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第10章 〜動き始めた歯車〜

第四百六十一話 VS.イヴァン3 ミア、ザークside

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「…これ以上長引けばこちらが不利か……」

DDダークデビルの兵士達も王国軍に押され始めており、このままだとこちらが負けてしまう。

「なら、一気に決める!」

イヴァンもDDダークデビルの幹部の1人、それに対しての誇りやプライドはある。
(敵からしたら迷惑だが、)

「キリングタイム!!!」

イヴァンはミア、ザーク目掛けて走り出す、その瞬間、弾を装填して、銃口をザーク達に向ける。

「そんな弾、俺が切断してやる!」

ザークはイヴァンが弾丸を放つ瞬間を狙って、剣を納める。

ミアは何があってもいいように杖を構えておく、そしてイヴァンは引き金を引き、弾丸が放たれた。

「燕がえ………」

「ざ………」

弾はザークの剣に当たった瞬間、黒い光を放ち、ザーク達の「時を止める」

「フッ…俺の奥の手、まんまと引っかかったな…俺の勝ちだ!」

ミュウの「ダウンロード」
"タイム•オブ•ジャッチメント"
も、相手の時を止める技だが、ザークのはそれよりも遥かに止められる時間が短い、

せいぜい15秒が限界だ
その15秒で決着をつけるつもりだ。

「ジャスティスブレイク!!!」

赤きレーザーを放ちながら地面を抉るように動かす、地面はレーザーに当たった所から炎が噴き上がる。

「終わりだ!ダークネスヴォルケーノ!!!」

止められる時間は後5秒
イヴァンは自身の魔力と中級兵士から奪った能力…魔力を全て注ぎ込んで、漆黒のレーザーを放つ、

「ばちばち」と黒き稲妻が銃口から放たれ、放った一撃はザーク、ミアの所で大爆発を起こす。

「ちょうど時間が…死ね」

イヴァンがそう言うとともにザークとミアの時も動き始め、2人に甚大なダメージが入る。

「ガハァ!?」

「ゴホッ!?」

叫びを上げれるほどの余裕はなく、吹き飛ばされることもなく、まるで無意識に角に膝をぶつかる様に、唐突に痛みが全身に駆け巡る。

「ハァ…ハァ…ハァ…ど…どうだ…」

自分自身もダメージこそないが、体力、魔力ともに底をついている。

イヴァンは死体となっている筈の敵の姿を確認する…が、

「何!?」

「残念だったな…ミアは賢者だ、魔力量は桁違いだぞ?」

「死にかけたけどね?後もう少し傷が深かったら即死よ」

2人は先程の傷が嘘の様になくなっている、
2人の発言からして、ミア賢者の回復魔法によるものだろう。

(時間がないことで焦りすぎたか!?)

イヴァンは間違いなく全力の技を放った、それなのに殺す事ができなかった、その焦りでまともな考えができなくなり、大きな隙が生まれる。

「これで終わりだ!!!」

「…!?しまっ」

今度はザークが決着ケリをつけるべく駆け出す、イヴァンは慌てて銃を持とうとするが力が入らず上手く持てない。

「風神の舞!!!」

「がっ!?」

空高く吹き飛ばされ、ザークも驚く程の高い跳躍をする(身体強化魔法だけど)

そして、まさに風の如く舞う様にイヴァンは全身を斬られ、

「ハァァァァ!!!!!!!」

最後の一突きで、地面に思いっきり叩きつけられ、イヴァンは全身から噴き上がる。

「ゴホッ!?」

心臓が止まり、大量の血が流れるとともに、イヴァンの意識も水の様に遠くなっていき、そのまま生き絶えた。

「ハァ、ハァ、…やったか?」

「ええ、あの血の量よ、完全に倒したわ」

ザークとミアはイヴァンの死を確認して、ほっと落ち着く、

DDダークデビル兵士達も王国軍によりほとんど殲滅され、残された者は捕虜か逃走した者達だけだ。

「…これで幹部1人、…先が思いやられるな」

「文句言わないのザーク、さ、残りの敵兵達も倒すわよ!」

戦いは始まったばかりだ、奥には逃げた敵と新たに合流した敵兵達がわんさかいる筈だ。

戦いはまだ始まったばかりだ、



——————————————————————
DDダークデビル幹部
「イヴァン」死亡

VS

王国軍
剣士「ザーク」
賢者「ミア」 

王国軍の勝利


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