剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜

みっちゃん

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第1章 学園編の物語

第69話 上手くいかない1日

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~20分後~

「それじゃあ俺達は部屋に戻るよ」

「皆様本日はお疲れ様でした」

夕食を食べ終えて食器はメイディに任せる、別に自分で出来る事だがこう言うのもメイドの仕事らしいので任せている。

「分かったわ、また明日ね」

「クロウ君、また明日!」

「正直に言って出来れば会いたくないけど…まぁお前達に頼んでも無理なんだろ?」

その言葉にフィオナとミオは頷く、昨日だってフィオナにとっては関わりたくない相手の筈なのに今日もしつこく付き纏って来た。

さっき言ってたように自分クロウの強さの秘訣を知るまでは諦めるつもりはないのだろう、そう言う所は『ラグナロク•オリジン』のヒロインっぽいが、それは主人公リュークにやってほしい。

「当たり前よ貴方の様な人間を放置していたら他の子達に被害が出るわ」

「そう言う事らしいわ、あたくしは貴方の事が普通に興味があるから一緒にいるつもりよ?」

「…興味があるって…リュークとか興味持てよ、あの平民お前達も気になるだろ?」

そしてリュークと彼女達フィオナとミオとの恋愛イベントを邪魔して絆を深める為の道具として活躍したいのだが、今日の達成率は40%ぐらいだ。

「気になるけど…まぁクラスメイトとして一緒に頑張っていきたいわね」

「あたくしが助けた人よね?彼とは良いお友達になれそうね」

「そうか(まぁ初日から好感度MAXはあり得ないか)」

そんな事が起こるのはハーレムモノの作品くらいだ、このゲームラグナロク•オリジンもハーレム要素があるが、ギャルゲーの様に好感度を地道に上げていかないといけないので、そう言った小説モノとは違うのだ。

「クロウ様食器の片付けが終わりました」

「ありがとう、あと布巾ふきん頂戴ちょうだい

「はい、どうぞ」

布巾ふきんを貰ったクロウはフィオナ達の机の上に置いておく。

「「?」」

「食べ終わったら机を拭いておいてくれ、俺達は本当に部屋に戻るから」

食べ終わった後例え汚れていないとしても、机の上にモノを置いていたし、手もつけていた、100%綺麗なままじゃないので最低限の事はしたい。

「クロウ様よろしいのですか?」

「俺とメイディの所だけでも拭きたかったけど、そうなるとフィオナ達が邪魔だったからな、後はミオ達のメイド達がやってくれるだろ」

机の上に布巾ふきんを置いてそのまま去るクロウ達はそんな話をしていた、忘れてはいけないが、

フィオナは国王の娘つまり王族だし
ミオはクロウと同じく公爵家の娘
そんな彼女達のメイド達が無能な訳がなく、昨日と今日は一言喋らなかったが、それも優秀なメイドたる所以ゆえんの一つだろう。

もし喋る時が来たらそれはおそらくフィオナ達の為か、ミオ達が命令したからだろう、その時は普通に話そう。

「それともメイディはフィオナ達が食べ終わるのを待ちたいのか?それなら仕方ないけど」

「そんな訳ありません、クロウ様の為ならいつまでも待てますが彼女達とはご主人様のクラスメイトくらいしか思っておりません」

勿論そんな事をフィオナ達の前で言えば面倒くさい事になるが、ここにはいない為普通に言える。

とは言え数ヶ月も経てばおそらく貴族同士の派閥が生まれてミオかフィオナ、もしくは2人とも同じ派閥に入ればその仲間達が情報収集の為に色々な所に潜伏して、こう言った話も盗み聞きして何かしらの事をして来るだろう。

ゲームでは主人公は平民な為、『平民の癖に貴族と仲良くするな』とか言ういじめに近い差別的イベントがあるが、それはクロウが主導する為、主人公とヒロイン達との交流や好感度がそれなりに上がったタイミングで行うとしよう。

「そうだな、もし俺が普通の生活を送っていたなら良き友人になれただろうな」

わたしはどんな道に進もうとも貴方に付いて行きますから気にせず進んでください」

優柔不断な事を言っているクロウだが、それでも支えてくれると言ってくれているメイディに心の中で感謝しながら

「大丈夫さ、俺は俺のなすべき事を変えるつもりはないよ」

悪役貴族としての道を何としてでも進もうと固く誓った。

——————————————————————
現在の『クロウに対する』好感度メーター

リューク 60
ミオ   65
フィオナ 65
ラピナス 75
ユーナ  50
リーゼ  70

「…高ぇ」

「そうですね」

メイディ 100?

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