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第9章 外伝2 〜英雄〜
第三百話 もう一つの物語
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これは、あり得たかもしれないもう一つの英雄の物語である。
彼女達が愛した、本当の英雄の物語
——————————————————————
~とある街にて~
ここは厄災が現れたとされる、場所から
英雄達がいる王国と丁度中間点にある街
王国の様に栄えている訳でもなければ
疎開地にある村の様に寂れている訳でもない、いわば、普通の街だ。
「………」
「ほら!さっさと歩け!化け物どもが!」
黒いハットの帽子に、片方だけあるメガネ
漫画の世界でしか見た事がない様な特徴的な髭にはち切れんばかりのシルクの服
(いわゆるデブ)
側から見れば、何処かの貴族に見えるかもしれないが、その側にいる者達を見ると、その考えは変わる。
「きゃ!」
「エルちゃん!」
黒髪黒目で身体中に傷がある、少女と
狐色と薄い黄色の眼
透き通る様な白い肌を持ち、そして耳と尻尾が生えている少女。
2人とも茶色のボロ雑巾の様な薄い服を1枚来ているだけで、そう言う性癖者達(ロリータコンプレックス)の格好の的となっていた。
見た目からして14歳ぐらいだろう、しかし出るとこは出ててさらに細い腕と細長い脚が多く見えるので、大人っぽく見える。
「たく…これだから人外どもは嫌いなんだ。」
人外…この世界における人間と魔物の中間点と言える者達の事である。
比較対象はゴブリンやオークなどと言った魔物よりの生物から、狼男…いや獣人と言ったどちらにも属せない者達の事を言う。
基本獣人は人間に狩られる、獣人も人を襲い食物を荒らし、人間の女性の子宮を媒体として新しい生命を作る。
メスの獣人もいるには居るが、番は基本1匹、それ以外は襲いやすい人間を狙う。
その為、基本騎士団や冒険者達が戦って殺しているが、ごく稀に子供の人外を捕まえて、高値で売り捌く奴隷商人がいる。
それが今エルを鞭で叩いている男である。
『おいおい見ろよ』
『中々可愛いじゃねぇか?』
『気持ち悪い、奴隷なんて性欲処理しか使えないゴミじゃないの…』
更に周りの目は好奇な眼、敵意の眼など色々な視線が飛び交う、中には彼女達を自分の愛玩動物として使おうと考えている人もいる。
「…人間なんて…皆死んじゃえばいいのに…」
そうボソリと彼女は呟く、奴隷として捕まり早数ヶ月、ろくな飯も食えず、風呂も川の水で、ベットは馬の納屋で一緒に寝ている。
「…もう…いやじゃ……」
魔力があればこんな奴らすぐ様皆殺しに出来るが、そんな事が出来ない様に黒い首輪を付けられている。
無理矢理外せば、大爆発を起こして首は吹き飛ぶだろう。
そのせいで言う事を聞くしかなく、目の前に主人の逸物を毎晩しゃぶらされている。
穴は汚いから使いたくないと言うのでまだ新品だが、口では嫌いな男を喜ばせる為に奉仕が上手くなった。
「ほら、さっさと行くぞ!何しろ今日は英雄パーティが来るらしいからな、お前達を高く売ってやらんとなぁ」
(…英雄パーティ)
(噂では聞いた事があるのぅ)
英雄パーティ、勇者パーティとは違う3人のパーティらしい。
万能型の英雄
多彩な魔法を使える魔王
剣の達人の剣姫
この3人はなんと勇者パーティよりも強いと聞く、この奴隷商人はそんな人達との人脈の繋がりが欲しいのだろう。
「…あたしには関係ない…どうせ…化け物にしか見えないし…」
「なんで…わしらが…こんな目に…」
彼女達の心は既に壊れている、他人に…人間に希望を持っていない、それ程までに人間の醜い所を見て来たんだろう。
そんな彼女達が心を閉ざすのは必然的であった。
(どうせその英雄もあたし達を見たら気持ち悪がって近寄らない筈…)
(わし達は…何の為に生きているのじゃ…)
そんな事を思いつつ、ボロボロの身体で歩き始める、裸足で歩いている為、地面の石や、破片が足に刺さって痛い。
そんな絶望の淵にいる彼女達は何もかも諦めた様子で主人について行った。
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人外ハーレム…何気に気付かなかったw
