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第8章 因縁と因果 現れし外道
第二百七十三話 燃え盛る街
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エイト「アリアン、敵の位置は大丈夫か?」
アリアン「ああ、索敵魔術をしているけど、敵の反応はないよ」
森を抜ける最中、エイトはアリアンに敵がいないかの確認を取っていた、敵と言っても魔物や山賊あたりだが、気を抜けば命取りになる為、警戒を怠る事はない
シルフィ「そうですか、なら安心ですね?」
アリアン「あくまでもあたいの索敵範囲内には…だ、それを超えられたらあたいにはどうしようも出来ない。」
それでもないよりはマシなので文句は言えない
エイト「リザードマン…この依頼書そのものが罠とか?」
ミュウ「エイト、また考え込んでる。」
アリアンを信頼しているのか、エイトは依頼書を読みながら、自身の違和感を納得させる為に考える
エイト(どうにもおかしい、リザードマンが現れたとなればその近辺に洞窟がある筈、なのに1つも見つからない)
単に見逃しているだけなら、まだ良い
しかしもし本当にリザードマンの生息地がなければどうしてここに群れでいるのかわからない
エイト(何者かに奪われた?DDか?可能性は高いが、わからないな)
ミュウ「エイト」
エイト(魔術師が召喚して使役すると言うのは聞いた事があるが、それならアリアンの索敵魔術で、すぐに分かる)
ミュウ「エイト!」
エイト(と言う事はやっぱり気のせい?でも、あの時と同じ様な違和感が…)
ミュウ「みゅぅ!!!」
ずっと考え込んでいるエイトに嫌気が差してミュウはエイトの唇を奪う
エイト「うむっ!?」
ミュウ「みゅぅぅぅぅ…っ!!!」
逃げようとするエイトをがっちりと固定して逃さないようにする、ねっとりとした音が聞こえ始め、舌を絡めあっている事がわかる
シルフィ「はい、そこまでです。」
シルフィはそう言ってエイトとミュウに手刀を喰らわす
エイト「痛!?」
ミュウ「みゅ!?」
シルフィ「エイトさん、そんなに考えても憶測に過ぎません、先ずは戻ってからと言ったではありませんか?」
シルフィの正論にエイトは「うぐっ」と項垂れる、その通りだ、エイトはそう思い素直に謝る
エイト「ごめん、ちょっと心配性になってた。」
シルフィ「分かればいいのです、それとミュウ様?」
ミュウ「…何よ」
シルフィ「私も濃密にやりますからね?」
そう言ってシルフィはエイトにキスをする
…が、すぐさまアリアンに殴られて止められる
アリアン「面倒くさい事をするな、さっさと行くぞ。」
シルフィ「…はい」
そんな事をやりつつ4人は何とか森を抜ける事が出来た
エイト「………ん?」
ミュウ「またどうしたの?エイト?」
森を抜け、しばらく歩いているとエイトは街の方向を見ながら何かに気づく
エイト「なぁミュウ、あれって煙か?」
そう言って指差すのはエイト達が今日泊まる予定の街の方向、黒い煙が上がっており、それは一つではなかった
ミュウ「エイトの嫌な予感は…まさか」
あの煙の燃え方はエイトとミュウがまだ地球にいた頃のゲームでよく見る
街全体が燃え盛っている時の光景だ
シルフィ「急ぎましょう!」
アリアン「ああ!」
4人はすぐさま走り出し、街へと向かった
煙の上がり方は徐々に増していき、臭いや熱気が少しずつ強くなっていった
エイト「やっぱり、罠だったんだ!」
ミュウ「え?」
走りながらエイトは叫ぶように言う
エイト「あのリザードマンの討伐は俺達をこの街から離す為の罠だったんだ!」
シルフィ「しかし!誰が得するんですか!?」
エイト「心当たりならあるだろ!DD、俺達はその幹部と戦ったんだぞ!?」
相手は組織だ、悪の組織みたいにやられたら放置なら良いが、人材は1番必要な事だ、普通に考えたら幹部と互角の人間達を放置する訳がない
ミュウ「相手は人の命を何とも思ってない集団…可能性はあるわね…っ」
矛盾しているかもしれないが、これは地球でも同じ様な事が起きている
宗教、人種、国家、戦争の火種と言われるこれらは自分達こそが優れており、それ以外は自分達より劣っている人物と言う事が原因で起きている
だからこそ、手遅れになる前に、と4人は僅かな希望に懸けて、走り続けた
