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第10章 〜動き始めた歯車〜
第四百話 暗躍する影達
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「しかし、本当に呆気なかったな。」
「そうね、"幹部"達に比べたら実力は無いも等しいからね。」
埋葬を終えて、エイトとミュウは歩きながらそんな事を話す。
「ですが、油断は禁物です、私達はまだ相手の素性を知らないんですから。」
「そうですね、シルフィ姉様の言う通りです、リセット前の世界では彼らはいませんでした。」
「ワシの本体を蘇らせようとしておるが…奴らのやり方は酷すぎるのじゃ。」
「DD」は「暗黒神エルガウル」を蘇らせる為に人間と魔物を拐っている。
人間と魔物には「魔素」と呼ばれる、魔法を使う為に必要な物質を体の中に多く含んでいる。
空中に漂う魔素を体内に取り込み、溜めて、それを使って魔法などを使ったりしている、その為、貴重なエネルギー資源となるのだ。
「俺達も何度も狙われているとなると"誤解でした"なんて言葉は通じないな。」
「間違いなく"敵"だね。」
ミュウはそう断言する、敵とは幹部も含めて「4回」対峙している。
1回目は下っ端と
2回目は追いかけて来た時に出会した幹部と
3回目はその残党達
4回目は別の幹部
幹部達の力は絶大で、「英雄」であるエイトでさえ幹部1人に対して苦戦を強いられている。
「こんな敵が後どれくらいいるんでしょうか?」
シルフィは周囲を警戒しながらそう呟く、確かにそうだ、エイト達の目的は「厄災の討伐」…もとい「保護」
しかし女神アマス
DD
この2つの巨大な壁が目の前に立ちはだかっている。
「わかりません、幹部は、"ゲルザー""シカバネ""ゼルグ"の3人は確認できましたが、他にもいる可能性はあります。」
「しかも、その"ゼルグ"とやらまるで"堕天使"の様な姿じゃった。」
堕天使
主なる神の被造物でありながら、高慢や嫉妬がために神に反逆し、罰せられて天界を追放された天使、自由意志をもって堕落し、神から離反した天使
「堕天使さえも味方に出来るほどの敵…人間なのか?」
「神様は絶対ではない、つまりはそう言う事でしょ?」
神であろうとも絶対はない、人間如きに馬鹿にしているその人間にすら敗れる。
Reset前の世界の話になるが、エイト達は女神アダマスを倒している、いや、正確には「殺した」だろう。
「神殺しの矢」を2発、女神アダマスに喰らわせ、勝てないと思っていた相手に勝利したのだ。
「Reset前…女神アマスには負けましたけど、女神アダマスには勝ちました、ミュウ様のおかげではありますが…」
「そう考えるとあの"ゼルグ"とか言う男もシルフィ姉様の様に人間と言う可能性もあり得ます。」
「そもそもワシを蘇らせようとしているのじゃ、神じゃったらそんな必要ないじゃろ?」
エルの言う通りだ、女神アマスやアダマスの様な神様がわざわざ人間を使って同じ神様を蘇らせる様な事はしないだろう。
エイトはエルの言葉に頷く。
「だな、しかもゼルグは勇者の職業を持つカイトならまだしもこの世界の(一応)女神アダマスも暗黒神を蘇らせる為の資源として捕まえたからな。」
勇者と言うエイトの職業「英雄」の上位互換の職業なら良い資源にはなる、
しかしその組織のボスが神様なら女神アダマスの力がなくても自分の力でなんとか出来るだろう。
「取り敢えず、奴らが何の為に動いているのか、それを知らないとね。」
「最初に会った時は確か女神アダマスから世界を救う為とか言ってませんでしたっけ?」
ミュウの言葉にシルフィが反応する、確かその様な事を言っていた筈だ。
「でも、女神アダマスは既にDDの手中にありますよね?」
「奴らの目的は果たした筈…なのになぜ?」
アリアとエルはそう言って謎の動きをするDDに頭を悩ませた。
——————————————————————
~その頃~