彼女達が愛した、本当の英雄の物語
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~とある街にて~
ここは厄災が現れたとされる、場所から
英雄達がいる王国と丁度中間点にある街
王国の様に栄えている訳でもなければ
疎開地にある村の様に寂れている訳でもない、いわば、普通の街だ。
「………」
「ほら!さっさと歩け!化け物どもが!」
黒いハットの帽子に、片方だけあるメガネ
漫画の世界でしか見た事がない様な特徴的な髭にはち切れんばかりのシルクの服
(いわゆるデブ)
側から見れば、何処かの貴族に見えるかもしれないが、その側にいる者達を見ると、その考えは変わる。
「きゃ!」
「エルちゃん!」
黒髪黒目で身体中に傷がある、少女と
狐色と薄い黄色の眼
透き通る様な白い肌を持ち、そして耳と尻尾が生えている少女。
2人とも茶色のボロ雑巾の様な薄い服を1枚来ているだけで、そう言う性癖者達(ロリータコンプレックス)の格好の的となっていた。
見た目からして14歳ぐらいだろう、しかし出るとこは出ててさらに細い腕と細長い脚が多く見えるので、大人っぽく見える。
「たく…これだから人外どもは嫌いなんだ。」
人外…この世界における人間と魔物の中間点と言える者達の事である。
比較対象はゴブリンやオークなどと言った魔物よりの生物から、狼男…いや獣人と言ったどちらにも属せない者達の事を言う。
基本獣人は人間に狩られる、獣人も人を襲い食物を荒らし、人間の女性の子宮を媒体として新しい生命を作る。
メスの獣人もいるには居るが、番は基本1匹、それ以外は襲いやすい人間を狙う。
その為、基本騎士団や冒険者達が戦って殺しているが、ごく稀に子供の人外を捕まえて、高値で売り捌く奴隷商人がいる。
それが今エルを鞭で叩いている男である。
『おいおい見ろよ』
『中々可愛いじゃねぇか?』
『気持ち悪い、奴隷なんて性欲処理しか使えないゴミじゃないの…』
更に周りの目は好奇な眼、敵意の眼など色々な視線が飛び交う、中には彼女達を自分の愛玩動物として使おうと考えている人もいる。
「…人間なんて…皆死んじゃえばいいのに…」
そうボソリと彼女は呟く、奴隷として捕まり早数ヶ月、ろくな飯も食えず、風呂も川の水で、ベットは馬の納屋で一緒に寝ている。
「…もう…いやじゃ……」
魔力があればこんな奴らすぐ様皆殺しに出来るが、そんな事が出来ない様に黒い首輪を付けられている。
無理矢理外せば、大爆発を起こして首は吹き飛ぶだろう。
そのせいで言う事を聞くしかなく、目の前に主人の逸物を毎晩しゃぶらされている。
穴は汚いから使いたくないと言うのでまだ新品だが、口では嫌いな男を喜ばせる為に奉仕が上手くなった。
「ほら、さっさと行くぞ!何しろ今日は英雄パーティが来るらしいからな、お前達を高く売ってやらんとなぁ」
(…英雄パーティ)
(噂では聞いた事があるのぅ)
英雄パーティ、勇者パーティとは違う3人のパーティらしい。
万能型の英雄
多彩な魔法を使える魔王
剣の達人の剣姫
この3人はなんと勇者パーティよりも強いと聞く、この奴隷商人はそんな人達との人脈の繋がりが欲しいのだろう。
「…あたしには関係ない…どうせ…化け物にしか見えないし…」
「なんで…わしらが…こんな目に…」
彼女達の心は既に壊れている、他人に…人間に希望を持っていない、それ程までに人間の醜い所を見て来たんだろう。
そんな彼女達が心を閉ざすのは必然的であった。
(どうせその英雄もあたし達を見たら気持ち悪がって近寄らない筈…)
(わし達は…何の為に生きているのじゃ…)
そんな事を思いつつ、ボロボロの身体で歩き始める、裸足で歩いている為、地面の石や、破片が足に刺さって痛い。
そんな絶望の淵にいる彼女達は何もかも諦めた様子で主人について行った。
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人外ハーレム…何気に気付かなかったw
応援ありがとうございます!
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