——————————————————————
街に着いた頃には、地獄絵図と化していた
アリアン「ああ、索敵魔術をしているけど、敵の反応はないよ」
森を抜ける最中、エイトはアリアンに敵がいないかの確認を取っていた、敵と言っても魔物や山賊あたりだが、気を抜けば命取りになる為、警戒を怠る事はない
シルフィ「そうですか、なら安心ですね?」
アリアン「あくまでもあたいの索敵範囲内には…だ、それを超えられたらあたいにはどうしようも出来ない。」
それでもないよりはマシなので文句は言えない
エイト「リザードマン…この依頼書そのものが罠とか?」
ミュウ「エイト、また考え込んでる。」
アリアンを信頼しているのか、エイトは依頼書を読みながら、自身の違和感を納得させる為に考える
エイト(どうにもおかしい、リザードマンが現れたとなればその近辺に洞窟がある筈、なのに1つも見つからない)
単に見逃しているだけなら、まだ良い
しかしもし本当にリザードマンの生息地がなければどうしてここに群れでいるのかわからない
エイト(何者かに奪われた?DDか?可能性は高いが、わからないな)
ミュウ「エイト」
エイト(魔術師が召喚して使役すると言うのは聞いた事があるが、それならアリアンの索敵魔術で、すぐに分かる)
ミュウ「エイト!」
エイト(と言う事はやっぱり気のせい?でも、あの時と同じ様な違和感が…)
ミュウ「みゅぅ!!!」
ずっと考え込んでいるエイトに嫌気が差してミュウはエイトの唇を奪う
エイト「うむっ!?」
ミュウ「みゅぅぅぅぅ…っ!!!」
逃げようとするエイトをがっちりと固定して逃さないようにする、ねっとりとした音が聞こえ始め、舌を絡めあっている事がわかる
シルフィ「はい、そこまでです。」
シルフィはそう言ってエイトとミュウに手刀を喰らわす
エイト「痛!?」
ミュウ「みゅ!?」
シルフィ「エイトさん、そんなに考えても憶測に過ぎません、先ずは戻ってからと言ったではありませんか?」
シルフィの正論にエイトは「うぐっ」と項垂れる、その通りだ、エイトはそう思い素直に謝る
エイト「ごめん、ちょっと心配性になってた。」
シルフィ「分かればいいのです、それとミュウ様?」
ミュウ「…何よ」
シルフィ「私も濃密にやりますからね?」
そう言ってシルフィはエイトにキスをする
…が、すぐさまアリアンに殴られて止められる
アリアン「面倒くさい事をするな、さっさと行くぞ。」
シルフィ「…はい」
そんな事をやりつつ4人は何とか森を抜ける事が出来た
エイト「………ん?」
ミュウ「またどうしたの?エイト?」
森を抜け、しばらく歩いているとエイトは街の方向を見ながら何かに気づく
エイト「なぁミュウ、あれって煙か?」
そう言って指差すのはエイト達が今日泊まる予定の街の方向、黒い煙が上がっており、それは一つではなかった
ミュウ「エイトの嫌な予感は…まさか」
あの煙の燃え方はエイトとミュウがまだ地球にいた頃のゲームでよく見る
街全体が燃え盛っている時の光景だ
シルフィ「急ぎましょう!」
アリアン「ああ!」
4人はすぐさま走り出し、街へと向かった
煙の上がり方は徐々に増していき、臭いや熱気が少しずつ強くなっていった
エイト「やっぱり、罠だったんだ!」
ミュウ「え?」
走りながらエイトは叫ぶように言う
エイト「あのリザードマンの討伐は俺達をこの街から離す為の罠だったんだ!」
シルフィ「しかし!誰が得するんですか!?」
エイト「心当たりならあるだろ!DD、俺達はその幹部と戦ったんだぞ!?」
相手は組織だ、悪の組織みたいにやられたら放置なら良いが、人材は1番必要な事だ、普通に考えたら幹部と互角の人間達を放置する訳がない
ミュウ「相手は人の命を何とも思ってない集団…可能性はあるわね…っ」
矛盾しているかもしれないが、これは地球でも同じ様な事が起きている
宗教、人種、国家、戦争の火種と言われるこれらは自分達こそが優れており、それ以外は自分達より劣っている人物と言う事が原因で起きている
だからこそ、手遅れになる前に、と4人は僅かな希望に懸けて、走り続けた
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街に着いた頃には、地獄絵図と化していた
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