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第11章 ~DDの正体~
第五百六十九話 2人きりで
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「ルクスさん、どうでしたか?」
「ああ、全て終わったよ、そっちは?」
「死傷者は出てしまったけど、こちらも全て終わりましたよ」
リムルはそう言うと表情が変わる、残党達掃討が終わったとは言え、死傷者が出てしまったのだ
総力戦、防衛戦で多くの人が傷つき、死人が出てしまったのだ、自分のせいではないとは言え悲しいものは悲しい
「…兄…さん…お疲…れ様」
「ありがとう、アカギ」
妹であるアカギが兄であるリムルを労うとその表情も多少和らぐ、リムルは重度のシスコンだ、妹からの労いの言葉は自身の疲労を忘れさせる程だ
「アイリ、アミ、ミア、貴女達もお疲れ様」
「ありがとうございます、アマギさん」
「でも、私達の仕事はまだ残ってますよ」
「ええ、負傷者の手当てをしなくてはなりませんから」
そう言ってアミとミアは衛生兵と共に負傷した兵士達の所へと向かっていった
「相変わらず忙しいのだな」
「ああ、勇者としてやるべきことがあるのと同じ様に彼女達も彼女達しか出来ない仕事があるからね」
ザークの言葉にリムルはそう言うとアマギの方へ近づく
「義姉さん、貴女も魔法使いとして負傷した者達の治療をお願いしたいんですけど、いいですか?」
「いいわよ…と言いたい所なんだけどごめんなさいね、魔力がもうないのよ」
「え?」
「話せば長くなるから簡単に言うと、そうしないと倒せない敵がいた、と言う事よ」
嘘は言っていない、モルベトールはアマギを含めてその場にいた全員の力を使ってやっと倒せた敵だ
そこまでの過程を説明すると話が長くなるのも嘘ではない、今回の件は複雑な所がある、
女神の事、勇者の事、組織の事、異世界の事、話せば話す程複雑になっていく
だからこそアマギの言葉でまとめた方が良い
「なるほど、では後日改めて話を聞きますね」
「ええ、お願いするわ」
リムルはそう言うとアイリを連れて移動しようとする…が
「リムル、アイリは置いていってくれ」
「…?なんでですか?」
「2人きりで話したいんだ…いいか?」
ルクスの真剣な目にリムルは何かを察して頷く
「わかりました、アイリもいいよね?」
「え?…あ…はい」
アイリはオドオドしながら頷く
「なんで私が?」と言う気持ちが大きいのだろう
それもそうだ、ルクスはモルベトールに真実を教えてもらっているが、アイリはまだルクス達に真実を話していない
だからこそ自分と2人きりで話したい程の内容が理解できないのだ
「エイト、すまないが俺はアイリと話があるからアカギ達と一緒に先に休んでてくれ」
「わかった、リムルもいいか?」
「僕は構わないよ、疲れているんだろ?今日はゆっくりと休みなよ」
その言葉に甘えてミュウ達は先に休ませてもらう事にする
おそらくカルデア王国…いや、オワイコット王国の国王との話などがあるのだろう
(リムル達が)
その間は無事にカルデア王国に帰る道のりを考えなくてはならない
その為にも時間は必要なのだ
「それじゃあ、君達をこれから客室に送るよ、アカギ達はどうするの?」
「私は…まって…る」
「私も部屋で寝てるわ、もう足が限界なのよ」
「では俺も」
アマギ達も部屋で休む事にしている為、みんな客室用の部屋に行かして休ませる
(もちろん兵士達が案内しているが)
「それじゃあ俺達は修練場に行こう」
「は…はい(いきなりどうしたんだろう、アカギも納得している内容ぽいけど…)」
そしてルクスとアイリは修練場に向かう
「…(モルベトール、余計な事をしてくれたな)」
彼女のせいでアイリは全てを思い出している、なら何故自分達を殺しにこないのだ?
殺せるチャンスは沢山あった筈だ
それなのに仲間として生活して、新しい力?
