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第8章 因縁と因果 現れし外道

第二百九十二話 本当の名前

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アダマス「…へぇ愛しいカイトとそれを利用した雑魚の2人でもうボロボロかと思ったんですけど…まだまだ元気そうですわね?」

シルフィ「アリアン様…ご無事でしたか!」

アダマスの前に立ちはだかったのはミュウの幼馴染みで一緒に旅をしているアリアンだ。

先程から姿が見えなかったのは回復魔術で体力を回復していたからだろう。

「…疑わないの?」

エイト「…ん?」

あたしは貴方達の前から姿を消した…逃げたとは思わなかったの?」

成る程、そう言う考え方もあるか、確かにそう考えると1人だけこっそり回復して、女神アダマスと鉢合わせたくないから逃げた、とも言えるだろう。

ミュウ「逃げるって、貴女がそんな事をしない人じゃない、何年一緒にいると思ってるの?」

エイト「ミュウの言う通りだ、仲間を信じれないなんて、そんな悲しい人間じゃないぞ?」

仲間を信じれない、それ程悲しい事はない、一緒に旅をして、一緒に死線を潜り抜けたの仲間だ、ちょっとぐらいで疑いはしない。

「…やっぱり貴方はお人好しね、だからあたしは……。」

ミュウ「…え?」

ミュウが小さくそう言うと、アリアンは杖を構える、そして叫ぶ。

「いくよ!エルちゃん!」

『おう!アリア!』

エイト「…この声…夢の…中で…」

そうこれはエイトがミュウの実家、公爵家へ行く時に見た夢、あの小さな女の子達の声と同じ。

エイト「アリアン…いや、アリア…お前は…確か…」

走馬灯の様に思い浮かぶのは、小さな姿のアリアン…いや、アリアの姿とのじゃと言うケモ耳少女…エル…いや

エイト「

ミュウ「え?どう言う事、エイト?」

エイト「あそこにいる、あそこに浮いているケモ耳の女性…あれは…暗黒神エルガウル…だったはず。」

その言葉を聞いてミュウとシルフィは驚く、それもそうだエイトだって驚いている。
暗黒神エルガウルはDDダークデビルが蘇らそうとしている、悪の権化。

それがアリアと一緒にいて、そしてエイト達の仲間だった、しかし記憶にはないし、そんな事もなかった。

エイト(つまり、前世日本の記憶の他にがあると言う事か。)

ミュウ「暗黒神エルガウル…あれが?」

シルフィ「あの人が?」

きつね色の髪に、頭の上に生えてる耳、上から順にピンク、黄緑色、青の順で浴衣を着込んでおり、お尻には一本のモフッとした尻尾。

しかし子供用なのか、それともそう言う浴衣なのかわからないが、細長い腕に綺麗な脚が、大人の魅力を引き立てる。

ミュウ「…エイト見過ぎ、この女好き。」

エイト「ふぁ!?み…見てねぇし!?」

シルフィ「私達と言う女がいながら…後でゆっくり…身体で教えてあげますよ?」

宙に浮かんでいるエルちゃん、暗黒神エルガウルはエイトを見て「クカカ」と笑う。

エル「相変わらず、主様はモテモテじゃのう。」

アリア「兄様とはコイツを片付けてからゆっくりとお話しすればいいよ…身体でね♪」

エイト(…ハーレムってこんなにも地獄なんだな…男の夢だけど…なんか…)

こんな危機的状況にも関わらず、こんな事が出来るのは、目の前に絶対的安心感があるからだ。

アリアとエルガウル(エルちゃん)、この2人は間違いなく、英雄であるエイトを現状より、遥かに強い。

アダマス「全く…次から次へと…邪魔ですわね…」

そう言ってアダマスは氷のミサイルを飛ばす、アリアはそれを炎の壁で打ち消す。

アリア「あたしの兄様を傷つけてさせはしないわ、エルちゃんいくわよ!」

エル「"の"は余計じゃ…じゃがまぁ、主様は死なせたくないからな、…本気で殺す。」

そう言ってアリアとエルは女神アダマスとの死闘を始め————

——————————————————————
暗黒神エルガウル
のエルちゃん

アリアン
のアリア

彼女達については後々ご紹介します。


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