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第9章 外伝2 〜英雄〜
第三百三十一話 下の階での会話(3人だけです。)
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~シルフィside~
「すいません、桶を3つお借りしたいのですが…」
「はい、わかりました、少々お待ちください。」
そう言って宿屋の人は桶を取りに部屋の奥へと向かって行った。
「後はお湯とタオルですね。」
「早く体を拭いて綺麗になりたいです。」
「ワシもじゃ…」
そんな事を言いつつ、3人は少しの間雑談をする。
「厄災…一体どんな相手なのでしょうか…」
「?…シルフィ姉様…知らないのですか?」
「はい、カルデア王国の国王陛下に頼まれてここまで来ましたが、実際どんな姿形をしているのか、わからないんですよね。」
アリアの質問にシルフィはそう答える。
その事に関して、エイトとミュウも似たような事を言っていたし、シルフィも同じ様に不安なのだろう。
「うむ…実はとても可愛い姿をしていたりしてな?」
「エルちゃん!」
「じょ…冗談なのじゃ!そんなに怒らなくてもよかろう。」
エルのふざけにアリアは酷く怒っている、やはりエイト達が倒そうとしている相手だからそんな冗談はやめて欲しいのだろうか?
そう思うシルフィだが、気にしないでおく。
「でも、あながちエルちゃんの予想も嘘ではないかもしれませんよ?」
「え?」
アリアはシルフィ達の為に怒っている(?)が、シルフィにとってはもしかしたらがあるのだ。
「厄災の姿を私達は見た事がありませんし、文献などは参考になりません、実際どんな姿なのかを知っている人もいませんから、もしかしたら、本当に可愛い姿をしているかもしれませんよ?」
「た…確かにそうですけど…」
文献が参考にならない例として
元寇…鎌倉時代、モンゴル帝国軍が日本に攻めてきた事があった。
私達学生が習う文献によると、日本軍は当初劣勢を強いられ、神風と言われる力により、モンゴル帝国軍を退けたと習った。
しかし2022年現在、色々な人達が調べた結果、その話は大きく変わっている。
まず日本軍は確かに小さな島(対馬など)は大きな被害を受けた(Ghost ○ Tsushimaなど)。
しかし本土では鎌倉武士と言われる者達の集団戦法や死体や糞尿などによる攻撃等エゲツない事をしていて、しかもかなり強く劣勢に立たされ、
撤退している時に神風…台風の被害に遭い、相当な痛手を負ったのだ。
その時の絵巻も書き足した事が判明しており、モンゴル軍が逃げている描写が、教科書では消されているのだ。
こう言った背景もあり、文献を鵜呑みにするのは良くないのだ。
(と、エイトさんとミュウ様が言っていたんですけどね?)
シルフィは元猫なのでそんな事を知っているわけがないのだ。
「まぁだからと言って、世界を滅ぼすのなら倒すまでです。」
「では、悪い奴ではなかったらどうするのじゃ?」
「悪い奴ではなかったら…?」
エルの質問にシルフィは頭を傾げる、厄災は過去…長年に渡り、勇者と死闘を繰り広げ倒されている、それは女神アマス、アダマスの2人からの情報もある為、シルフィは疑問に思ったのだ。
「うむ、お主の言う通り、文献を鵜呑みにしてはならぬと言うのならそう言う可能性もあるじゃろ?」
「確かにそうですが、女神の2人が言っていましたし、根拠もありませんよ?」
「それこそ、嘘かもしれんぞ?」
エルの言葉は、納得のいく言葉でもある。
女神アマス、アダマスの言う事を信じ、その文献と同じ事が起こっている為、この文献、話は真実である、と思っているが、
…もしそれが全て嘘だったら?
