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第11章 ~DDの正体~
第五百六十四話 ありがとう
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「ふう…まさか今回の黒幕が魔王軍の四天王だったとはね」
「全く、他の世界の人達にも迷惑をかけて…面倒な事をしやがって」
アマギとザークも悪態を吐きながらも、戦いが終わった事に安堵している
それ程までにこれまでの戦いが長かったのだ
「終わったのか?」
「ええ、皆んなのおかげで勝てたわ…ありがとう」
クロスの問いにフローズはそう答えて、更にみんなにお礼を言う
今回の戦いは誰か1人でも欠けていたら勝てていなかっただろう
「そうね、私達だけじゃこの戦いに生き残る事は出来なかったわ」
「私達の世界だけじゃ手も足も出なかったからね」
「あたしも死にかけたしね?」
メミル、セシル、ミクも同意している、それはシルフィとグエンも同じだった
「そうですね、同じ魔族で四天王の1人だったにも関わらずかここまで差があるなんて…ちょっとショックです」
「俺もだ、魔王と呼ばれているのにそれよりも下の者にここまでやられるとはな…国王との会議に没頭し過ぎたせいだな」
更に言えば敵は同じ魔族、なのに自分達は手も足も出なかった事に不甲斐なさを感じているらしい
「俺の悪意の力があそこまで通用しなかった敵は勇者シンと戦った時以来…いや、それ以上だったな」
「そうだね、私達はまた役に立てなかったし…」
「あの頃よりも大分弱くなっているからね」
「俺達の娘の為にももっと強くならないとな」
ルークの圧倒的な力のおかげでもあるが、ユキ、マイ、シャインは勇者シンとの戦いの時と同様に殆ど役に立つ事が出来なかった
娘が産まれてから平和な時を過ごして来たとは言え、これからもこんな事が起きないとは限らない、その為強くならないといけないと再確認出来た
「それで、ルーク達はどうするんだ?」
「どうする?ってなに?」
「いや、今回の元凶である夢の鬼神は倒したから、これからどうするのかな?って」
エイトの言いたい事はこうだ
彼らはモルベトールを倒す為に悪意の流れに乗ってここまで来た、しかし帰り道をどうするのか、それが気になるのだ
「なんだ、そんな事か"道"は作ってあるからそのまま帰るだけだよ」
「道?」
「ああ、まぁ…トンネルと思ってくれて良いよ」
成る程、そのトンネルが悪意の流れを追い掛ける為に作った道であり、それ通りに行けば元の世界に帰れる、と言う事だ
「なるほど、それなら大丈夫だな」
「ああ、心配かけてすまないな」
「いや、無事に元の世界に帰れるのならそれで良いよ」
エイトはそう言うとルークに手を差し伸べる
「今回はありがとう、君達が来てくれなかったら俺は今頃死んでいたよ」
「モルベトールの消去が未完成のおかげだよ、もし本当に使えていたら君はあんな所にいないよ」
ルークはエイトと握手🤝しながらそう答える、ルークのおかげでもあるが、単にエイトの運の良さもある
普通なら死んでいた筈なのに、何故か生きていた、相当な幸運がエイトを救ったのだ
「それでもだよ、またオラクルに来れたのは間違いなくルークのおかげだ、それだけは礼を言わせてくれ」
「そうか、ならどういたしまして…かな?」
2人は出会って間もないが、確かに男の友情が芽生えていた
「全く…エイトが消えた時は私達大変だったんだからね?」
「その通りです、そのまま私達も命を絶とうと思っていましたよ」
「ルークさん、本当にありがとうございます」
「お主のおかげでワシ達は生きる希望を得る事が出来たのじゃ、ありがとうなのじゃ」
ミュウ達もルークの所に行き、お礼を言いに行く、彼女達にとってエイトは生きる希望だ、それを一時でも失ってしまったのだ
むしろ何故戦意喪失ならなかったのか不思議な程だったのだ
「…そうか、それは……良かったよ」
