592 / 680
第11章 ~DDの正体~
第五百七十話 幼馴染み アイリ•ルクスside
しおりを挟む
~修練場~
「修練」は、武術、スポーツ、場合によっては学問などにも使われる。 「鍛練」は、元来は金属を鍛えること。 転じて、心身を鍛えること。 「鍛錬」とも書く。
ここではオワイコット騎士団達が自国を守る為に日々鍛錬している場所を示す
そんな所にいるのはルクスとアイリの2人
ルクスは杖をアイリは剣を持っている
「あの…ルクスさん?何故私をここに呼んだんですか?」
「ちょっと修練の相手になって欲しくてな」
しかしルクスは魔力がないし、体力もない、そんな状態でまともに戦えるのだろうか?
そう思ったアイリだったがルクスはポケットから瓶を取り出す
「それは?」
「王国の備品の中からくすねて来た」
「…それ盗んだって事ですよね?バレたら大変ですよ?」
「お前が黙っていればいい」
ルクスは瓶の蓋を開けてその中身を飲む、そうするとルクスの魔力が戻っていくのが分かる
「…ぷはぁ!…6~7割は戻ったか、これでお前と同じくらいだな」
「…私がそのくらいしか力を出せない事が分かっていたんですか?」
「見ればわかる、嫌と言うほど見て来たんだからな…アイリ」
「っ!?」
ルクスは杖を構えて魔力を込める
アイリはその姿を見てオドオドとする
「それじゃあ付き合ってもらうか」
「ちょ!ちょっと待ってください!」
「モルベトールから聞いた、覚えているんだろ?」
ルクスは火炎の魔法を放ち、アイリはそれを剣で防ぐ
「…成る程、全部聞いちゃったんだね!」
「ああ、何故そんな事をしたのか、それは聞いてないけどな!」
アイリは地面を蹴りルクスに迫る、魔法使いは遠距離型だ、近距離型の剣聖とは相性が良いが、至近距離に来られてしまえば負けは確定だ
だからこそルクスは火炎の魔法を何発も撃ち込む
「それで!なんて言われたんだよ!」
「全部よ!貴方達が私の記憶を奪った事も!その後幸せに暮らした事も!全部!」
シールドを張り斬撃を防ぐ、その隙に距離を取り、今度は雷魔法を放つ
「そして、DDに勧誘されたわ…そうすればまたルクスと暮らせると言われてね!」
「じゃあなんで断った!お前にとっては良い提案だろ!」
「ふざけないで!」
雷⚡️を全て躱し、斬撃を放つ、それを土魔法で防ぐ
「確かにあの時の私ならその提案に乗ったわ…けど、記憶を失い新たな人生を送っていくに連れてわかったの!」
「何が!」
「貴方が大好き!でも!もう傷つけたくないって!!!!」
氷魔法で足を凍らして氷の矢を何十発も放つ
アイリは剣で氷を全て打ち砕き、足の方も気合いで破壊する
「俺はアカギを愛している!この想いは生涯消える事はない!」
「知ってるわ!だからこそ私は私を仲間として見てくれる騎士団の皆んなを!リムル達を守る為に!…そして!」
火炎の魔法で剣を作り、アイリと剣で撃ち合う、片方で魔法を使い、片方で剣を使うと言う魔法剣士の様に立ち向かう
「貴方達の幸せを願い、守り、側で想い続ける!これが今の私!剣聖アイリよ!!!!」
「チッ!あんな暴力女がこんなに変わるなんてな!!!」
「うるさい!この魔法バカ!」
「なんだとこの剣バカ!」
魔法を放ち、剣で撃ち合い、距離を取り、距離を詰められ、激しく罵し合う
自分達の溜まっていた鬱憤をこれでもかとぶつけ合い、修練場は至る所がクレーターが出来る程の恐ろしい状況となっていた
そして気がつけば2人は背中を地面に預けて倒れ込んでいる
「ハァ…ハァ…ハァ…」
「あぁ…はぁ…っぱはぁ…」
息切れしながら暫くの間2人の呼吸音だけが聞こえる
そんな中ルクスはアイリに話しかける
「…幼馴染み」
「え?」
幼馴染みと言う言葉にアイリは反応する
「俺はお前の事を完璧に許す事は出来ない」
「うん…」
「でも、またやり直せるのなら幼馴染みから始めないか?」
「いいの?」