に目覚めても何もしてこない
その事が少し気になるのだ
——————————————————————
続く
「ああ、全て終わったよ、そっちは?」
「死傷者は出てしまったけど、こちらも全て終わりましたよ」
リムルはそう言うと表情が変わる、残党達掃討が終わったとは言え、死傷者が出てしまったのだ
総力戦、防衛戦で多くの人が傷つき、死人が出てしまったのだ、自分のせいではないとは言え悲しいものは悲しい
「…兄…さん…お疲…れ様」
「ありがとう、アカギ」
妹であるアカギが兄であるリムルを労うとその表情も多少和らぐ、リムルは重度のシスコンだ、妹からの労いの言葉は自身の疲労を忘れさせる程だ
「アイリ、アミ、ミア、貴女達もお疲れ様」
「ありがとうございます、アマギさん」
「でも、私達の仕事はまだ残ってますよ」
「ええ、負傷者の手当てをしなくてはなりませんから」
そう言ってアミとミアは衛生兵と共に負傷した兵士達の所へと向かっていった
「相変わらず忙しいのだな」
「ああ、勇者としてやるべきことがあるのと同じ様に彼女達も彼女達しか出来ない仕事があるからね」
ザークの言葉にリムルはそう言うとアマギの方へ近づく
「義姉さん、貴女も魔法使いとして負傷した者達の治療をお願いしたいんですけど、いいですか?」
「いいわよ…と言いたい所なんだけどごめんなさいね、魔力がもうないのよ」
「え?」
「話せば長くなるから簡単に言うと、そうしないと倒せない敵がいた、と言う事よ」
嘘は言っていない、モルベトールはアマギを含めてその場にいた全員の力を使ってやっと倒せた敵だ
そこまでの過程を説明すると話が長くなるのも嘘ではない、今回の件は複雑な所がある、
女神の事、勇者の事、組織の事、異世界の事、話せば話す程複雑になっていく
だからこそアマギの言葉でまとめた方が良い
「なるほど、では後日改めて話を聞きますね」
「ええ、お願いするわ」
リムルはそう言うとアイリを連れて移動しようとする…が
「リムル、アイリは置いていってくれ」
「…?なんでですか?」
「2人きりで話したいんだ…いいか?」
ルクスの真剣な目にリムルは何かを察して頷く
「わかりました、アイリもいいよね?」
「え?…あ…はい」
アイリはオドオドしながら頷く
「なんで私が?」と言う気持ちが大きいのだろう
それもそうだ、ルクスはモルベトールに真実を教えてもらっているが、アイリはまだルクス達に真実を話していない
だからこそ自分と2人きりで話したい程の内容が理解できないのだ
「エイト、すまないが俺はアイリと話があるからアカギ達と一緒に先に休んでてくれ」
「わかった、リムルもいいか?」
「僕は構わないよ、疲れているんだろ?今日はゆっくりと休みなよ」
その言葉に甘えてミュウ達は先に休ませてもらう事にする
おそらくカルデア王国…いや、オワイコット王国の国王との話などがあるのだろう
(リムル達が)
その間は無事にカルデア王国に帰る道のりを考えなくてはならない
その為にも時間は必要なのだ
「それじゃあ、君達をこれから客室に送るよ、アカギ達はどうするの?」
「私は…まって…る」
「私も部屋で寝てるわ、もう足が限界なのよ」
「では俺も」
アマギ達も部屋で休む事にしている為、みんな客室用の部屋に行かして休ませる
(もちろん兵士達が案内しているが)
「それじゃあ俺達は修練場に行こう」
「は…はい(いきなりどうしたんだろう、アカギも納得している内容ぽいけど…)」
そしてルクスとアイリは修練場に向かう
「…(モルベトール、余計な事をしてくれたな)」
彼女のせいでアイリは全てを思い出している、なら何故自分達を殺しにこないのだ?
殺せるチャンスは沢山あった筈だ
それなのに仲間として生活して、新しい力?
に目覚めても何もしてこない
その事が少し気になるのだ
——————————————————————
続く
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