上 下
9 / 47
序章~様々な思惑~

第9話 計画通り

しおりを挟む
~王都オワイコット~

ルクス「さてっと」

ルクスは"テレポート"を使いいつもの所に来ていた。

師匠「あら?.........ルクス?........貴方k.....」

ルクス「ん?........ああ師匠どうー」

隣の部屋から風呂上がりなのか少し髪の毛が濡れ、顔が火照っていた、そんな中かルクスの姿を見て

師匠「ルクス!?どうしたのよ!その腕!」

ルクス「ああこれ?斬られた」

師匠「斬られた!?」

師匠はとても焦っているが、ルクスは至って冷静だ

師匠「ちょっ.....どう言うこと!?ちゃんと説明しなさいよ!!!???」ブンブン

ルクス「ちょ.....師匠.......激し.....」ガクガク

両手で肩を激しく揺さぶる、目が回り、吐き気がする

師匠「せーつーめーいーしーなーさーいーよー!」ブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブン

ルクス「マジ.....やめ.......言う......言うから......」ガクガクガクガクガクガクガクガクガクガクガクガクガクガクガクガク

師匠「本当ね」

ルクス「........言うって......オエ」

そう言って椅子に座り、少し気持ちを落ち着かせながら説明した

————————————————————
~説明後~

師匠「成る程ねぇ、そんな事があったの」

先程と打って変わって冷静になる師匠

ルクス「まぁ、そういうことです、これも全部あいつの計画の内だと思いたいですね」

そう言ってコーヒーを飲む、先程説明しながら師匠が淹れてくれたものだ。

師匠「...........これが計画の内だったらやり過ぎよ、いくら腕を治せるとはいえ、痛みはあるんだから割りに合わないわよ」

ルクス「でもこれで完全にアイリは俺に興味がないと周りに教える事ができた、あとはリムル次第です。」

そう言って残ったコーヒを一気に飲み干す。その姿を見て師匠はため息をつき

師匠「本当、”弟”がこんな事をするなんて思いもしなかったわ」

ルクス「まぁ、この計画ができたのも彼が勇者で偶然にもアイリが剣聖だったからなんですけどね」

師匠「それでもよ、まさか妹の為にそこまでするなんて、姉としても驚きよ」

そう言って冷や汗をかきながらコーヒーを呑む、2人とも空となり師匠が新しくコーヒーを淹れてくれた。

ルクス「とりあえず、第一段階は終了しました、後はリムルと」

師匠「あの子の番ね、リムルは兎に角として、あの子は心配ね、あの子人見知りだから上手くできるかしら」

ルクス「俺の前だと結構しゃべりますけどね、なぜなんでしょうか?」

師匠「知らないわよそんなの、私たち家族でさえあんまり喋ったことないんだから」

ルクス「まぁ、そこは貴女の腕の見せ所ですよ。」

師匠「全く、人使いが荒いんだから」

師匠(それにやる気が出ないのは他の理由があるなんて言えないし)

ルクス「?......どうかしましたか?」

考え事を口にしていたのか、ルクスが聞いてくる

師匠「な.....なんでもないわよ!」

そう言って顔を横に向ける

そうしなければ自身の顔が赤い事がばれてしまうからだ

師匠「んんっ!」

話を戻す為に咳払いをする

師匠「兎に角!後は私の出番って事ね!」

ルクス「はい、それを俺が便乗すれば、筋書き通りになります」

ルクス(後はどうにかしてこの腕をなんとかしないとな、色々と不便で仕方ない、早く会えないかな?)

師匠「ところで、村からは出たのはいいけど、どこに住むつもり?」

ルクス「あ」

どうやらすっかり忘れていたようで、はあと師匠がため息をこぼしながらルクスの方を見る

師匠「しょうがないから、私の家に住まわせてやるよ、部屋に空き部屋があるんだ、そこを使ってくれ」

師匠(.........まあお前の為にわざわざずっと用意していたなんて言えないけどね)

そう言って提案するするとすぐに

ルクス「いいんですか!?」ガタ

師匠「!..........ええいいわよ?」びく

突然立ち上がり、顔を近づけてくる、それに少し驚きながら了承する。

ルクス「!!!ありがとうございます!」

そう言ってお辞儀する、正直に言ってそこの所は本当に困っていたのだ、今の彼はお金はさほど持っていない為宿に泊まり続けるのは金銭的に厳しく、ギルドに入ったとしても、まともに依頼をこなせるかわかったものではない。

そのため、彼女の家ならば、様々な理由を作る事ができる、とても効率がいいのだ。

師匠「そのかわり、家事や食事など色々分担でやってもらうわよ!」

ルクス「はい!よろしくお願いします!」ビシ

敬礼して了解する、こうして彼の居候がきまり、今後のためにギルドに加入した

————————————————————
師匠「さてと、話も終わったし、そろそろ」

ルクス「ええ、来ますね」

ガチャと音がして足音が2つ聞こえる

そして

リムル「お邪魔します、義姉さん」

???「お邪魔........します」

1人は勇者リムル、2人目は、

ルクス「ニコ」

???「......ニコ」パァァァ

リムルの後ろに隠れていたが、ルクスの顔を見るや否やルクスの膝に乗っかり

???「スンスンスンスン」ぎゅー.....

