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第9章 外伝2 〜英雄〜
第三百九十話 わがままなお願い
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「想いを…引き継ぐ…?」
訳がわからない、愛するお前に?
その言い方だとエイトは死んでいるかの様な言い方だ。
「ああ、俺達はもう世界を救う事が出来ない…別に世界を救いたいとは思ってないけどな。」
「どう言う事ですか?」
「先程も話しただろ?俺とミュウ、シルフィは女神アマスのResetの力で存在そのものが消えかけている。」
「はい…そしてあたしの魂はエルちゃんとも融合していた為、2人で1人分の魂があったんですよね?」
そしてそれを利用してエイトは最後の力を使って2人で1人、アリアの体にエルが憑依している形になっている。
「そうだ…俺も"生きたい"と言う決意の力でほんの少しだけこの世界に残っている…お前に俺達の未来を託す為に」
「未来?」
一体どう言う事だろうか?理解出来ない。
エイトは一体何を言っているんだろうか?
「俺の能力"引き継ぎ"は本来自分の覚えている、知っている能力を引き継ぎ、自分の技にする能力」
「そしてその反動も同じ様にある諸刃の剣…ですよね?」
「ああ」
例えるとすると
エイトのMPを10としよう
「引き継ぎ」によって使う事の出来る魔法の1つを使うと仮定してその消費MPを20とする。
つまり10-20=-10、その足りない分が自分の体の負担、つまり命を削る事になる。
「俺はその力を使って女神アマスの"プログラム"の力を"引き継い"たんだ。」
「え?…でも」
「ああ、その能力を熟知してないとその力を完璧に使う事は出来ない、けど俺達は戦いの中で散々"プログラム"の力に翻弄されていた。」
「だから、使えた…と?」
アリアの言葉にエイトは頷く。
チート過ぎるだろ…と思ったが現状を考えるとそれでも相手は格上だ。
「その代わり、必要以上の力が必要で"神の能力"も相まって俺はもうダメなんだ。」
さらにResetの力でミュウ達も消えてしまうほどの力がエイトにも影響を及ぼしている、むしろここまで存在が保てているのは奇跡と言っても過言ではない。
「でも!兄様の"引き継ぎ"を使って生命維持に使えば!」
「無理なんだ、使おうとしたけど、そもそも使える程の力がもうないんだ。」
「そんなぁ…」
エイトの体は徐々に薄くなっている、このままだと本当に消えてしまう。
「嫌だ…嫌だぁ…兄様…なんであたしを助けたんですか?…このままミュウ姉様達と一緒に死んだ方が…」
「あの世で一緒に暮らせる…と?」
涙を流しながら何故自分にこんな事をしたのかをアリアは聞く、エイトはアリアの求めている答えを知っているが、それでも何故ここまでの事をしたのだろうか?
「はい…世界を救う…そんな事は求めてないんですよね?…あたし達と一緒にいられるのなら…それでいいんじゃあないんですか!?」
「アリアの言う通りだ、でも、あの世界には俺の事を愛してくれた父さんや母さん、ミュウの母、大切な人達がいるんだ、その人達を俺は見捨てる事は出来ない。」
「兄様…」
「お前にとっては関係のない事かもしれないけど、俺にとっては大切な人達なんだ…わがままな事はわかっている…けど、救いたいんだ。」
女神アマスの事だ、エイトとミュウの両親を殺す事だって考えている筈だ。
「それに女神アマスが俺達をあの世へ行かせてくれるとは限らない、文字通りこの世から消される可能性もある。」
そちらの方が可能性は高いだろう、女神アマスに刃向かった人間をわざわざあの世の世界に送るなんて事はしないだろう、Resetの力で文字通り存在をDeleteするだろう。
「だから、俺は…俺達はお前に全てを託す事にしたんだ、俺達のわがままだ断っても構わない。」
——————————————————————
要約
女神アマス 世界をResetする
エイト達 Resetの力で存在そのものが消えかけている。
(おそらくDeleteの力もある。)
アリア(エル) エイトの「引き継ぎ」の力で2人の魂で1人の存在となる。
世界がResetされればエイト達はオラクルと言う世界から消され、文字通り存在そのものがDeleteされるだろう。
それを阻止する為にアリア達に責任を押し付けた。
(エイトはそれに罪悪感があるがアリアはエイトの為なら(他の男と交わる系以外は)なんだってする為、気にしていない。)
訳がわからない、愛するお前に?
