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第7章 新たな敵 DD(ダークデビル)

第二百五十五話 巨大地震

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瑛人(朝から嫌なものを見てしまった)

廊下を歩きながら、そう愚痴を心の中で零す、口に出してしまえば、海斗はまたヒスを起こすだろう

瑛人(あの頃の様に適当にあしらう程度でいいだろう)

真剣に考えるのは疲れる、面倒ごとは極力避けたいのだ

海斗「おーい!待ってくれよー!」

瑛人(勇者の彼奴よりはまだマシだと考えよう)

この世界の海斗はメンヘラ男で済むからまだ良いが

オラクルのカイトは勘違いとメンヘラ、妄想癖に唐変木とうへんぼく朴念仁ぼくねんじんと最悪な所が滅茶苦茶多い、そんな奴に絡まれるよりはまだマシだと思わないとストレスで胃に穴が開く

瑛人「ハァ…早くしろよ。」

海斗「置いてくお前が悪いんだろ!」

瑛人「はいはい、さっさと行くぞ。」

謝るのもしゃくだ、謝らずに行く
後ろで海斗が「ちっ!」と言っているが、無視

教室に入ると、久しぶりに見るクラスメイト達がいた、懐かしいと言う気持ちに包まれるが、後ろの奴のせいでその感覚が少し薄れる

「おはよう海斗君!」

「おっす瑛人~」

瑛人「うっす」

海斗「おはよう!皆んな!」

瑛人と海斗はクラスメイトに挨拶しながら自分達の席へと向かう、ミュウはまだ来ていない

「あれ?ミュウは?」

瑛人「トイレに行ってるよ、多分もうそろそろ来ると思うよ?」

ミュウ「間に合った…」

瑛人「ね?」

噂をすればなんとやら、ミュウは静かにクラスに入る、席は瑛人の隣なので隣に座る

瑛人「チャイムが鳴るギリギリに来たな。」

ミュウ「それはそうでしょ?」

「海斗がいるからわざと遅くした」と瑛人にしかわからない言葉を言う、クラスメイトからすれば仲良し3人組と言われているが、瑛人とミュウからすれば嫌々そうなっているだけだ

海斗は瑛人達とは違って離れた所にいる
そのおかげで授業中は邪魔される事はない

そんな事を思っていると、ドアが動く音が聞こえる

「皆さんおはようございます。」

海斗「おはようございます、先生。」

どうやら担任の先生が来た様だ、他の人も挨拶して、朝のホームルームが始まる

「今日は町全体での避難訓練です、いつ訓練が始まるかはわかりませんが、いつ起きても良い様に準備しといて下さい。」

瑛人「はーい」

とは言え、訓練は訓練だ、手を抜いた所で怒られはしない、今はこの世界の事を調べる必要があるのだ

ミュウ(…瑛人、朝から様子が変だな…何かあったのかな?)

彼氏の違和感には既に気づいていたが、瑛人はミュウに話さないと言う事はその程度の事なのだろう

ミュウは深く気にする事もなく、今日の夜あたりにでも聞いてみようと思った

「では、後は朝のホームルームを終わりにします、1時間目に遅れない様にして下さい。」

そう言って廊下に出る
遅れない様にと言ったが、高校で移動教室はあまりないし、1時間目は教室の為遅れる事はない

ミュウ「ハァ、シルフィをモフりたい。」

瑛人「だな、今日も寄るだろ?」

ミュウ「勿論!」

瑛人(やっぱり、この世界のシルフィはまだ仔猫なんだな)

オラクルの世界ではシルフィはミュウと瑛人が飼っている仔猫だ、河川敷の橋の下でこっそりと飼っている

とても小さく、元気で、瑛人達によく懐いている、まだ生きていると言う事は、あの海斗に捕まっていないと言う事だ

瑛人(そんな事させるわけないけどな)

人の命を、生き物の命をなんとも思っていない海斗に見つかったら、あの時の様な悲惨な目にあってしまう、それだけは何としてでも避けたい

例えこれが夢でも、大切な人達の命を守れるのなら守りたい、そう切に願った

瑛人(その為には、やっぱり早めに話した方がいいのかな?)

当初は海斗の事が好きな女性であったが、最終的にはこちらの味方になってくれた有田杏実ありたあんみ、オラクルではまだ会っていないが、もし会えるのなら会いたい

瑛人(未来を変える…今の俺なら…もしかしたら…)

そう考えているといきなり「ドゴン」と言う音と共に学校全体が激しく揺れ始めた

瑛人「な!?」

ミュウ「きゃ!?」

海斗「じ…地震だ!!!!」

それは日本人が経験する震度ではない
あの悲惨な事が起きる程の激しいものだった

——————————————————————
もっと細かく書きたいなぁ、もっと勉強しなくては!
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