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最終章 ~彼らの終着点~

第六百十六話 新たな犠牲者(言い方ぁ!)

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「さてと、そろそろ帰らせてもらいますね」

「もう帰るんですか?」

女神アミスはお茶を飲み干すと立ち上がってそう言う

「はい、閻魔大王…実際には7人(人なのか?)の審判者達が仕事をしてくれていますが…まぁ、そこは気にしなくていいでしょう」

「…はぁ、それでそれがなんの理由になるんですか?」

「彼らにだけに任せるわけにはいかない、と言う事です、今度こそしっかりとやらないといけませんから」

「それってつまり、また厄災も創るという事ですか?」

そうなってくると話は変わってくる、アリアは厄災としての記憶を持っており、ただただ言われた通りの事をして殺されてを幾度となく繰り返されて来た

それを今代の厄災(の片割れ)を救ったのだが、エイト達が死んだ後に繰り返されて仕舞えば本末転倒だ

「そうです、皆様には悪いですが、増え過ぎた人口…魔物達は必ず争いの種となります、ミュウさん、貴女の世界でも似た様な事がありましたよね?…使

「…っ!?」

ミュウはその言葉に息を呑む、「第二次世界大戦」大東亜戦争太平洋戦争で使われた大量殺戮兵器核兵器、コレにより多くの

「でも!今は平和です!」

「いいえ、平和ではありません」

ミュウの意見に真っ向から否定する、しかしその言葉は正しい

「貴女の暮らしていた日本ですら殺人、誘拐、詐欺、強盗やヤクザやマフィアのような事が毎日起こっていますよね?

アメリカでは銃殺事件がとても多く、貧困層、発展途上国、内戦地などでは食料もなく、お金もなく、水もない

そして子供でも戦争に参加して死んでいっている、地球だって平和ではないのです」

日本やアメリカは言わば先進国、それでも
貧困層やホームレス等経済格差などもあり、ただミュウとエイトが恵まれていただけなのだ

「そ…それは、そうですね」

「それに人間の数が増え過ぎると環境破壊が進み、それによる食料問題、二酸化炭素など、様々な理由で悲惨な目に遭います」

魔物の数も飢餓や飢饉などを巻き起こす可能性があり、本当は危険なのだが…

「そう言った事を未然に防ぐためにも、厄災は必要なのです」

女神アミスの言っている事には一理ある、しかしそれだと厄災がまた悲惨な目に遭ってしまう

「貴女の気持ちはよくわかります、そこで何ですけど、エイトさん、貴方の家族を使ってもよろしいでしょうか?」

「な!?」

「いきなり何を言っているんですか!?」

「やはり貴女も敵でしたか!?」

「兄様!殺す許可を!!!」

「ぶっ殺すのじゃ!!!」

「待ってください!そういう意味じゃないんです!」

女神アミスは殺意増し増しのミュウ達を何とか抑えようと必死に弁明し始める

コレばっかりは女神アミスが悪い、エイト自分家族両親を使わせてくれ、と言われたらエイトの事を心から愛しているシルフィ達にとっては大切な人を永遠に苦しめても良い?

と、言われているようなものだ、殺意だって湧く

「じゃあどういう意味か教えてもらいましょうか?」

「話の内容によっては本当に貴女を殺しますからね?」

「大丈夫ですよ、私が使いたいのは貴方の家族、…ですから」

その言葉にエイトは「それって…」と反応する、女神アミスは「そう」と頷き誰を使うのか名前を言う

「エイトさん、貴方の義理の姉、義理の妹、幼馴染みのメグミさん、アイさん、サユリさんの3人を使わせてください、勿論それが彼女達の罪を償わせる為の罰として使います」

「…彼女達も地獄行きなんですか?」

「はい、貴方の家族は世界を滅ぼそうとした組織に入りました、それだけならまだ良いのですが、その組織は他の世界をも干渉させ影響を及ぼす恐ろしい組織でした、その為この様な罰が必要なのです」

——————————————————————
続く
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