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エピローグ(外伝) 世界を救いしその後
エピローグ5話 神託の恐怖 エイトside
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~その日の夜~
「女神様から直接話しかけて貰った?」
「うん、そうなの」
エイトはある程度の仕事を終わらせて家族みんなで食事をとる
ルールは決めていなかったがシルフィの手間を考えて自然と皆で食べる様になった
「エリスが暗黒騎士になって」
「私は竜騎士」
「あたいとイルルは」
「魔法使いになったんだ」
エリス達はそう言って自分のなった職業の話をする
「みんなおめでとう、立派な職業ね」
「ありがとうママ」
ミュウはそう言うとエリスの頭を撫でる、やはり自分の娘、が良い職業になると嬉しい様だ
「エフィは竜騎士…私の竜の力が影響したのかしら?」
「例えどんな理由であれ、この力を使ってお母様やお父様のお役に立ちたいと思います」
シルフィはやはり自分の娘がなった職業に疑問を持つが今は取り敢えず娘の喜んでいるので良しとする
「あたし達は魔術使いなのに、魔法使いになるなんて」
「なんか凄いのじゃ」
「あたい達も驚いてるよ」
「パパ様の魔力とママ様の力が合わさって出来たんだと思うの」
アリアとエルは「魔術使い」つまり魔力がないのだ、それなのに「魔法使い」になれたと言うことはイリアとイルルは母親にはない魔力があると言うことだ
「何はともあれ、皆無事に職業を持つ事が出来たんだな」
「「「「はい!」」」」
「なら、今日は深く考えずにこの日を祝おう」
エイトの言う通りだ、職業を得る為の儀式はこの日しかない、同じ経験をする事はもう2度と出来ないのだ
ならばこそこの日を大切にして祝わなければ損すると言うことだ
「そうね、シルフィもいつもより張り切って作ってたもんね」
「当たり前です、自分の娘の新しい門出ですよ、祝わなくてどうするんですか」
「あたし達の娘も祝ってよね?」
「皆んな祝うのじゃ!」
シルフィ達はそんな事をする余裕はなかったが今回はある、自分達がしなかった分は娘達にしようと前々から決めていたのだ
「それで今回も女神様から直接神託を受けたのか?」
「うんお姉ちゃん達と同じだったよ」
エイトの質問にエリスはそう答える、どうやら「今回も」女神様から直接神託を受けた様だ
「…女神アミス」
「あの女神は一体何を企んでいるんですか…」
娘達には絶対に聞こえない声でそう呟く、いくら彼女がまともな女神様だからと言って、女神アダマス、女神アマスの件を忘れてはならない
信用はしているが、信頼はしていない
今回の件だってそうだ、女神様から直接神託を貰った、と言う如何にも怪しい行いに警戒している
「みゅぅ…厄介な事にならなければ良いけど」
「そうならない事を祈るのみですね」
「結局は神頼みじゃの…」
自分達に厄介事が来るのは構わない、しかし大切な娘達にその被害が出るのは絶対に起きてはならない事だ
戦いは終わった、娘達には使命とか、宿命とかそう言った事に関して無縁の生活を送って欲しい
「お父様?」
「ん?どうしたエルフィ?」
「いえ、私達は公爵家の娘、英雄の娘です、お父様達の役に立てるのなら本望ですよ」
「子供がそんな事を考えなくて良いよ」
エイトはエルフィの頭を撫でに行き頭を「なでなで」する
「皆んなには自分のやりたい事をやって欲しい、例えそれが冒険者でも構わない、けれどこれだけは約束してくれ…無茶はしないでくれ」
「お父様…」
「時には冒険も必要かもしれない、けれど命が危険に晒される様な事だけはしないでくれ、それさえ守ってくれれば俺は何も言わないよ」
過保護と言われても良い、けれど過去の自分は九死に一生の賭けを何回もやったし、本当に死にかけた
「俺達はどんな時でもお前達の味方だから」
自分の親がそうだった様に今度は自分も家族を信じる番だ、あの様な事には絶対になりたくないと硬く心に誓った