ルクスは上半身だけを起こしてアイリを見る、その目は友人を見る様な目をしている
「ああ、こんな俺で良いのなら…な?」
「良いに決まっているでしょ?」
アイリも上半身だけを起こして手を差し出す
ルクスはその手を握る
「幸せになりなさいよ、私は今充分幸せなんだから」
「俺も今幸せだよ、それに心の中にあった"わだかまり"が抜けた様な感じだよ」
「私もよ、罪悪感がなくなった様な変な感覚よ」
そう言って2人はクスクスと笑いながらゆっくりと立ち上がる
——————————————————————
こうして2人は結ばれる事は決してないが、揺るがない絆と友情が芽生えた瞬間となり
今後とも続く良き仲間となった。
「修練」は、武術、スポーツ、場合によっては学問などにも使われる。 「鍛練」は、元来は金属を鍛えること。 転じて、心身を鍛えること。 「鍛錬」とも書く。
ここではオワイコット騎士団達が自国を守る為に日々鍛錬している場所を示す
そんな所にいるのはルクスとアイリの2人
ルクスは杖をアイリは剣を持っている
「あの…ルクスさん?何故私をここに呼んだんですか?」
「ちょっと修練の相手になって欲しくてな」
しかしルクスは魔力がないし、体力もない、そんな状態でまともに戦えるのだろうか?
そう思ったアイリだったがルクスはポケットから瓶を取り出す
「それは?」
「王国の備品の中からくすねて来た」
「…それ盗んだって事ですよね?バレたら大変ですよ?」
「お前が黙っていればいい」
ルクスは瓶の蓋を開けてその中身を飲む、そうするとルクスの魔力が戻っていくのが分かる
「…ぷはぁ!…6~7割は戻ったか、これでお前と同じくらいだな」
「…私がそのくらいしか力を出せない事が分かっていたんですか?」
「見ればわかる、嫌と言うほど見て来たんだからな…アイリ」
「っ!?」
ルクスは杖を構えて魔力を込める
アイリはその姿を見てオドオドとする
「それじゃあ付き合ってもらうか」
「ちょ!ちょっと待ってください!」
「モルベトールから聞いた、覚えているんだろ?」
ルクスは火炎の魔法を放ち、アイリはそれを剣で防ぐ
「…成る程、全部聞いちゃったんだね!」
「ああ、何故そんな事をしたのか、それは聞いてないけどな!」
アイリは地面を蹴りルクスに迫る、魔法使いは遠距離型だ、近距離型の剣聖とは相性が良いが、至近距離に来られてしまえば負けは確定だ
だからこそルクスは火炎の魔法を何発も撃ち込む
「それで!なんて言われたんだよ!」
「全部よ!貴方達が私の記憶を奪った事も!その後幸せに暮らした事も!全部!」
シールドを張り斬撃を防ぐ、その隙に距離を取り、今度は雷魔法を放つ
「そして、DDに勧誘されたわ…そうすればまたルクスと暮らせると言われてね!」
「じゃあなんで断った!お前にとっては良い提案だろ!」
「ふざけないで!」
雷⚡️を全て躱し、斬撃を放つ、それを土魔法で防ぐ
「確かにあの時の私ならその提案に乗ったわ…けど、記憶を失い新たな人生を送っていくに連れてわかったの!」
「何が!」
「貴方が大好き!でも!もう傷つけたくないって!!!!」
氷魔法で足を凍らして氷の矢を何十発も放つ
アイリは剣で氷を全て打ち砕き、足の方も気合いで破壊する
「俺はアカギを愛している!この想いは生涯消える事はない!」
「知ってるわ!だからこそ私は私を仲間として見てくれる騎士団の皆んなを!リムル達を守る為に!…そして!」
火炎の魔法で剣を作り、アイリと剣で撃ち合う、片方で魔法を使い、片方で剣を使うと言う魔法剣士の様に立ち向かう
「貴方達の幸せを願い、守り、側で想い続ける!これが今の私!剣聖アイリよ!!!!」
「チッ!あんな暴力女がこんなに変わるなんてな!!!」
「うるさい!この魔法バカ!」
「なんだとこの剣バカ!」
魔法を放ち、剣で撃ち合い、距離を取り、距離を詰められ、激しく罵し合う
自分達の溜まっていた鬱憤をこれでもかとぶつけ合い、修練場は至る所がクレーターが出来る程の恐ろしい状況となっていた
