幼馴染み達がハーレム勇者に行ったが別にどうでもいい

みっちゃん

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第10章 〜動き始めた歯車〜

第四百六十七話 VS.クロガネ、スウ4 英雄side

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「まさか、クロガネがやられるなんて…」

「次はお前だ!」

スウはクロガネが負けた事に驚きながら、冷静にエイトを対処する。

エイトの剣技は凄まじい、冷静さを失えば間違いなく斬られている、だからこそスウは目の前の敵に意識を向ける。

「引き継ぎ"ジャガーバイト"!!!」

魔法陣をスウの上に出現させ、そこから蒼きレーザーを放つ、それに当たったスウは連続で爆発する攻撃をモロにくらい、劣勢に追いやられる。

「クッ…(蓄積ダメージがデカい…このままでは)」

「逃しはしない!ここでトドメを刺す!!!」

エイトは後退するスウを追いかけて、確実に仕留められる様に剣に自身の魔力を流し込む。

「…こうなったら…一か八か」

「な!?」

スウは後退をやめて逆にエイトを無視してルクス達の方に駆け出す。

「まさか俺達の方に来るなんて…」

「ルク…ス気を…つけ…て、…何……か企ん…で……いる」

ここに来て特攻なんてするわけがないだろう、何かを自分達にする為にこちらに向かってきているのだ。

「…みゅ」

「よくわかりませんが、来るなら迎え撃つまで!」

「あ!シルフィ姉様!」

「まてお主!迂闊うかつに近づくな!」

エルの静止を聞かずにシルフィはスウを斬ろうと駆け出す、

エイトも後ろから追いかけている為、上手くいけば挟み撃ちで倒せる。

「禁忌のタロット!!!」

スウはそう叫ぶとエイト達の前に巨大なタロットカードが現れる。

「な!?」

「なんだこれは!?」

エイトとルクスが驚いていると、そのカードは回転し始める。

よく見るとそれは普通のタロットカードではなく、
目、血、毒、回復…であろう絵が描かれており、それは回転するごとに絵柄が変わっている。

「…みゅ!」

ミュウは「よくわからないけど、ヤバそうだから斬る!」と言うと剣をタロットカード目掛けて振り下ろす…が、

「みゅ!?」

しかしそれは幻影の様なもので、斬るどころか触ることすらできなかった。

「そのタロットはぼくですら危険な魔法…博打カケは嫌いだけど、やるしかない!」

「なら、貴方を先に倒すまで!」

「うむ!」

タロットカードが止まる寸前、アリアとエルはそれを使った本人を倒すために術式を展開する…が、後ちょっとの所で時間切れとなってしまった。

結果の内容は

スウ 回復
エイト 目
ルクス 血
ミュウ 目
シルフィ 回復
アリア 毒
エル 毒
アカギ 血

となった。

「ふぅ…敵の1人を回復してしまいましたが、まぁいいでしょう」

「がっ!?」

「あっ!?」

スウは自分の運の良さに喜びながら、敵を見る。

エイトとミュウは大ダメージを負うが、戦闘が続行出来る程度の体力は残っている。

「がはぁ!?」

「ひぐぅ!?」

ルクスのアカギは口から吐血して、地面に倒れ込む、どうやらすぐに復活出来る状態ではない。

「…傷が」

シルフィはスウと同様に回復されて、力がみなぎっている。

「ゴフッ!?」

「クッ!?」

アリアとエルは毒を負ってしまい、膝をついてゲロを吐いている、解毒の魔術を使うのにも時間を要するだろう。

「さぁ、これで形勢逆転ですね?」

「クッ…」

エイトは剣を構えて、スウと対峙する、大ダメージを負ったとはいえ、まだまだ余力は残っている、ルクス達もじきに回復する、

スウの形勢逆転も時間と共にまたこちら側に逆転する…が

「ルクス…お前の力…?」

「…な…に…?」

エイトはルクスに向かってそう言うと、ルクスの奥の手を使う。

「引き継ぎ…"虚無コピー"」

「な!?」

そしてルクスの能力「虚無コピー」を引き継いぎ、ルクスは驚く。

「引き継ぎ"秘剣•黄泉送り"」

虚無コピーダメージブーストⅤ」

エイトはそう言うとスウ目掛けて襲い掛かる、スウも負けじと鎌で対抗する。

「クッ…なんて力だ…!!!」

「当たり前だ、さっきのタロットダメージ分、ブーストされているんだ…あの世へ送ってやる」

エイトの剣はスウの鎌を切断し、そしてスウの身体を斬り裂いた。

蒼白い炎がスウの身体を焼き尽くし、そしてチリとなって消えていった。

——————————————————————
DDダークデビル幹部
クロガネ、スウ 死亡

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