幼馴染み達がハーレム勇者に行ったが別にどうでもいい

みっちゃん

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第11章 ~DDの正体~

第五百七十二話 次の日

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エイト達が目を覚ましたのは次の日の朝だった、半日以上も寝ており、自分達の身体が予想以上に疲弊していたのがよくわかる

「失礼します」

オワイコットの兵士が部屋のドアをノックした後ミュウ達のいる客室に入ってくる

「皆様起きてください、国王陛下がお待ちです」

「…?」

12時間以上も寝ていた為なのか、兵士の声だけで普通に起きる事が出来た、ミュウ達も目をこすりながら起きる

「…その前に先ずは入浴ですね、お風呂の支度が出来ております、先ずはその汚れた服と身体を綺麗にしましょう」

「身体はともかく、服は乾くの?」

「宮廷魔導士達がいますので風魔法でなんとかします」

流石は異世界、日本ならコインランドリーとかで脱水と乾燥機を使って乾かしたりするが、それを魔法でどうにかするらしい

「それでしたら問題ありませんね」

「では、私について来てください」

兵士はそう言うと背中を向けてシルフィ達を案内する、多分その間に客室の掃除とかもするのだろう

「結局あたし達はどのくらい寝てたんですか?」

「大体半日くらいですね」

「…半日もワシ達は寝ていたのか」

驚くのも無理はない、日本での平均睡眠時間は平均7時間42分、この世界オラクルでは、大体5時間くらい寝れれば良いくらいだ(旅の中での話だが)

それの約3倍くらい寝ていたのだ、驚いても仕方ない

「皆様のおかげで世界が救われたと勇者様から聞きました、国王陛下もその恩人達にお礼がしたいと言う事で貴方達を呼んだのです」

「なるほどね」

正確にはエイト"達"だ、
クロスの世界、ルークの世界、ルクスの世界
そしてエイトの世界の4つの世界の「主人公」とも言える人物とその仲間達のおかげで世界が救われたのだ

エイト達だけではない、むしろだけだったら今頃世界は滅んでいただろう

そんな事を考えていると兵士がちょうど風呂場の前で止まってくれた
風呂場と言っても入浴場…とても大きな銭湯みたいな感じで、王族が使っている個室みたいな風呂ではなかった

「こちらです」

「あら、結構普通なのね」

「こちらは来賓の方々の為の浴場ですからね、…後はたまに我々も使ったりしています」

ミュウの言葉に兵士はそう答える
時折り使っているらしいが、別にそんな事を気にする人達ではないのでそれとなく聞き流す

「では、服は後でメイドと執事が回収して洗濯してくださるので、暫くの間お寛ぎおくつろぎください」

「ちょっと待ってください」

兵士はそう言って去ろうとするとシルフィがそれを止める

「はい?なんでしょうか?」

「ここは暫くの間貸し切りですか?」

「…?ええおそらくそうだと思いますが…何故ですか?」

他の人が入ってくるのが嫌なのだろうか?1日経ったとはいえ、負傷者はまだまだいる、その人たちがここの風呂を使う事などない筈だが?

そう思っているとアリアが質問に答える

「兄様と…いえ、殿方と混浴したいのです」

「男女で1つの風呂に入りたいのじゃ、他の者にワシ達の裸を見せたくないのじゃ」

ついでにエルも説明して、兵士の疑問に答えてくれた…が、その説明で新たな疑問が生まれる

「…え?」

「…すいません、我儘わがままなのは分かっていますが、男湯でも女湯でも良いので皆んなで入りたいのでどちらかを貸し切りにして欲しい…と言う事です」

エイトが申し訳なさそうに言うと兵士の思考も追いついて行き、そして顔を敬礼をする

「わ…わかりました!他の者達にもそう連絡しておきます!」

「助かります」

兵士はそう言うと急いでその場から去る、そしてすぐさま戻って来て女湯の方に「貸し切り」と言う看板を置いてくれた

「では、こちらをお使いください、何かあったらすぐに連絡します」

「わかりました、ありがとうございます」

エイトが申し訳なさそうにお礼を言うと兵士の方も少し同情の目を向けながら急いでその場から去る

——————————————————————
(…俺の彼女達と同じ眼をしていたな…あの男も大変だなぁ)
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