そして気がつけば2人は背中を地面に預けて倒れ込んでいる
「ハァ…ハァ…ハァ…」
「あぁ…はぁ…っぱはぁ…」
息切れしながら暫くの間2人の呼吸音だけが聞こえる
そんな中ルクスはアイリに話しかける
「…幼馴染み」
「え?」
幼馴染みと言う言葉にアイリは反応する
「俺はお前の事を完璧に許す事は出来ない」
「うん…」
「でも、またやり直せるのなら幼馴染みから始めないか?」
「いいの?」
ルクスは上半身だけを起こしてアイリを見る、その目は友人を見る様な目をしている
「ああ、こんな俺で良いのなら…な?」
「良いに決まっているでしょ?」
アイリも上半身だけを起こして手を差し出す
ルクスはその手を握る
「幸せになりなさいよ、私は今充分幸せなんだから」
「俺も今幸せだよ、それに心の中にあった"わだかまり"が抜けた様な感じだよ」
「私もよ、罪悪感がなくなった様な変な感覚よ」
そう言って2人はクスクスと笑いながらゆっくりと立ち上がる
——————————————————————
こうして2人は結ばれる事は決してないが、揺るがない絆と友情が芽生えた瞬間となり
今後とも続く良き仲間となった。
0
お気に入りに追加
887
あなたにおすすめの小説
転生受験生の教科書チート生活 ~その知識、学校で習いましたよ?~
hisa
ファンタジー
受験生の少年が、大学受験前にいきなり異世界に転生してしまった。
自称天使に与えられたチートは、社会に出たら役に立たないことで定評のある、学校の教科書。
戦争で下級貴族に成り上がった脳筋親父の英才教育をくぐり抜けて、少年は知識チートで生きていけるのか?
教科書の力で、目指せ異世界成り上がり!!
※なろうとカクヨムにそれぞれ別のスピンオフがあるのでそちらもよろしく!
※第5章に突入しました。
※小説家になろう96万PV突破!
※カクヨム68万PV突破!
※令和4年10月2日タイトルを『転生した受験生の異世界成り上がり 〜生まれは脳筋な下級貴族家ですが、教科書の知識だけで成り上がってやります〜』から変更しました
【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
異世界キャンパー~無敵テントで気ままなキャンプ飯スローライフ?
夢・風魔
ファンタジー
仕事の疲れを癒すためにソロキャンを始めた神楽拓海。
気づけばキャンプグッズ一式と一緒に、見知らぬ森の中へ。
落ち着くためにキャンプ飯を作っていると、そこへ四人の老人が現れた。
彼らはこの世界の神。
キャンプ飯と、見知らぬ老人にも親切にするタクミを気に入った神々は、彼に加護を授ける。
ここに──伝説のドラゴンをもぶん殴れるテントを手に、伝説のドラゴンの牙すら通さない最強の肉体を得たキャンパーが誕生する。
「せっかく異世界に来たんなら、仕事のことも忘れて世界中をキャンプしまくろう!」
彼女をイケメンに取られた俺が異世界帰り
あおアンドあお
ファンタジー
俺...光野朔夜(こうのさくや)には、大好きな彼女がいた。
しかし親の都合で遠くへと転校してしまった。
だが今は遠くの人と通信が出来る手段は多々ある。
その通信手段を使い、彼女と毎日連絡を取り合っていた。
―――そんな恋愛関係が続くこと、数ヶ月。
いつものように朝食を食べていると、母が母友から聞いたという話を
俺に教えてきた。
―――それは俺の彼女...海川恵美(うみかわめぐみ)の浮気情報だった。
「――――は!?」
俺は思わず、嘘だろうという声が口から洩れてしまう。
あいつが浮気してをいたなんて信じたくなかった。
だが残念ながら、母友の集まりで流れる情報はガセがない事で
有名だった。
恵美の浮気にショックを受けた俺は、未練が残らないようにと、
あいつとの連絡手段の全て絶ち切った。
恵美の浮気を聞かされ、一体どれだけの月日が流れただろうか?