匂いを嗅ぎ、思いっきり抱きしめる。

ルクス「相変わらずだな、アカギ」なでなで

アカギ「ん..........」ぎゅー

リムル「..........ルクスさん」

ルクスがアカギの頭を撫でているとリムルが

リムル「本当にすいませんでしたぁぁぁぁ!!!!!」土下座ァ!

それは清々しいほど美しい土下座をして謝ってきた。

ルクス「まぁいいよ、”これも”計画の内なんでしょ?」

そう言って少し皮肉を込めて言った

リムル「違います!違います!」

そう言ってすぐに否定する

リムル「ルクスさんの腕をあそこまでするなんて想定外ですよ!てっきり僕が蹴ってそれでおしまいだと思って...........」

どうやら彼女達があそこまでするのは想定外だったらしい。

ルクス「まぁ、この腕はなんとかなるでしょ?ね?」

アカギ「うん.....それぐらい....余裕」

ルクス「だそうだ、まぁ死にかけたけどな」

アカギ「...................」ギロ

リムル「ヒィ!本当にすいませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

あの勇者がここまでするなんて、と少し引きながら眺めているルクス、このままだと話が進まなそうなので、師匠が咳払いをし、話し始める

師匠「まあまあ、それくらいにして....ところでリムル、貴方はいつまでここにいられるの?」

そう聞くと3人も真面目になり、話し始める

リムル「ええ、僕は妹と最後に会って好きな所に一緒に行くという事にしてここにいますので、夕方までに戻れば大丈夫です。」

アカギ「ルクスの......気配......したから....ここ......選んだ.....偉い?」

ルクス「ああ、偉いぞ、よくやってくれた」なでなで

アカギ「///////////フフッ」

リムル「ルクスさんはこの後どうするのですか?宿とかは?」

ルクス「それは大丈夫だ、師匠がここに住まわせてくれるらしい」

師匠「まぁ、居候みたいなやつだよ」

リムル「それなら、それを理由にアカギとの関係も上手く作れるな」

アカギ「?」

ルクス「まぁ、とりあえず、アカギの事は俺達に任してくれ、アイリの事は」

リムル「はい、僕に任せてください、まさかこんなものが役に立つ日が来るなんて思いもしませんでしたよ」

そう言ってリムルは今までの事を思い返した

————————————————————

誤字脱字がございましたらコメント等をよろしくお願いします。

後質問等もお願いします。



しおりを挟む
感想 107

あなたにおすすめの小説

俺が死んでから始まる物語

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。 だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。 余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。 そこからこの話は始まる。 セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

女神から貰えるはずのチート能力をクラスメートに奪われ、原生林みたいなところに飛ばされたけどゲームキャラの能力が使えるので問題ありません

青山 有
ファンタジー
強引に言い寄る男から片思いの幼馴染を守ろうとした瞬間、教室に魔法陣が突如現れクラスごと異世界へ。 だが主人公と幼馴染、友人の三人は、女神から貰えるはずの希少スキルを他の生徒に奪われてしまう。さらに、一緒に召喚されたはずの生徒とは別の場所に弾かれてしまった。 女神から貰えるはずのチート能力は奪われ、弾かれた先は未開の原生林。 途方に暮れる主人公たち。 だが、たった一つの救いがあった。 三人は開発中のファンタジーRPGのキャラクターの能力を引き継いでいたのだ。 右も左も分からない異世界で途方に暮れる主人公たちが出会ったのは悩める大司教。 圧倒的な能力を持ちながら寄る辺なき主人公と、教会内部の勢力争いに勝利するためにも優秀な部下を必要としている大司教。 双方の利害が一致した。 ※他サイトで投稿した作品を加筆修正して投稿しております

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?

歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。 それから数十年が経ち、気づけば38歳。 のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。 しかしーー 「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」 突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。 これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。 ※書籍化のため更新をストップします。

僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた

黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。 その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。 曖昧なのには理由があった。 『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。 どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。 ※小説家になろうにも随時転載中。 レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。 それでも皆はレンが勇者だと思っていた。 突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。 はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。 ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。 ※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

処理中です...