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第11章 ~DDの正体~

第五百七十六話 王都での会話

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~王都にて~

金塊を受け取り、エイト達は城を後にした
リムル達勇者パーティはルクス達の報酬分も含めて受け取りに行った為、王城内で仕事をしている

仕事と言うのは勇者パーティの要望を叶える為もそうだが昨日の負傷者達を治療する為に動いているのだ

「リムル達も休めば良いのに」

「俺も言ったけど断られたよ」

エイトは何故休もうとしないのか聞くとルクスも一応は声をかけていたらしい
ルクス曰く「それが勇者としての使命だから」らしい

「勇者って…それでも私達人間と変わらないのに」

「兄さん…は…優し…い…から…」

優しいだけではないと思うが、それでもやっぱり凄いとは思う
ミュウ達ですら疲労困憊な状態ではそんな事をする余裕はないのに、リムル達はそれでも動くのだから驚きを隠せない

「本当に彼らの様な人達だったら、私達の世界も平和だったんでしょうね」

「まぁ平和とは呼べないけどね」

「それでも、ですよ」

アマギはそう言うが、シルフィにとっては羨ましい事だ
シルフィ達の世界の勇者はまごう事なきクズだ、被害者とか馬鹿な事を言う人もいるが、彼がいなければそもそもこんな事にはなっていない

勇者と言うリムルのような人々の象徴みたいな人がいれば
カイトのように存在しては行けない者もいる

それを理解出来ない人は別にしなくても良いが、それを踏まえて自分の意見を押し付けるのは論外だ

「あたし達は奴のせいで人生が滅茶苦茶になりましたからね」

「洗脳や好感度アップで、他の者もな」

「洗脳や好感度に関しては対策出来るんだろ?意思が弱いから…どうとか」

ザークは軽く教えてもらった事を話すが、大体はあっている感じだ

洗脳や好感度は簡単に言えば「本当に好きな人がいれば効かない能力」なのだ
体目当てだったり、お金、顔、ステータスなどその人の内面ではなく外面だけで「好き」とか言っている人達にかかる魔法能力

学園時代のカイトのハーレムもカイトの外見に惚れた人や、彼氏、夫がいる者も本当に好きな人なら効かないが外見だけで付き合っている、結婚している人は簡単に洗脳されて、あのハーレムにいたのだ

現にエイトの義理の姉妹のメグミとアイ
幼馴染みのサユリは「都合の良い男」としか見ていなかった為、簡単に離れてしまったのだ

それをエイトのせいにしたりしてクズ扱いするのは本当に頭がおかしいとしか思えない、能力説明で分かるようにミュウやシルフィの様に心の底から異性エイトの事が好きで想いあっていたら効かない事は分かっているのにそう言う事を言うのだ
本当に頭が痛くなる話だ

「好感度の対策は本当に好きな人を見つける事、洗脳はそれを跳ね除ける程の愛を抱く事…かな?そこら辺はカイトに効かないと分からないけどアイツはもうこの世にいないから」

と、エイトは少し嬉しそうに話す
そんな力を渡す女神アダマスも、それを悪用する勇者カイトも、もうこの世にはいない為、今更感はあるが、一応の対策は話す

「そうね、それにルクス達には関係のない事だしね」

「そう…なの?」

「うん、アカギはルクスの事好きでしょ?」

「うん…死ぬ…程…愛して…る」

「それだけの愛があればアイツの能力は効かないわ」

ミュウはアカギにそう言うとアカギは自分の指輪を見る「純愛の指輪」これがある限り、ルクスとは一生側にいる事が出来る
(そもそもルクスもアカギの事大好きな為指輪がなくとも関係ないが)

「アマギさんとザークさんもそうですよね?」

「当たり前よ、じゃなきゃ付き合わないわよ」

「それにそんな簡単にコロっと変わるなんてあり得ないよ」

「それを聞いて安心したのじゃ」

アマギとザークもカイトの能力は効かないし、メグミ達の様に簡単に裏切る様な事はしないだろう

アリアとエルもそれを聞いて少し安堵した

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曲芸師 ルーク



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