時が経てば、少しずつあいつの事を忘れていくものだと思っていた。
―――だが、現実は厳しかった。
幾ら時が過ぎろうとも、未だに恵美の裏切りを忘れる事なんて
出来ずにいた。
......そんな日々が幾ばくか過ぎ去った、とある日。
―――――俺はトラックに跳ねられてしまった。
今度こそ良い人生を願いつつ、薄れゆく意識と共にまぶたを閉じていく。
......が、その瞬間、
突如と聞こえてくる大きな声にて、俺の消え入った意識は無理やり
引き戻されてしまう。
俺は目を開け、声の聞こえた方向を見ると、そこには美しい女性が
立っていた。
その女性にここはどこだと訊ねてみると、ニコッとした微笑みで
こう告げてくる。
―――ここは天国に近い場所、天界です。
そしてその女性は俺の顔を見て、続け様にこう言った。
―――ようこそ、天界に勇者様。
...と。
どうやら俺は、この女性...女神メリアーナの管轄する異世界に蔓延る
魔族の王、魔王を打ち倒す勇者として選ばれたらしい。
んなもん、無理無理と最初は断った。
だが、俺はふと考える。
「勇者となって使命に没頭すれば、恵美の事を忘れられるのでは!?」
そう思った俺は、女神様の嘆願を快く受諾する。
こうして俺は魔王の討伐の為、異世界へと旅立って行く。
―――それから、五年と数ヶ月後が流れた。
幾度の艱難辛苦を乗り越えた俺は、女神様の願いであった魔王の討伐に
見事成功し、女神様からの恩恵...『勇者』の力を保持したまま元の世界へと
帰還するのだった。
※小説家になろう様とツギクル様でも掲載中です。
冤罪で自殺未遂にまで追いやられた俺が、潔白だと皆が気付くまで
一本橋
恋愛
ある日、密かに想いを寄せていた相手が痴漢にあった。
その犯人は俺だったらしい。
見覚えのない疑惑をかけられ、必死に否定するが周りからの反応は冷たいものだった。
罵倒する者、蔑む者、中には憎悪をたぎらせる者さえいた。
噂はすぐに広まり、あろうことかネットにまで晒されてしまった。
その矛先は家族にまで向き、次第にメチャクチャになっていく。
慕ってくれていた妹すらからも拒絶され、人生に絶望した俺は、自ずと歩道橋へ引き寄せられるのだった──
30年待たされた異世界転移
明之 想
ファンタジー
気づけば異世界にいた10歳のぼく。
「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」
こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。
右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。
でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。
あの日見た夢の続きを信じて。
ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!
くじけそうになっても努力を続け。
そうして、30年が経過。
ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。
しかも、20歳も若返った姿で。
異世界と日本の2つの世界で、
20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
拝啓、お父様お母様 勇者パーティをクビになりました。
ちくわ feat. 亜鳳
ファンタジー
弱い、使えないと勇者パーティをクビになった
16歳の少年【カン】
しかし彼は転生者であり、勇者パーティに配属される前は【無冠の帝王】とまで謳われた最強の武・剣道者だ
これで魔導まで極めているのだが
王国より勇者の尊厳とレベルが上がるまではその実力を隠せと言われ
渋々それに付き合っていた…
だが、勘違いした勇者にパーティを追い出されてしまう
この物語はそんな最強の少年【カン】が「もう知るか!王命何かくそ食らえ!!」と実力解放して好き勝手に過ごすだけのストーリーである
※タイトルは思い付かなかったので適当です
※5話【ギルド長との対談】を持って前書きを廃止致しました
以降はあとがきに変更になります
※現在執筆に集中させて頂くべく
必要最低限の感想しか返信できません、ご理解のほどよろしくお願いいたします
※現在書き溜め中、もうしばらくお待ちください
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる