。
が、普通に考えて魔王と言う世界を滅ぼそうとする化け物相手に自分の子供達が前線に送られてしまうと言う事を考えればこうなっても仕方ないだろう。
「こんなのただの自殺行為だしな、絶対に勝てると言う確証も無く、魔王軍の数も物資も何もわからない状況だからな」
「そうですね、勇者がいるとしても"自分が死なない"と言う保証はないですからね」
ゲームの世界ならば例え死んでもセーブポイントで復活するし、負けたとしてももう一度挑む事が出来る。
しかし…
「死ねば終わりのこの世界で、自分の子供が戦地に行く…」
「例え名誉ある事だとしても、行かせたくないのが親心ですね」
そうではない親もいるが、クロウの家族はそうではないだろう、あそこまで露骨にアピールされれば嫌でも理解出る。
「とても好かれてますね"悪役貴族様"?」
「やめてくれ、もうそんなのが通用しない所まで来ている」
メイディの嫌味にクロウはそう答える
悪役貴族として、勇者であるリュークに断罪され、親に追放される、それがクロウの本来の末路
それをクロウは…いや、この世界は暇つぶしの為に変えた、変化を見たい神の力によって。
「今から振る舞えば俺は魔王討伐に行かなくても良いのなら振る舞うぞ?」
「無理ですね、そもそもクロウ様の悪役は悪役ではなく、痛々しいカッコつけのお人好しですから」
「それ本当にやめて、マジで泣くよ?」
「私の胸の中でですか?」
「しゃぶるぞ?」
「どうぞ?」
本当の事を言われて怒ったクロウはメイディに脅しをかけるが、メイディにとっては何ともないらしく、平然と答えられる。
「…やめとくわ、流石に実家で見られたら殺されるわ…俺が」
「でしょうね、そして私も追放されるね」
実際にはどうなるか分からないが、メフィナには小一時間捕まり、色々と聞かれるだろう。
「でも、いつかは話さないといけないよな?」
「そうですね、生きて帰って来れたら貴方の追放はもう無理になりますからね」
リュークもいつかはすると言っていたが、それも無理になった、出来るとするならば敵前逃亡の罪になるが、軍として行く限り逃げ道はないだろう。
「メイディを見捨てて、他の仲間を捨てて自分だけ助かる為に逃げるなんて…悪役じゃなくて、ただのクズだ」
「はい、悪役は裏切りますよね?」
「それも無理だろうな、勇者パーティにいるし、内通者として活動しようにも敵から誘ってくれないと」
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「…まぁ、もう良いさそんなもしもの世界の事を考えても仕方ない」
「ええ、クロウ様がやるべき事は1つ、魔王を倒し私と結婚する事です」
「だな」
メイディと話をして気分も大分和らいだ
そう思ったクロウはメイディにお礼を言うと屋敷の方へ向かって行く。
「さ、パーティはまだまだだ、主役の2人がいなくちゃ意味がないだろ?」
「はい、では戻りましょう」
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約20日ぶりの投稿…😭
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