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第10章 〜動き始めた歯車〜

第三百九十八話 DD再び

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~2ヶ月後~

旅を始めてから4ヶ月と9日が経過していた。

「なぁアリア」

「はい兄様、なんでしょうか?」

エイトは歩きながらアリアに声をかける、Reset前と違って声や身長が違うため、少し戸惑ってしまう。

「俺達が出会ったのは、俺もミュウ、シルフィの3人が旅をし始めてから約半年後の事だよな?」

「…え?ええ、確か、馬車に乗らないで歩いている理由の時に聞かされましたね…多分」

(321話)あの時、奴隷商人の男がアリアとエルを買い戻そうと来た時にその様な話をしていた筈だ。

「それがどうかしたのか?」

「いやなエル、つまり俺達は後2ヶ月の事は何も知らないんだ。」

だから…とエイトは間を置いて、

「野宿生活長くね!?」

と、辛辣な事を言った。
これに対して、ミュウ達は否定はせず、「確かに」と頷く。

「うん、普段…と言うか記憶の中でも、今まで…まぁ2ヶ月ぐらいしか経ってないけど…同じ期間村も町も見つからないのは驚くよ…」

「そうですね、エイトさんの言う通り、食糧の備蓄はあるとしても限りがありますからね…」

と、ミュウとシルフィは共感する、確かに食糧はある…けど限りがある為、油断は出来ない。

「でも兄様、そんな事を言われてもあたし達には何も出来ませんよ?」

「アリアよ、あれは主様の愚痴じゃ、気にするな。」

アリアの言葉にエルが反応する、まぁエイトの愚痴、と言うのは嘘ではない。

「ありがとうエル…水とかは魔法や魔術でなんとかなるから、お風呂やトイレ問題は平気なんだけどなぁ…」

「特に私達女性にとっては1番重要だしね。」

「エイトさんやミュウ様の言う通りです…臭いとか1番嫌ですからね。」

と、シルフィは(一応)自分の服の匂いを嗅ぐ、汗の匂いが臭いに変わってしまったら大変だ。

トイレ問題もそうだ、男でも女でも「出すもの」は汚い、それを放置しておくのは転生者として抵抗がある。

「そうだなぁ俺は気にしないけど、周りから言われるのはなんか嫌だもんな。」

そんな事を言いながら、厄災のいる所まで歩き続ける、2ヶ月も村や街を見つけていないと言う事は、この近辺は国境に近いのだろう。

偏見かもしれないが、町などが全然見つからない、と言う事はあながち間違っていないのかもしれない。

「…ん?」

「どうしたのアリア?」

そんな事をエイトが考えていると、アリアが不意に立ち止まる。

「いえ、…何か異様な気配を感じたので…」

「…一応索敵魔術サーチもやっておくか」

アリアが異様な気配を感じたと言う事は、何かがいるのだろう、エルはすぐさま索敵魔術サーチを行う…すると

「…!?」

「どう?エルちゃん」

ミュウがエルに話しかけると、エルは不意にミュウ達の方へ振り返る。



「「「「!?」」」」

エルの言葉を信じて、エイト達は後方へと下がる、そうすると先程いた場所から
黒い仮面の帽子の様なものを被り、右側には灰色のマイクの様なものをつけている者達が突然現れる。

「チッ…流石は勇者を倒した英雄パーティ…不意打ちは失敗か」

「地面の下…穴を掘って進んだ…と言うわけではないな」

エイトは敵の下を見る、地面を掘ったのならそこには空洞があるはず、それがないと言う事は…

「奇襲用の道具だ、逃げる時にも使えるが…お前達には使えないな。」

そんな事をする間に殺されると踏んだのだろう、別に教えなくてもよかったのに。

「…その姿…DDダークデビル…」

ミュウがそう呟く、そう約2ヶ月前に死闘を繰り広げた「DDダークデビル」の者達が3人現れたのだ。

「我々に刃向かう者達…消す」

「エイトさんどうしますか?」

DDダークデビル達は既にやる気だ、シルフィは剣を抜きながら、そう話す。

「勿論、コイツらを倒す。」

そう言ってエイトも「引き継ぎ」で剣を「引き継ぐ」

「兄様、姉様…行きますよ!」

「久しぶりの対人戦、暴れるのじゃ!」

そう言ってDDダークデビルとの戦闘が始まった。

——————————————————————
ちなみに下っ端ですけどね(^◇^;)




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