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第8章 因縁と因果 現れし外道
第二百八十話 勇者の愉快な冒険3 カイトside
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~1ヶ月後~
~DD第2支部にて~
ゲルザー「…あいつが本当の勇者か?」
「はい、ゲルザー様、貴方様が戦った者達は勇者パーティではなく、"希望を統べる者達"と言うパーティだった様です。」
1ヶ月前、マヨウ森にてウルフに襲われ瀕死の重傷を負ったカイト達はDD達によって救助され、今、治療を受けている
ゲルザーはエイト達との戦いで負傷している為、外での活動ではなく、執務や事務作業を行なっている
ゲルザー「本当の勇者パーティがあのざまか、ならアイツらの方が楽しめるな。」
「ゲルザー様を負傷させた相手…普通に考えてヤバいですね。」
幹部となれば相当な実力者だ、普通の冒険者や騎士団では歯が立たない、そんな人を負傷させ撤退させた者達
ゲルザー「奴らはもっと強くなる、俺もリハビリを始めなくてはな。」
「では、私は勇者達の包帯を変えに行ってきます。」
ゲルザーはそう言うとリハビリ室へと向かい、その部下は勇者の治療室へと向かった
勇者達の部屋は普通の宿屋と変わらない、強いて言えば上の階から彼らを見る事が出来ると言う点だろう
下っ端が中に入ると、勇者達はまだ眠っており、かれこれ1ヶ月間眠り続けている
「暗黒神エルガウルを蘇らせる為に彼らを助けたのか?」
下っ端の為、そこまで詳しい情報を得ていないのだ、知っている事となれば幹部とその話を幹部に聞いた、もしくは何らかの形で知った者達だけだろう
そんな事を愚痴りつつ、カイト達の包帯を変える、やはり衛生面上やっておかないといけないのだ
カイト「う…うーん」
「ん?」
包帯を変えていると、勇者から声が聞こえる
どうやら意識を取り戻し始めた様だ
「あの方に連絡しなくては」
包帯を変え終えて、すぐさま部屋から出る
勇者を助ける様に命令した人物の所へ行くのだ
「ん?どうした?」
「勇者が目を覚ましそうなんだ、だからその事を伝えにいく。」
「わかった、僕は脱走しない様に見張ってるから、よろしく頼むよ。」
そう言って仲間に見張りを任せて行く
そしてゲルザーと同じくDDの幹部に会いに行く
少し進んだ先に、1つの部屋がある、そこは科学実験室兼DDの幹部の1人部屋だ、ドアをノックして中に入る
「失礼します」
「…どうした?」
「はい、勇者が目を覚ましました。」
「そうか、ご苦労、下がって休むが良い。」
「はい、失礼します。」
そう言ってドアを閉める、これで下っ端である自分の役目は終わりだ、いつもの業務に戻る
「やっと目が覚めたか、丁度いいつい最近出来た試作品を試させてもらうか。」
そう言って彼は下っ端の言葉を信じて治療室へと向かう
「奴が我々DDの仲間となれば、女神アダマスも迂闊には手を出せまい、そもそもこれが目的かもしれないしな。」
勇者であるカイトがここまでやられているのに何もしないのはおかしい、つまり何かしらの理由があると言う事だ
「まぁ、我には関係ない、私はサガ様の為に働くだけだ。」
治療室に入ると既に勇者パーティ全員の目が覚めており、こちらを見る
カイト「…貴方は?」
「自己紹介がまだだったな、我の名はゼロ、DD幹部の1人で科学者だ。」
アイ「ゼロ…」
自分の名を名乗ったゼロは皆が起きた事を確認すると、話を進める
ゼロ「君達を助けたのは他でもない、我々DDと手を組んでくれないか?」
メグミ「え?」
ゼロ「勿論タダでとは言わない、君達にプレゼントがあるんだ。」
そう言ってゼロは中に液体がある瓶を見せる
サユリ「これは?」
ゼロ「これは超強化薬、本来の力の何百倍もの力を得る事が出来る、これを渡そう。」
言うなれば前払いだ、今後の協力次第では更なる支援もしてくれるだろう
そう思ったカイトは新しい力を求めてすぐに答える
カイト「いいのか?」
ゼロ「勿論、ただし、我々に協力をしてくれるのなら、の話だ。」
カイト「勿論だ!僕は勇者だ、圧倒的な力がないと意味がない!あの屑を殺して、ミュウを救う義務があるんだ!」
「その為ならどんな事でもしよう!」
そう叫んでカイトは超強化薬の入った瓶を受け取り蓋を開ける
——————————————————————