「くっ…次々に部下達が…こうなったら奴らも使うしかないか…っ!!」
「そうね、"幹部"達に比べたら実力は無いも等しいからね。」
埋葬を終えて、エイトとミュウは歩きながらそんな事を話す。
「ですが、油断は禁物です、私達はまだ相手の素性を知らないんですから。」
「そうですね、シルフィ姉様の言う通りです、リセット前の世界では彼らはいませんでした。」
「ワシの本体を蘇らせようとしておるが…奴らのやり方は酷すぎるのじゃ。」
「DD」は「暗黒神エルガウル」を蘇らせる為に人間と魔物を拐っている。
人間と魔物には「魔素」と呼ばれる、魔法を使う為に必要な物質を体の中に多く含んでいる。
空中に漂う魔素を体内に取り込み、溜めて、それを使って魔法などを使ったりしている、その為、貴重なエネルギー資源となるのだ。
「俺達も何度も狙われているとなると"誤解でした"なんて言葉は通じないな。」
「間違いなく"敵"だね。」
ミュウはそう断言する、敵とは幹部も含めて「4回」対峙している。
1回目は下っ端と
2回目は追いかけて来た時に出会した幹部と
3回目はその残党達
4回目は別の幹部
幹部達の力は絶大で、「英雄」であるエイトでさえ幹部1人に対して苦戦を強いられている。
「こんな敵が後どれくらいいるんでしょうか?」
シルフィは周囲を警戒しながらそう呟く、確かにそうだ、エイト達の目的は「厄災の討伐」…もとい「保護」
しかし女神アマス
DD
この2つの巨大な壁が目の前に立ちはだかっている。
「わかりません、幹部は、"ゲルザー""シカバネ""ゼルグ"の3人は確認できましたが、他にもいる可能性はあります。」
「しかも、その"ゼルグ"とやらまるで"堕天使"の様な姿じゃった。」
堕天使
主なる神の被造物でありながら、高慢や嫉妬がために神に反逆し、罰せられて天界を追放された天使、自由意志をもって堕落し、神から離反した天使
「堕天使さえも味方に出来るほどの敵…人間なのか?」
「神様は絶対ではない、つまりはそう言う事でしょ?」
神であろうとも絶対はない、人間如きに馬鹿にしているその人間にすら敗れる。
Reset前の世界の話になるが、エイト達は女神アダマスを倒している、いや、正確には「殺した」だろう。
「神殺しの矢」を2発、女神アダマスに喰らわせ、勝てないと思っていた相手に勝利したのだ。
「Reset前…女神アマスには負けましたけど、女神アダマスには勝ちました、ミュウ様のおかげではありますが…」
「そう考えるとあの"ゼルグ"とか言う男もシルフィ姉様の様に人間と言う可能性もあり得ます。」
「そもそもワシを蘇らせようとしているのじゃ、神じゃったらそんな必要ないじゃろ?」
エルの言う通りだ、女神アマスやアダマスの様な神様がわざわざ人間を使って同じ神様を蘇らせる様な事はしないだろう。
エイトはエルの言葉に頷く。
「だな、しかもゼルグは勇者の職業を持つカイトならまだしもこの世界の(一応)女神アダマスも暗黒神を蘇らせる為の資源として捕まえたからな。」
勇者と言うエイトの職業「英雄」の上位互換の職業なら良い資源にはなる、
しかしその組織のボスが神様なら女神アダマスの力がなくても自分の力でなんとか出来るだろう。
「取り敢えず、奴らが何の為に動いているのか、それを知らないとね。」
「最初に会った時は確か女神アダマスから世界を救う為とか言ってませんでしたっけ?」
ミュウの言葉にシルフィが反応する、確かその様な事を言っていた筈だ。
「でも、女神アダマスは既にDDの手中にありますよね?」
「奴らの目的は果たした筈…なのになぜ?」
アリアとエルはそう言って謎の動きをするDDに頭を悩ませた。
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~その頃~
「くっ…次々に部下達が…こうなったら奴らも使うしかないか…っ!!」
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