幼馴染み達がハーレム勇者に行ったが別にどうでもいい

第10章 〜動き始めた歯車〜

第四百十六話 記憶をなくした女性

「記憶喪失？」

「はい、なので私はアイリと教えてもらっていますが、本当にその名前なのか、何処から来たのか、両親も、何もわからないんです」

エイトの質問にアイリは
そう言って彼女は視線を下す、自分が何者なのか、何もわからないと言うのはとても辛い事だろう、

それでも今こうして誰かの為に働いているのは、尊敬する。

「何か少しでも取り戻したりはしてないんですか？」

「はい、まるで消されたかの様に何も思い出せないんです」

シルフィの言葉にルクスもアカギは反応する、エイトは自分の持つ特技読心術コールドリーディングの力で、アイリと会ってからおかしい2人を見ていたが、どうやら元凶はこの2人らしい。

「アイリさんはそれでいいんですか？」

「お主は剣聖、思い出す旅に出ても良いのではないか？」

特にヤーヴァイ村などに行けば剣にまつわる人達が集まる村だ、剣聖のアイリの事だって何かわかるかも知れない。

「勿論、諦めていませんよ？」

「そうなのか？」

「ええ、しかし私は剣聖、オワイコット騎士団の団員の1人でもあります、それなのに勝手に持ち場から離れるわけにはいきません」

「それに」と言ってエイトの疑問に答える

「いつどんな形で記憶を取り戻すか分かりません、こうして騎士団として働いている中で思い出すかも知れませんから」

と、諦めていない事を伝える、確かにアイリの過去がわからない以上、やたら無闇に動いた所で意味はない、それならば拾ってくれた騎士団の所で生活しながら思い出した方がいいだろう。

(まぁそれも、本当に何も知らなければの話しだがな)

ルクスとアカギは絶対に何かを隠しているし、その隠している内容もアイリに関わる事だろう、

更に言えば、アマギとリムルも反応が少しおかしい、つまりはこの4人はグル、何か理由があって彼女の記憶を奪ったのだろう。

(ま、そう言った確信はないけどな)

あくまでもエイトの予想に過ぎない、しかし今のアイリからは何も感じないが、昔の、ルクス達が何かをする前のアイリがどうなのかはわからない、

もしかするとカイト並のクズだった可能性もある、しかし今この場のその話しをするのはやめた方がいいだろう。

(下手な事を言って、状況が悪くなる事もある、今はルクス達の事は目を瞑り、後で説明を聞くとしよう)

「そうだな、所でアイリ、DDダークデビルの幹部がいるって聞いたんだけど？」

「あ、そうでしたね」

エイトは話しを逸らして、本題に入った
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面接があるので今日はここまで