上 下
640 / 680
最終章 ~彼らの終着点~

第六百十八話 エイト達対女神アミス

しおりを挟む
~カルデア王国敷地外~

ミュウ達は女神アミスとの決着をつける為、王国の外の広い草原の所に集まる

「全く、本当はこの後ミュウのお母さんの所へ行く予定だったんだからな?」

「それは本当にすいません、ですが、私にも女神としての使命があります、引くわけにはいきません」

女神アミスの意見は理解は出来る、人間と言うのは愚かな生き物でその数が増えればその分他の種族や罪の無い人達が死ぬ

魔物達も数が増えれば生態系を壊してしまう為、倒さなくてはならない

その為には厄災と言う間引きする為だけに造られた道具を使わないといけない

しかしシルフィ達は納得は出来ない、その間引きによって罪の無い人達も死ぬし、その元凶は生き残ってしまう

アリアの様な感情を持ち、永遠に生と死を繰り返させられる様な人生なんて絶対にさせたくない

お互いに理解して、そして納得出来ない状況になったのなら、解決策は1つだ

「女神アミス、この戦いに私達が勝てば私達の案を聞き入れてくれるんですよね?」

「はい、約束は守ります、姉や3代目アダマスの様なクズにはなりたくありませんから」

ミュウの言う案は、「自然の摂理に任せる」と言うものだ、人間が増え、魔物達が増え、世界が滅びるのならそれは私達人間の責任だ

この世界の神達に頼らないと生きていけないなんて、そんなのは間違っている

前に地球の問題を挙げたが、それだけではない、日本の様に唯一の被爆国として核兵器の無い世界を目指す為に活動する国もあれば

地球環境を保護する為に、ゴミ拾い、節水、節電などと言った小さな事から、新しい植木の植えたり、一度使った物を新しく再利用する♻️(リユース)など、地球環境を少しでも良くするために活動している人達も存在している

だからこそ女神達が考えたシステムはいらないと言ったのだ

「では、私が勝てば今まで通りに働きます、それでいいですね?」

「はい、正直に言って私達は厄災と暗黒神を仲間にしなければこんな事を言う事は無かったでしょう」

シルフィの言う通りだ、エイト達がそう思ったのは、
厄災が感情を持っている事を知ったから
助けを求めていた事を知っていたから
助ける事が出来なかったから
女神達が許せないから
もう2度とあの様な悲しみを苦しみを味わいたく繰り返したくないからだ

全く知らない赤の他人なら
この世界の事を理解していなかったら
世界に絶望していたら
生きる気力がなかったら
きっと女神アミスの意見は理解して納得して、今まで通りの事をさせていただろう

「ああ、俺達は知ってしまったアリアが誰よりもこの世界の悲劇を嘆き、エルが誰よりも自分の世界暗黒の世界を守れなかった事に苦しんでいた事を」

「だからこそ私達はそんな事を起こさない繰り返さない為に、貴女女神に挑むわ」

「私達は絶対に負けません、負けられません、必ず貴女を倒します」

エイト、ミュウ、シルフィは剣を顕現けんげんさせて構える

アリアとエルも覚悟を決める

「あたし達は兄様に救われた、そして兄様があたし達の為にまた戦ってくれる…なら!」

「ワシとアリアは主様の為にこの身を捧げて主様達の為に戦おう!」

術式を展開させて開幕と同時に速攻で魔術を撃てる準備をする

「流石は世界を救いし英雄達…本当なら私は貴方達とは戦いたくありません、エイトさん、貴方には本当に感謝しているのです」

女神アミスは目を瞑り、祈りを捧げる

「女神達の暴走によって起きてしまった大惨事を貴方は…いえ、貴方達は解決してくれた、本当なら貴方達の要望は聞き入れられて当然の事なんです…ですが」

祈りが終わり、神の翼が現れる
頭の後ろには神の輪が現れて、まるで本当の女神が現れた様だった(本物だけど)

「私としても立場がある以上…本気で行きますよ!」

——————————————————————
VS.女神アミス 開幕
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

俺が死んでから始まる物語

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。 だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。 余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。 そこからこの話は始まる。 セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕

勇者パーティーに追放されたアランが望み見る

辻田煙
ファンタジー
 過去、アランは勇者パーティーにより、魔王軍に襲われた村から救出された。以降、勇者たちの雑用としてアランは彼らからの精神的肉体的な苦痛に耐えている。村を襲った魔王軍への復讐になると思って。  しかし、アランは自身を魔王軍から救ってくれたはずの勇者パーティーの不正に気付いてしまう。  さらに、警戒していたにも関わらず、ダンジョンのトラップ部屋で勇者達に殺害される。 「やーっと、起きた。アラン」  死んだはずのアランが目を覚ますと、聞こえたのはどこか懐かしい声だった――  数週間後、アランは勇者パーティーの一人である竜人ジェナの前に立っていた。 「見つけたぁ。てめえ、なんで死んでねえんだぁ?」 「遅いよ、ジェナ」  アランの仕掛けたダンジョントラップでボロボロでありながら、なおも不敵に嗤うジェナを前に、アランは復讐の炎を滾らせ戦いに挑む。  救済者と勘違いし気付けなかった過去の自分への戒めと、恨みを持って。 【感想、お気に入りに追加】、エール、お願いいたします!m(__)m ※2024年4月13日〜2024年4月29日連載、完結 ※この作品は、カクヨム・小説家になろう・ノベルアップ+にも投稿しています。 【Twitter】(更新報告など) @tuzita_en(https://twitter.com/tuzita_en) 【主要作品リスト・最新情報】 lit.link(https://lit.link/tuzitaen)

お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……

karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。

無限に進化を続けて最強に至る

お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。 ※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。 改稿したので、しばらくしたら消します

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~

大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」  唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。  そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。 「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」 「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」  一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。  これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。 ※小説家になろう様でも連載しております。 2021/02/12日、完結しました。

処理中です...