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第10章 〜動き始めた歯車〜

第四百三話 久しぶりの風呂

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いにしえの街~

宿屋にて…

「ふう…やっと一息つける…」

「疲れたぁ…」

エイトとミュウは「ボフッ」と布団に顔を埋める。

「エイトさん、ミュウさま、せめて体を拭いてください。」

「そうですよ、兄様」

「汚いのはダメなのじゃ」

この街はいにしえの時代に活躍した「戦神ベルゼクル」の恩恵によって栄えた街、それのおかげでこの街には「銭湯」がある。

日本独特の文化と思われがちだが、この世界…2つの世界と言うべきか…とにかく「風呂」という文化は存在しており、日本の様な「風呂」は少ないが、集団で入る「銭湯」に近いものはある。

「メラナ姫から貰った給付金もありますし、風呂は"貸し切り"にさせてもらいますね?」

「なんで?」

シルフィが変な事を言うのでエイトが首を傾げる。

「Reset前の世界なら分かるけど、この世界でその必要性ある?」

「ありますよ、エイトさん」

シルフィはそう言って自分の体を触る、メイド服の上から揺れる胸に目が行ってしま…

「…………………………………………………………」

「…俺は何も見てません」

ミュウが隣から悍ましい程の殺意を向けて来たので、必死に弁明する。
…と言うより話を戻す。

「ここの風呂は"混浴"と聞きます、Reset前の世界でもそうですが、私達は下賤げせん雄共オスどもにいやらしい目で見られたくありません。」

「それに」と付け加える

「せっかくお風呂に入れるのに体を拭くだけなんて嫌ですので、お金を使って貸し切って、エイトさんとゆっくりと裸の付き合いがしたいのです(意味深)」

「おい最後」

シルフィの言いたい気持ちはわかる、エイトも女の子裸を見て興奮するお年頃の男性だが、自分の婚約者や「愛人」(?)達が他の男達から下心満載の目でジロジロ見られるのは不愉快だ。

よくあるNTR漫画だと裏切るメス達はいやらしい格好をして周囲からの目線と羞恥心で発情したり、そう言った女を抱けるクソ男の優越感に浸るシーンなどがあるが、エイトとミュウはそう言ったのが死ぬ程嫌いなので、よっぽどの事がない限りしない。
(興味はあるがクズ達と同類になりたくない)

「兄様以外の男なんて気持ち悪いだけなので、あたしも嫌です。」

「ワシ達を性奴隷にしようとした奴らなぞに見せる肌はない…主様の性奴隷になら喜んでなるぞ?」

「おいエルやめろ」

そんな事に興味は…あるが、それはいわゆる「プレイ」の一環なので、夜な夜な楽しませてもらu…じゃなくて、子供が言うものではない。(今は18歳なのでほぼ成人だが)

「まぁどうせ俺が言わなくてもそうするんだろ?だったらもういいよ、早く入ろう…疲れた」

「私も…今日は早く寝ましょ?…シルフィ達も本当は無理でしょ?」

ミュウの言葉にシルフィ達は頷く

「当然です…流石に神経が持たないです」

「お風呂に入って上がったらすぐに寝ます」

「寝ます…と言うより寝れるのじゃ」

エイトとそう言った事(意味深)もしたいが、それよりも疲労の方が溜まっているので、エイトもそうだが、シルフィ達も今回はしないだろう。

「貸し切り時間は?」

「1時間ですね」

「案外短いね?」

「メラナ姫からのお金をこんな所で無駄遣いは出来ませんよ」

「それに食事の方に回した方が効率が良いのじゃ」

エイト達5人は話しながら風呂場へと向かう、既に「貸し切り」の看板が貼っており、これから1時間、5人は中々に広い浴槽の中に入り、ゆっくりと今までの疲労を取る。

「ふぃ…」

「みゅ…みゅぅぅぅ」

「ミュウ様、ここで寝てはダメですよ?」

「エルちゃんも風邪ひくよ?」

「湯船はあったかいから大丈夫なのじゃ」

たまにはこう言った日も良いだろうと思うエイト達であった。

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外道勇者カイト•クルージー


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