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第11章 ~DDの正体~

第五百二十六話 またしても面倒な話し

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「それは簡単だよ、僕はここの地縛霊って言ったでしょ?だからここでの会話は全部聞いているんだ」

「全部?」

「そう、だからここであの世と会話をしているの聞いているから内容を知っているんだ」

「なんであの世との会話を聞くことが出来るんだ?」

「あの世とこの世を繋ぐ鏡の様な物を使って話しているのを見たんだ、その鏡は一回使った後壊れて使えなくなっているけど」

エイトの質問にオルゼクスは淡々と答えてくれる、非科学的な事なので頭の中が混乱しているが、そもそも魔法も非科学的な現象なのである程度は理解している

「つまり、貴女はここで
その敵が鏡…多分呪い系の魔道具アーティファクトを使ってあの世にいた貴女の偽物を使って、エイトに何かをしようとしていた…所を見てたって事?」

「まぁ簡単に言えばそうかな?」

…マジで"パルスのファルシのルシがパージでコクーン"並に頭が痛くなってきた

ミュウはある程度頭が良い為理解している様だが、エイトは普通の高校生、普通の平民として育ってきた為、これだけでも理解に苦しむ
(読心術コールドリーディングとか出来るから、非科学的な事と異世界ファンタジーが混じり合って理解が遅いだけでもあるが)

「取り敢えず、貴女がなんで偽物の事を知っていたのかはわかりました」

「つまり、覗き見してたら昔の知り合いが悪い人と悪い話をしていたのを見たって事ですよね?」

「ざっくりと話せばそうじゃな」

これ以上詳しく聞いても余計にややこしくなる為、アリアが言っていた事を理解してそれでこの質問は終わりにする

「後は、あの王子が…と言うよりその奥にいる敵はなんで俺達が強くなる手助けをしたんだ?」

「まぁエイトは断ったけどね、私も怪しいから断るけど」

ミュウの言う通りだ、夢の中に現れて力をあげるなんて、知らない人にお金あげる、と言われる様なものだ

「それはその次に話したでしょ?感情が好物なんだよ」

「その感情が理解出来ないんです、エイトさんの感情の何が良いんですか?」

言い方は悪いかもしれないが力を貰うエイトの感情の何が良いのかわからないのは同感だ

「それは僕にもわからないよ、僕はあくまでも聞いただけ、…まぁ僕の予想だと、君が新しい力を手に入れて喜ぶ幸せな感情…とかかな?知らないけど」

「まぁ貴女は話しを聞いただけですからね」

そこら辺は奥にいる敵に聞けば良いだろう、じゃあ次の謎はどう言う事だろうか?

「じゃが感情が好物と言うのは理解出来ん、どう言う事じゃ?」

「そのままの意味だよ、人が抱く感情、それを喰らい生きている"魔族"だよ」

「魔族!?」

堕天使をも従わせる敵がまさかの魔族だったなんて…と言うと差別になりそうだが、魔界三闘将や魔獣アビスなど、魔族よりも強そうな奴らや人間達が従っているので驚いているのだ

「うん、元々は実体を持たない者だったんだけど、感情の力を使って実体を持ったらしいよ」

「それも聞いたって事?」

「まぁそうだね、僕はあくまでも地縛霊、戦う事なんて出来ないからね」

もし戦えたらもう少し事態は良くなっていると思うが、あくまでも"たられば"の話なのここでやめておく

「それでは貴女はなんで現れたんですか?」

「それは簡単だよ、君達の状態を万全な状態にしようと思って」

それこそ理解出来ない、彼女も地縛霊なのにどうやって万全な状態にするのだろう?

そう不思議に思っていると足元に見た事のない魔法陣が出現する

そしてエイト達のダメージを治していった
しかもそのダメージは身体的もそうだが、精神的なダメージも含めて回復させてくれた

「どう?」

「…凄いな」

「うん」

エイトとミュウの2人は素直に感心する
——————————————————————
説明に時間がかかってしまった🤦






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