——————————————————————
続く
「女神様から直接話しかけて貰った?」
「うん、そうなの」
エイトはある程度の仕事を終わらせて家族みんなで食事をとる
ルールは決めていなかったがシルフィの手間を考えて自然と皆で食べる様になった
「エリスが暗黒騎士になって」
「私は竜騎士」
「あたいとイルルは」
「魔法使いになったんだ」
エリス達はそう言って自分のなった職業の話をする
「みんなおめでとう、立派な職業ね」
「ありがとうママ」
ミュウはそう言うとエリスの頭を撫でる、やはり自分の娘、が良い職業になると嬉しい様だ
「エフィは竜騎士…私の竜の力が影響したのかしら?」
「例えどんな理由であれ、この力を使ってお母様やお父様のお役に立ちたいと思います」
シルフィはやはり自分の娘がなった職業に疑問を持つが今は取り敢えず娘の喜んでいるので良しとする
「あたし達は魔術使いなのに、魔法使いになるなんて」
「なんか凄いのじゃ」
「あたい達も驚いてるよ」
「パパ様の魔力とママ様の力が合わさって出来たんだと思うの」
アリアとエルは「魔術使い」つまり魔力がないのだ、それなのに「魔法使い」になれたと言うことはイリアとイルルは母親にはない魔力があると言うことだ
「何はともあれ、皆無事に職業を持つ事が出来たんだな」
「「「「はい!」」」」
「なら、今日は深く考えずにこの日を祝おう」
エイトの言う通りだ、職業を得る為の儀式はこの日しかない、同じ経験をする事はもう2度と出来ないのだ
ならばこそこの日を大切にして祝わなければ損すると言うことだ
「そうね、シルフィもいつもより張り切って作ってたもんね」
「当たり前です、自分の娘の新しい門出ですよ、祝わなくてどうするんですか」
「あたし達の娘も祝ってよね?」
「皆んな祝うのじゃ!」
シルフィ達はそんな事をする余裕はなかったが今回はある、自分達がしなかった分は娘達にしようと前々から決めていたのだ
「それで今回も女神様から直接神託を受けたのか?」
「うんお姉ちゃん達と同じだったよ」
エイトの質問にエリスはそう答える、どうやら「今回も」女神様から直接神託を受けた様だ
「…女神アミス」
「あの女神は一体何を企んでいるんですか…」
娘達には絶対に聞こえない声でそう呟く、いくら彼女がまともな女神様だからと言って、女神アダマス、女神アマスの件を忘れてはならない
信用はしているが、信頼はしていない
今回の件だってそうだ、女神様から直接神託を貰った、と言う如何にも怪しい行いに警戒している
「みゅぅ…厄介な事にならなければ良いけど」
「そうならない事を祈るのみですね」
「結局は神頼みじゃの…」
自分達に厄介事が来るのは構わない、しかし大切な娘達にその被害が出るのは絶対に起きてはならない事だ
戦いは終わった、娘達には使命とか、宿命とかそう言った事に関して無縁の生活を送って欲しい
「お父様?」
「ん?どうしたエルフィ?」
「いえ、私達は公爵家の娘、英雄の娘です、お父様達の役に立てるのなら本望ですよ」
「子供がそんな事を考えなくて良いよ」
エイトはエルフィの頭を撫でに行き頭を「なでなで」する
「皆んなには自分のやりたい事をやって欲しい、例えそれが冒険者でも構わない、けれどこれだけは約束してくれ…無茶はしないでくれ」
「お父様…」
「時には冒険も必要かもしれない、けれど命が危険に晒される様な事だけはしないでくれ、それさえ守ってくれれば俺は何も言わないよ」
過保護と言われても良い、けれど過去の自分は九死に一生の賭けを何回もやったし、本当に死にかけた
「俺達はどんな時でもお前達の味方だから」
自分の親がそうだった様に今度は自分も家族を信じる番だ、あの様な事には絶対になりたくないと硬く心に誓った
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続く
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