——————————————————————
「…(彼女達の目が怖い)」by.ルーク
「全く、他の世界の人達にも迷惑をかけて…面倒な事をしやがって」
アマギとザークも悪態を吐きながらも、戦いが終わった事に安堵している
それ程までにこれまでの戦いが長かったのだ
「終わったのか?」
「ええ、皆んなのおかげで勝てたわ…ありがとう」
クロスの問いにフローズはそう答えて、更にみんなにお礼を言う
今回の戦いは誰か1人でも欠けていたら勝てていなかっただろう
「そうね、私達だけじゃこの戦いに生き残る事は出来なかったわ」
「私達の世界だけじゃ手も足も出なかったからね」
「あたしも死にかけたしね?」
メミル、セシル、ミクも同意している、それはシルフィとグエンも同じだった
「そうですね、同じ魔族で四天王の1人だったにも関わらずかここまで差があるなんて…ちょっとショックです」
「俺もだ、魔王と呼ばれているのにそれよりも下の者にここまでやられるとはな…国王との会議に没頭し過ぎたせいだな」
更に言えば敵は同じ魔族、なのに自分達は手も足も出なかった事に不甲斐なさを感じているらしい
「俺の悪意の力があそこまで通用しなかった敵は勇者シンと戦った時以来…いや、それ以上だったな」
「そうだね、私達はまた役に立てなかったし…」
「あの頃よりも大分弱くなっているからね」
「俺達の娘の為にももっと強くならないとな」
ルークの圧倒的な力のおかげでもあるが、ユキ、マイ、シャインは勇者シンとの戦いの時と同様に殆ど役に立つ事が出来なかった
娘が産まれてから平和な時を過ごして来たとは言え、これからもこんな事が起きないとは限らない、その為強くならないといけないと再確認出来た
「それで、ルーク達はどうするんだ?」
「どうする?ってなに?」
「いや、今回の元凶である夢の鬼神は倒したから、これからどうするのかな?って」
エイトの言いたい事はこうだ
彼らはモルベトールを倒す為に悪意の流れに乗ってここまで来た、しかし帰り道をどうするのか、それが気になるのだ
「なんだ、そんな事か"道"は作ってあるからそのまま帰るだけだよ」
「道?」
「ああ、まぁ…トンネルと思ってくれて良いよ」
成る程、そのトンネルが悪意の流れを追い掛ける為に作った道であり、それ通りに行けば元の世界に帰れる、と言う事だ
「なるほど、それなら大丈夫だな」
「ああ、心配かけてすまないな」
「いや、無事に元の世界に帰れるのならそれで良いよ」
エイトはそう言うとルークに手を差し伸べる
「今回はありがとう、君達が来てくれなかったら俺は今頃死んでいたよ」
「モルベトールの消去が未完成のおかげだよ、もし本当に使えていたら君はあんな所にいないよ」
ルークはエイトと握手🤝しながらそう答える、ルークのおかげでもあるが、単にエイトの運の良さもある
普通なら死んでいた筈なのに、何故か生きていた、相当な幸運がエイトを救ったのだ
「それでもだよ、またオラクルに来れたのは間違いなくルークのおかげだ、それだけは礼を言わせてくれ」
「そうか、ならどういたしまして…かな?」
2人は出会って間もないが、確かに男の友情が芽生えていた
「全く…エイトが消えた時は私達大変だったんだからね?」
「その通りです、そのまま私達も命を絶とうと思っていましたよ」
「ルークさん、本当にありがとうございます」
「お主のおかげでワシ達は生きる希望を得る事が出来たのじゃ、ありがとうなのじゃ」
ミュウ達もルークの所に行き、お礼を言いに行く、彼女達にとってエイトは生きる希望だ、それを一時でも失ってしまったのだ
むしろ何故戦意喪失ならなかったのか不思議な程だったのだ
「…そうか、それは……良かったよ」
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「…(彼女達の目が怖い)」by.ルーク
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