幼馴染み達がハーレム勇者に行ったが別にどうでもいい

みっちゃん

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最終章 ~彼らの終着点~

第六百二十四話 本当のお別れ(女神様とね?)

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「では、私はそろそろ行きます」

自分の治療が終わったのか、女神アミスは翼を広げて空に飛ぶ

「…女神アミス」

「…はい」

「…あたしはまだ貴女の事を完全に許したわけではありません、今までの事を考えたら、兄様がいなかったら、本当に殺していたかもしれません」

アリアにとっては女神と言うのは自分の人生を滅茶苦茶にした悪の神だ

エイトがいなければ今でも地獄を味わっていただろう、そう考えるとエイトの為とは言えよく許せたもんだ(完全にではないけど)

「ワシもお主達の事は死ぬまで許す事はできん、例え主様に言われてもな」

エイトの頼みで形上は「許した」けど心の奥底にある「怨み」は完全には消えず、完全に「許す」事なんて自分の世界を壊されたエルにとって許せるものではない

「それは分かっています、許してほしいとは思いません、ただ、私ではないにしろ同じ女神としてそして問題を起こした姉の妹として心から謝罪します、本当に申し訳ございませんでした」

「…謝らなくて良いですよ、ミュウ姉様の屋敷の前で貴女は頭を下げていました、屋敷の中でも傲慢な態度はとりませんでした」

「それにワシらは感謝もしておるのじゃ」

エルのその発言で女神アミスは「感謝?」と首を傾げる、恨まれる事はしたかもしれないが感謝される様なことはしていない

なのに何故「感謝」と言う単語が出てくるのだろうか?

「ワシらが今こうして主様に会えたのは形はどうであれお主のおかげじゃ、そこの部分は感謝するのじゃ」

「確かに…正直に言って貴女のせいではありませんが、同じ女神として許せない部分ではありますが、兄様と出会えたと言う事に関しては感謝しています」

悲惨な日々を送っていたのは確かだし、そのせいで厄災と暗黒神は大変な目に遭ってきた

それでもエイトと言う新しい希望を見つけて、彼の為に残りの人生(人ではないが)を使おうと決めたのだ

「それは…素直に喜べないですね」

「まぁとばっちりみたいなもんですからな、地獄に落ちた女神達にその鬱憤を晴らしてください」

「元、ですけどね、そうですね、私は干渉出来ませんけど、干渉出来る世界でその鬱憤を晴らすとしましょう」

その世界と言うのは勇者カイトのいる地獄だろう、彼は今もなお 捕食されながら1兆年と言う年月が過ぎるまでその地獄を味合わないといけない

「…女神アミス」

「はい?」

「…ありがとう、俺たちの代わりに厄介ごとの後始末をやってくれて」

厄介ごとと言うのは女神達に加えて、DDダークデビル、勇者パーティの者達の事だろう

「いいんですよ、これが私のお仕事ですから」

「それでもよ、アリア達と同じよ形はどうであれ、私たちでは手に負えない相手を裁いてくれたんですから」

「私からも言わせてください、本当にありがとうございます」

例えそれが仕事であろうともエイト達にとっては面倒な相手の後始末をやってくれた様なものだ

だからこそ感謝こそすれど、文句を言う事なんてない

「そこまで言うのでしたら、有り難く受け取りましょう、では」

女神アミスは感謝の気持ちを受けると貴族達のする会釈をして、遥か上空へと飛んでいく
しばらくすると気配も姿も完全に消えてしまった

「行ってしまいましたね」

「そうだな、でも、アイツらのその後が分かったし良しとしようぜ?」

「それもそうね」

「それに兄様の新しい力も見ることが出来ましたし」

「うむ、主様のカッコいい所を見れただけで満足なのじゃ」

今回の件では死人も出てないし、エイト達を殺しに来たわけでもない、今までやらかして来た女神達の代理として謝りに来て、形はどうであれ、厄災と言う名の被害者を、それによる多くの犠牲者達を出させる事を止める事が出来た

これが100%正しい行いではないのはわかるが、これ以上アリアの様な者達を出させない為にミュウ達はこの道を選んだのだ、後悔はない
——————————————————————
続く
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