その言い方だとエイトは死んでいるかの様な言い方だ。
「ああ、俺達はもう世界を救う事が出来ない…別に世界を救いたいとは思ってないけどな。」
「どう言う事ですか?」
「先程も話しただろ?俺とミュウ、シルフィは女神アマスのResetの力で存在そのものが消えかけている。」
「はい…そしてあたしの魂はエルちゃんとも融合していた為、2人で1人分の魂があったんですよね?」
そしてそれを利用してエイトは最後の力を使って2人で1人、アリアの体にエルが憑依している形になっている。
「そうだ…俺も"生きたい"と言う決意の力でほんの少しだけこの世界に残っている…お前に俺達の未来を託す為に」
「未来?」
一体どう言う事だろうか?理解出来ない。
エイトは一体何を言っているんだろうか?
「俺の能力"引き継ぎ"は本来自分の覚えている、知っている能力を引き継ぎ、自分の技にする能力」
「そしてその反動も同じ様にある諸刃の剣…ですよね?」
「ああ」
例えるとすると
エイトのMPを10としよう
「引き継ぎ」によって使う事の出来る魔法の1つを使うと仮定してその消費MPを20とする。
つまり10-20=-10、その足りない分が自分の体の負担、つまり命を削る事になる。
「俺はその力を使って女神アマスの"プログラム"の力を"引き継い"たんだ。」
「え?…でも」
「ああ、その能力を熟知してないとその力を完璧に使う事は出来ない、けど俺達は戦いの中で散々"プログラム"の力に翻弄されていた。」
「だから、使えた…と?」
アリアの言葉にエイトは頷く。
チート過ぎるだろ…と思ったが現状を考えるとそれでも相手は格上だ。
「その代わり、必要以上の力が必要で"神の能力"も相まって俺はもうダメなんだ。」
さらにResetの力でミュウ達も消えてしまうほどの力がエイトにも影響を及ぼしている、むしろここまで存在が保てているのは奇跡と言っても過言ではない。
「でも!兄様の"引き継ぎ"を使って生命維持に使えば!」
「無理なんだ、使おうとしたけど、そもそも使える程の力がもうないんだ。」
「そんなぁ…」
エイトの体は徐々に薄くなっている、このままだと本当に消えてしまう。
「嫌だ…嫌だぁ…兄様…なんであたしを助けたんですか?…このままミュウ姉様達と一緒に死んだ方が…」
「あの世で一緒に暮らせる…と?」
涙を流しながら何故自分にこんな事をしたのかをアリアは聞く、エイトはアリアの求めている答えを知っているが、それでも何故ここまでの事をしたのだろうか?
「はい…世界を救う…そんな事は求めてないんですよね?…あたし達と一緒にいられるのなら…それでいいんじゃあないんですか!?」
「アリアの言う通りだ、でも、あの世界には俺の事を愛してくれた父さんや母さん、ミュウの母、大切な人達がいるんだ、その人達を俺は見捨てる事は出来ない。」
「兄様…」
「お前にとっては関係のない事かもしれないけど、俺にとっては大切な人達なんだ…わがままな事はわかっている…けど、救いたいんだ。」
女神アマスの事だ、エイトとミュウの両親を殺す事だって考えている筈だ。
「それに女神アマスが俺達をあの世へ行かせてくれるとは限らない、文字通りこの世から消される可能性もある。」
そちらの方が可能性は高いだろう、女神アマスに刃向かった人間をわざわざあの世の世界に送るなんて事はしないだろう、Resetの力で文字通り存在をDeleteするだろう。
「だから、俺は…俺達はお前に全てを託す事にしたんだ、俺達のわがままだ断っても構わない。」
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要約
女神アマス 世界をResetする
エイト達 Resetの力で存在そのものが消えかけている。
(おそらくDeleteの力もある。)
アリア(エル) エイトの「引き継ぎ」の力で2人の魂で1人の存在となる。
世界がResetされればエイト達はオラクルと言う世界から消され、文字通り存在そのものがDeleteされるだろう。
それを阻止する為にアリア達に責任を押し付けた。
(エイトはそれに罪悪感があるがアリアはエイトの為なら(他の男と交わる系以外は)なんだってする為、気にしていない。)
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