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第7章 新たな敵 DD(ダークデビル)

第二百五十八話 夢から覚める時

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地震の揺れは更に酷くなる、立っている事さえ、厳しくなっていく。

しかし、今はそんな事を考えている暇はない、目の前にいる男は 廊下の窓を椅子がわりに座りながら、こちらを睨み付ける

海斗「モブの癖に…存在価値のない…クズのクセにぃぃぃ……!!!」

瑛人「ミュウ、俺から離れるなよ?」

ミュウ「うん、ずっと側にいる。」

地震が酷いから離れるなよ、と言う意味だったのだが、ミュウは顔を赤らめて、瑛人を見つめる

その姿にますます海斗の怒りが爆発するが、それによって視界が狭くなり、手を滑らせる

海斗「しまっ…」

慌てて体制を立て直そうとするが、地震の揺れは激しく、上手くバランスが取れなかった
しかも周りも自分の事で精一杯の為、助けに行く事が出来ず…

海斗「ミュウちゃん!たすけて!!」

ミュウ「瑛人…///」

海斗は(妄想)彼女に助けを求めるが、当の本人は必死に守ろうとする(本当の)彼氏に夢中で見向きもしない

海斗「僕の彼女を返せよ!!!織村瑛人おりむらえいと!!!!」

火事場の馬鹿力で窓越しから立ち上がるが、地震の揺れで体制を崩し、外に放り出される
瑛人はその光景を見て皮肉にも助けようとしたが、揺れが酷くて動けず、まるでスローモーションの様に世界が動く

海斗「いやァァァァァァァァァ!!!!!」

高い奇声を上げながら落ちていく、瑛人達のいるクラスは3階、運が良ければ骨折程度に済むが、海斗は頭から落ちた為、助からなかった

「ドグシャ」と言う音と共に海斗の悲鳴はピタリと止み、代わりに女性達の悲鳴が響き渡る

「ギャアアアアア!!!」

「ひ…人が落ちて来た!!」

「きゅ…救急車!!!」

すぐさま救急車を呼ぼうとする人もいるが地震が酷くて、携帯を上手く使えない

海斗はまだ意識があるのか、3階を見つめながら、手を伸ばす

海斗「み…ゅ……ぅ………ち…ゃ……ん」

しかしか細い声は誰にも届かず、想い人にも伝わらず、頭から流れる血とと共に海斗は意識を手放した

瑛人「てか、地震はいつまで続くんだ!!!」

海斗が落ちてからも地震は続き、最早その場にいることさえ出来なくなっていた

瑛人はミュウを強く抱きしめながら、ミュウを守り続ける、目を閉じて揺れが早く収まることを祈りながら…

——————————————————————
「…と」

「え……と…」

意識を失っていたのか、遠くから声が聞こえる、どうやら揺れも収まったようで、酔いもない

「お…き…い」

「おきて…いと」

どんどんと声が近くなり、揺れが酷くなる
また地震か?と思ったが、体が揺すられていることに気づく

「起きてエイト!!!」

エイト「はい!…って…あれ?」

耳元で大きな声で言われた為、元気よく起きたのだが、周りを見ると自分の部屋ではなく、オワイコットの宿屋の部屋にエイトはいた

ミュウ「やっと起きた、うなされてたけど…大丈夫?」

エイト「…ミュウ?」

目の前には制服姿ではなく、パジャマ姿で同じベットで寝ているミュウがいた
(花柄のピンク色のパジャマでとてもいい匂いがする)

ミュウ「ずっとうなされてたよ、私の名前を呼びながら、ずっと…だから起こしたんだけど。」

エイト「あれは夢だったのか。」

とてもリアルな夢だった、感触も匂いも、まるで本当にそこにいるかのようだった
夢である事に安堵するものの、今度は胸騒ぎが止まらなくなる

ミュウ「なんか夢でも見たの?」

エイト「ああ、白昼夢にならなければいいけど。」

ミュウ「どんな夢だったか、教えて。」

エイトの真剣な表情にミュウもエイトを胸元に抱き寄せながら真剣に聞く

ミュウ「ちゃんと話し合わないと、ね?」

エイト「…ああ、そうだな」

夢の中だとしても、これが何かの前兆なのかもしれない、そう思ったエイトはミュウに包み隠さず話し、ミュウも

「オラクルとルクス達の世界が混ざってるかもしれないから、その歪みが…もしかしたら…」

と嫌な予感を感じ始めた

——————————————————————
ホラーゲームって怖くてやれないけど、やってる人の動画は見ちゃうんだよね(唐突になんだ)


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