信じきれる証拠もないし、確証もない
しかし頭の隅に入れておいた方がいい話だ。
「厄災は本当に倒さないといけない敵なのか?それはまだわからぬのじゃろ?」
「そうですね、確かに言われてみれば…ですが、それも確証の無い話ですからね?」
エルのシルフィの話は平行線を繰り返しながら、桶が来た事で一旦休戦、お湯を入れて、エイトとミュウのいる部屋に戻っていった。
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「…少し怪しいですね。」
「すいません、桶を3つお借りしたいのですが…」
「はい、わかりました、少々お待ちください。」
そう言って宿屋の人は桶を取りに部屋の奥へと向かって行った。
「後はお湯とタオルですね。」
「早く体を拭いて綺麗になりたいです。」
「ワシもじゃ…」
そんな事を言いつつ、3人は少しの間雑談をする。
「厄災…一体どんな相手なのでしょうか…」
「?…シルフィ姉様…知らないのですか?」
「はい、カルデア王国の国王陛下に頼まれてここまで来ましたが、実際どんな姿形をしているのか、わからないんですよね。」
アリアの質問にシルフィはそう答える。
その事に関して、エイトとミュウも似たような事を言っていたし、シルフィも同じ様に不安なのだろう。
「うむ…実はとても可愛い姿をしていたりしてな?」
「エルちゃん!」
「じょ…冗談なのじゃ!そんなに怒らなくてもよかろう。」
エルのふざけにアリアは酷く怒っている、やはりエイト達が倒そうとしている相手だからそんな冗談はやめて欲しいのだろうか?
そう思うシルフィだが、気にしないでおく。
「でも、あながちエルちゃんの予想も嘘ではないかもしれませんよ?」
「え?」
アリアはシルフィ達の為に怒っている(?)が、シルフィにとってはもしかしたらがあるのだ。
「厄災の姿を私達は見た事がありませんし、文献などは参考になりません、実際どんな姿なのかを知っている人もいませんから、もしかしたら、本当に可愛い姿をしているかもしれませんよ?」
「た…確かにそうですけど…」
文献が参考にならない例として
元寇…鎌倉時代、モンゴル帝国軍が日本に攻めてきた事があった。
私達学生が習う文献によると、日本軍は当初劣勢を強いられ、神風と言われる力により、モンゴル帝国軍を退けたと習った。
しかし2022年現在、色々な人達が調べた結果、その話は大きく変わっている。
まず日本軍は確かに小さな島(対馬など)は大きな被害を受けた(Ghost ○ Tsushimaなど)。
しかし本土では鎌倉武士と言われる者達の集団戦法や死体や糞尿などによる攻撃等エゲツない事をしていて、しかもかなり強く劣勢に立たされ、
撤退している時に神風…台風の被害に遭い、相当な痛手を負ったのだ。
その時の絵巻も書き足した事が判明しており、モンゴル軍が逃げている描写が、教科書では消されているのだ。
こう言った背景もあり、文献を鵜呑みにするのは良くないのだ。
(と、エイトさんとミュウ様が言っていたんですけどね?)
シルフィは元猫なのでそんな事を知っているわけがないのだ。
「まぁだからと言って、世界を滅ぼすのなら倒すまでです。」
「では、悪い奴ではなかったらどうするのじゃ?」
「悪い奴ではなかったら…?」
エルの質問にシルフィは頭を傾げる、厄災は過去…長年に渡り、勇者と死闘を繰り広げ倒されている、それは女神アマス、アダマスの2人からの情報もある為、シルフィは疑問に思ったのだ。
「うむ、お主の言う通り、文献を鵜呑みにしてはならぬと言うのならそう言う可能性もあるじゃろ?」
「確かにそうですが、女神の2人が言っていましたし、根拠もありませんよ?」
「それこそ、嘘かもしれんぞ?」
エルの言葉は、納得のいく言葉でもある。
女神アマス、アダマスの言う事を信じ、その文献と同じ事が起こっている為、この文献、話は真実である、と思っているが、
…もしそれが全て嘘だったら?
信じきれる証拠もないし、確証もない
しかし頭の隅に入れておいた方がいい話だ。
「厄災は本当に倒さないといけない敵なのか?それはまだわからぬのじゃろ?」
「そうですね、確かに言われてみれば…ですが、それも確証の無い話ですからね?」
エルのシルフィの話は平行線を繰り返しながら、桶が来た事で一旦休戦、お湯を入れて、エイトとミュウのいる部屋に戻っていった。
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「…少し怪しいですね。」
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