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第2.5章 崩壊するゲーム

第113話 かなりリアルな夢 リュークside

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前世の記憶を取り戻したのは、今から1週間前の事だ。

「…ここは?」

目が覚めるといつもとは違う全く違う景色が映っていたのだ。

「リューク何をしているの?もう授業は終わったわよ?」

「え?ああ、うん」

一体どうなっているんだ?と頭を悩ませていると隣から女性に声をかけられる、しかも自分とは全く違う名前で、

その女性は水色の髪の毛に胸の所まで着崩した服を着ている綺麗な女の子だった、しかもどこかで見た事がある。

「どうしたの?まさか寝ぼけているの?」

「うん…そうなんだ」

逆の隣にいる女の子にも心配されて顔をこちらに近づけてくる、いきなりの事なので取り敢えず、話を合わせておく。

その女性は薄紫色の髪の毛で彼女も胸元…いやそれ以上着崩した服を着ているが、中にシャツと👚キャミソール?みたいなのが合わさった黒いのを着ている為、局部とかは見えていない。

(彼女も見た事がある、でも何故か思い出せない)

何回も見た事がある感じがするが、どうしても思い出せない、何かきっかけがあればすぐに思い出せるのだが…

「と言うか、リュークがタメ口なんて初めて見たかもしれない」

「え?そ…そうですか?」

「そうだよ、寝ぼけてたとはいえ素が出て面白かったよ?」

後ろから声のかけてきたのはこれまた可愛い女の子だった、しかも見たことのある人だ、こんな美少女達に囲まれているなんてこの『リューク』と言う男はとてもモテモテなのだろう。

ちなみに彼女は白い髪の毛で片目を隠しており、黒いコートを羽織っている、見た目は何と言うか悪の組織にいそうな中ボスの手先みたいな感じだ。

「そうですね、ちょっと長い夢を見ていたせいかもしれません」

「長い夢?」

「はい、別の世界で別の人間として別の生活をしていた夢です」

「なんかすごい夢ね」

水色の髪の毛の女の子はそう言って驚いてくれている、この声に聞き覚えがあるのに、まだ思い出せない。

「だからその世界のリュークはタメ口を使っていたからあたくし達にもタメ口を使っていたのね」

「すいません、夢と現実が混合してしまって」

「たまにあるわよね、それ」

白昼夢はくちゅうむ正夢まさゆめ、多分今回の出来事は逆夢さかゆめに近いものだろう。

逆夢さかゆめ

「逆夢」とは、「現実に起きている出来事と反対の出来事が起こる夢」のこと
例えると
現実世界では財布を無くしても
夢の世界では財布を無くしていない
みたいな感じだ。

今の自分はこれが夢なのか分からないが、ここは自分の知っている所ではない事は確実だ。

もしかしたら明晰夢めいせきむと睡眠麻痺も混ざっているのかもしれない。

明晰夢めいせきむ

明晰夢は、夢を見ているときに「自分はいま夢を見ている」と自覚しながら見る夢のことで、かなりリアルな感覚があるらしい。

~睡眠麻痺~

睡眠麻痺は、入眠時などに患者は覚醒していると感じているのに、全身が麻痺して身体を動かそうとしても力が入らず、声も出ないという、いわゆる「金縛り現象」で、これもかなりリアルな感覚と夢を見るらしい。

おそらく今回はこれのどれかに近いものだろう、『感覚はあり、景色や背景がかなりリアルで夢だと気付けない夢』ついでに多分知っている人物と会えている夢…だと思う。

「さぁ起きたなら行くわよ」

「行くってどこに?」

彼女達3人は立ち上がり、こちらを見つめる、とても可愛いが、こうも見られると恥ずかしい。

「生徒会室よ私達の活動を正式に許可してもらうのよ」

「僕達の活動?」

「貴方が言ったんでしょ?貴族と平民の差別を無くすって、その活動よ」

そう言って無理矢理立たせて連れていかれる、そして触られた感触が本物に近い…いや、本物の感触によって気がつく

この世界は現実だと——-

——————————————————————
リュークの回想は後1話か2話で終わります。

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