上 下
528 / 680
第11章 ~DDの正体~

第五百六話 歪な形での再会 2

しおりを挟む
そう言って魔界三闘将の2人メグミとサユリと対峙していると、ルクス達の後ろから足音が聞こえてくる。

「ルク…ス…来た…」

「そうだな…数の上ではこちらが有利だけど…
(暗黒神エルガウルが復活するまで後どれくらいかわからない、これ以上足止めを喰らうわけには…)」

「お待たせ!…ってアイツらは」

「…エイトの…幼馴染みと義姉の2人?」

アカギ達は振り返らずに、来たのがエイトとミュウの2人だと確信して今の状況を考える

エイト達も再会した元家族達の姿を見て、違和感を感じている。

「エイトさん、彼女達は…いえ、彼らは魔界三闘将の者達です」

「おそらく、兄様が戦った相手と同じ感じでしょう」

その説明で納得する、アイは魔界三闘将の1人に憑依されていた、つまりメグミとサユリも同じ様なものなのだろう

「主様、カイトはどうなったんじゃ?」

「死んだよ、もう奴との因縁は終わった」

「後は彼女達ね」

2人はそう言うと息を整えてゾディスとヴァリアスと対峙する
相手は元家族だが、未練はない
ここで決着をつける。

そう思ってエイトとミュウは剣を顕現させる、アイと同じならば彼女達はもう死んでいる、助ける事はもう出来ない。

そう思っていると、ルクスがエイトに声をかける

「エイト、お前達は先に行け」

「…え?」

「暗黒神エルガウルがいつ蘇るかわからない、そんな状況で全員戦うのは得策じゃない」

ルクスの言う通りだ、全員で戦えば勝率は上がるが、その後が大変だ
戦っている最中に蘇ったりすれば、アマギ達の作戦は全て台無しになる

「でも、相手は魔界三闘将なのよ?勝てるの?」

「心配するな、俺は1人じゃない」

「う…ん…私…達が…いる」

ミュウの質問にルクスとアカギはそう答える、アマギとザークも頷いており、この4人で食い止めるつもりだ

「大丈夫なのですか?」

「そうですよ!あたし達も戦います!」

「むしろ奴らを殺すのはワシらじゃ」

シルフィ達もルクス達の考えに納得はしているだろう、しかし目の前にいるのは自分達の恋人を苦しめた者達、自分達の手で倒したいと言うのも無理はない

殺意の眼が凄まじく、当の本人であるエイトですら「ひぇ」と驚いてしまう程の殺意を向けている。

しかしそれを一蹴したのがアマギだった

「ダメよ、敵はまだ奥にいる…エル、貴女も言っていたでしょ?余力を残したいって」

「今は復讐よりも、阻止する事を考えてくれ」

そう言われるとコチラも反論しにくくなる、敵が彼女達だけで、それ以外の事がなければ皆で協力して倒すだろう

しかし、今は状況が違う
今この瞬間も暗黒神復活の時は近づいて来ているのだ、ここはもう彼らの言葉に従うしかない。

「…わかった、皆んな行くよ!」

「エイトが言うならいいわ」

「そうですね、ではルクスさん、あとは任せましたよ?」

「負けたら許しませんからね?」

「ワシ達の獲物を譲ったのじゃ、必ず殺すのじゃ!」

と各々の言葉を残して先へ行く
魔界三闘将の2人はエイト達が通り過ぎるのを待ってザーク達と改めて対峙する

「いいのか?行かせても?」

「ああ、奥には同志がいる、お前達はここで終わりだからな」

「さぁ、楽しませてくれ!」

——————————————————————
ギリ完成




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

勇者パーティーに追放されたアランが望み見る

辻田煙
ファンタジー
 過去、アランは勇者パーティーにより、魔王軍に襲われた村から救出された。以降、勇者たちの雑用としてアランは彼らからの精神的肉体的な苦痛に耐えている。村を襲った魔王軍への復讐になると思って。  しかし、アランは自身を魔王軍から救ってくれたはずの勇者パーティーの不正に気付いてしまう。  さらに、警戒していたにも関わらず、ダンジョンのトラップ部屋で勇者達に殺害される。 「やーっと、起きた。アラン」  死んだはずのアランが目を覚ますと、聞こえたのはどこか懐かしい声だった――  数週間後、アランは勇者パーティーの一人である竜人ジェナの前に立っていた。 「見つけたぁ。てめえ、なんで死んでねえんだぁ?」 「遅いよ、ジェナ」  アランの仕掛けたダンジョントラップでボロボロでありながら、なおも不敵に嗤うジェナを前に、アランは復讐の炎を滾らせ戦いに挑む。  救済者と勘違いし気付けなかった過去の自分への戒めと、恨みを持って。 【感想、お気に入りに追加】、エール、お願いいたします!m(__)m ※2024年4月13日〜2024年4月29日連載、完結 ※この作品は、カクヨム・小説家になろう・ノベルアップ+にも投稿しています。 【Twitter】(更新報告など) @tuzita_en(https://twitter.com/tuzita_en) 【主要作品リスト・最新情報】 lit.link(https://lit.link/tuzitaen)

お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……

karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。

無限に進化を続けて最強に至る

お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。 ※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。 改稿したので、しばらくしたら消します

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~

大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」  唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。  そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。 「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」 「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」  一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。  これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。 ※小説家になろう様でも連載しております。 2021/02/12日、完結しました。

俺が死んでから始まる物語

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。 だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。 余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。 そこからこの話は始まる。 セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

処理中です...