ゼロ(…ちょろいな勇者よ、ま、我にとっては好都合だよ。)
~DD第2支部にて~
ゲルザー「…あいつが本当の勇者か?」
「はい、ゲルザー様、貴方様が戦った者達は勇者パーティではなく、"希望を統べる者達"と言うパーティだった様です。」
1ヶ月前、マヨウ森にてウルフに襲われ瀕死の重傷を負ったカイト達はDD達によって救助され、今、治療を受けている
ゲルザーはエイト達との戦いで負傷している為、外での活動ではなく、執務や事務作業を行なっている
ゲルザー「本当の勇者パーティがあのざまか、ならアイツらの方が楽しめるな。」
「ゲルザー様を負傷させた相手…普通に考えてヤバいですね。」
幹部となれば相当な実力者だ、普通の冒険者や騎士団では歯が立たない、そんな人を負傷させ撤退させた者達
ゲルザー「奴らはもっと強くなる、俺もリハビリを始めなくてはな。」
「では、私は勇者達の包帯を変えに行ってきます。」
ゲルザーはそう言うとリハビリ室へと向かい、その部下は勇者の治療室へと向かった
勇者達の部屋は普通の宿屋と変わらない、強いて言えば上の階から彼らを見る事が出来ると言う点だろう
下っ端が中に入ると、勇者達はまだ眠っており、かれこれ1ヶ月間眠り続けている
「暗黒神エルガウルを蘇らせる為に彼らを助けたのか?」
下っ端の為、そこまで詳しい情報を得ていないのだ、知っている事となれば幹部とその話を幹部に聞いた、もしくは何らかの形で知った者達だけだろう
そんな事を愚痴りつつ、カイト達の包帯を変える、やはり衛生面上やっておかないといけないのだ
カイト「う…うーん」
「ん?」
包帯を変えていると、勇者から声が聞こえる
どうやら意識を取り戻し始めた様だ
「あの方に連絡しなくては」
包帯を変え終えて、すぐさま部屋から出る
勇者を助ける様に命令した人物の所へ行くのだ
「ん?どうした?」
「勇者が目を覚ましそうなんだ、だからその事を伝えにいく。」
「わかった、僕は脱走しない様に見張ってるから、よろしく頼むよ。」
そう言って仲間に見張りを任せて行く
そしてゲルザーと同じくDDの幹部に会いに行く
少し進んだ先に、1つの部屋がある、そこは科学実験室兼DDの幹部の1人部屋だ、ドアをノックして中に入る
「失礼します」
「…どうした?」
「はい、勇者が目を覚ましました。」
「そうか、ご苦労、下がって休むが良い。」
「はい、失礼します。」
そう言ってドアを閉める、これで下っ端である自分の役目は終わりだ、いつもの業務に戻る
「やっと目が覚めたか、丁度いいつい最近出来た試作品を試させてもらうか。」
そう言って彼は下っ端の言葉を信じて治療室へと向かう
「奴が我々DDの仲間となれば、女神アダマスも迂闊には手を出せまい、そもそもこれが目的かもしれないしな。」
勇者であるカイトがここまでやられているのに何もしないのはおかしい、つまり何かしらの理由があると言う事だ
「まぁ、我には関係ない、私はサガ様の為に働くだけだ。」
治療室に入ると既に勇者パーティ全員の目が覚めており、こちらを見る
カイト「…貴方は?」
「自己紹介がまだだったな、我の名はゼロ、DD幹部の1人で科学者だ。」
アイ「ゼロ…」
自分の名を名乗ったゼロは皆が起きた事を確認すると、話を進める
ゼロ「君達を助けたのは他でもない、我々DDと手を組んでくれないか?」
メグミ「え?」
ゼロ「勿論タダでとは言わない、君達にプレゼントがあるんだ。」
そう言ってゼロは中に液体がある瓶を見せる
サユリ「これは?」
ゼロ「これは超強化薬、本来の力の何百倍もの力を得る事が出来る、これを渡そう。」
言うなれば前払いだ、今後の協力次第では更なる支援もしてくれるだろう
そう思ったカイトは新しい力を求めてすぐに答える
カイト「いいのか?」
ゼロ「勿論、ただし、我々に協力をしてくれるのなら、の話だ。」
カイト「勿論だ!僕は勇者だ、圧倒的な力がないと意味がない!あの屑を殺して、ミュウを救う義務があるんだ!」
「その為ならどんな事でもしよう!」
そう叫んでカイトは超強化薬の入った瓶を受け取り蓋を開ける
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ゼロ(…ちょろいな勇者よ、ま、我にとっては好都合だよ。)
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