幼馴染み達がハーレム勇者に行ったが別にどうでもいい

みっちゃん

文字の大きさ
上 下
290 / 680
第8章 因縁と因果 現れし外道

第二百八十一話 勇者の愉快な冒険4 カイトside

しおりを挟む
アイ「カイトお兄ちゃん!ストップ!」

瓶の中の液体を飲もうと口をつけた時にアイに止められる

カイト「…?どうしたんだい?アイ?」

アイ「カイトお兄ちゃん、そんな簡単に人を信じちゃ駄目だよ」

カイト「え?どうして?助けて貰ったんだよ?信用できるよ」

いや、それとこれとは話が違う。
確かにゼロはカイト達を助けた、しかしそれは暗黒神エルガウルを蘇らせる為に利用しているだけで、カイト達の命なんてどうでも良いのだ。

そんな事は勿論カイト達が知るわけないが、それでも初対面の相手の話をすぐに信じて行動するのは流石に馬鹿すぎる。

メグミ「カイト君、確かに私達は助けてもらったよ?でも…」

サユリ「もしもこれが罠だったら、私達は今危険な状態にいるのよ?」

メグミ達もエイト達の事になると知能が猿並みに低下するが、こう言う時は知恵が働く様だ。

カイト「確かに、もしもこれが毒だったら僕は今頃死んでるしな」

そう言って瓶の蓋を閉めて手元に置く、それを見たゼロは冷静に話す

ゼロ「別に無理して飲むつもりはない、ただし我々は君達と協力する事はない」

アイ「それは大丈夫よ、カイトお兄ちゃんは厄災を倒す為に現れた勇者様だもん、誰にも負けないよ!」

メグミ「そうね、アイツエイトみたいに不正行為をしなければカイト君は世界最強よ。」

その世界最強の男が、ウルフ程度に負けるなんて、恥としか思えないのだが…気にせずゼロは交渉を続ける。

ゼロ「世界最強か、けど悔しくないのか?」

カイト「悔しい?」

ゼロ「君達は厄災を倒す為に旅をしている、違うか?」

サユリ「ええ、そうよ」

ゼロはカイト達のプライドにヒビを入れる言葉を言う。

ゼロ「その厄災を倒す為に旅に出ているのに、あの程度のウルフにどうするんだ?」

メグミ「…っ…そ…それは…」

正論だ、厄災にそしてミュウを奪った(と思い込んでいる)エイトに勝つ事は到底不可能だ。

サユリ「今回は調子が悪かっただけよ!」

ゼロ「その調子が悪いだけ…か。」

ふむ…と考え込んだ後、ゼロは

ゼロ「強くなりたくないのか?」

メグミ「え?」

ゼロ「初対面、と言うのはわかる、我だっていきなり現れて信じろ、と言われたら疑うさ。」

普通の考え方ならそうだ、初めて会った日にいきなり100%信じてくれ、と言われて信じる人間はいない。

ゼロ「だが、我は君達を助けた、それはつまり、死んでもらっては困ると言う事だ。」

カイト「それは…」

そもそもどうでも良かったら助けない筈だ、その理由がどうであれ、必要だから、生きて欲しいから助けたのだ。

メグミ「では、私達を助けた、理由を教えて?協力して欲しいだけじゃわからないわ。」

ゼロ「それもそうだな、わかった説明しよう。」

ゼロはそう言うと瓶を取り、カイト達に見えるように持つ。

ゼロ「我の目的は強い戦士をつくる事、程の力を持つ戦士が欲しいのだ。」

サユリ「それで?私達を助けた理由は?」

ゼロ「簡単だ、普通の人間に使っても普通に強くなるだけだ、なら、普通ではない、勇者の様な者が使えばどうなる?と言う疑問だ。」

嘘は言っていない、下っ端に使っても普通に強くなるだけで、戦士としては使えるとしても、エイト達の様な人間には負ける。

なら、勇者の様な元々強い者、もしくはその素質を持っている人間が使えば、それ以上の力を得る事ができる筈だ。

アイ「それで、私達を助けたと?」

ゼロ「そうだ、勇者パーティである、君達なら最強の力を得る事が出来る筈だ。」

そう言って瓶を置く、あとは彼ら次第だ

ゼロ「瓶をここに置いておく、4人で飲んでもいいし、1人でも構わん、飲みたかったら、飲んでくれ。」

カイト「お前は?」

ゼロ「我はこう見えて多忙でな、1時間後に戻ってくる、それまでに決めてくれ。」

そう言ってゼロは一旦カイト達から離れる
あとは飲んでくれる事を祈るだけだ。

——————————————————————
キャラ紹介を制作中…

しおりを挟む
感想 755

あなたにおすすめの小説

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

俺が死んでから始まる物語

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。 だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。 余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。 そこからこの話は始まる。 セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕

母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)

いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。 全く親父の奴!勝手に消えやがって! 親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。 俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。 母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。 なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな? なら、出ていくよ! 俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ! これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。 カクヨム様にて先行掲載中です。 不定期更新です。

転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。

克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作 「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位 2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

ハズレスキル【分解】が超絶当たりだった件~仲間たちから捨てられたけど、拾ったゴミスキルを優良スキルに作り変えて何でも解決する~

名無し
ファンタジー
お前の代わりなんざいくらでもいる。パーティーリーダーからそう宣告され、あっさり捨てられた主人公フォード。彼のスキル【分解】は、所有物を瞬時にバラバラにして持ち運びやすくする程度の効果だと思われていたが、なんとスキルにも適用されるもので、【分解】したスキルなら幾らでも所有できるというチートスキルであった。捨てられているゴミスキルを【分解】することで有用なスキルに作り変えていくうち、彼はなんでも解決屋を開くことを思いつき、底辺冒険者から成り上がっていく。

異世界の貴族に転生できたのに、2歳で父親が殺されました。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリー:ファンタジー世界の仮想戦記です、試し読みとお気に入り登録お願いします。

処理中です...