242 / 680
第7章 新たな敵 DD(ダークデビル)
第二百三十三話 王都オワイコット side
しおりを挟む
~王都オワイコット~
「あら!久しぶり!元気にしてた!」
「はい、少しの間ですけどね」
「それでも嬉しいよ!ささ!2人とも!」
元気か声で呼びかけて来たのは1年前まで通っていたケーキ屋の店員だ、何年間も通っていた為、顔は覚えてくれている
「それで?今日は何食べる?」
「い…つも…の…で」
「わかったわ!」
そう言って元気に厨房へ戻っていく
2人は取り敢えず、空いている席に座る
「あいつがいるから出来れば戻りたくはなかったな」
「仕方…ない…よ、…異変…起き…てる…し」
それについては同感だ、勇者であるアイツの他に別の奴が勇者になっていて、しかも滅茶苦茶な屑だと聞く
「勇者は俺達の為に自ら犠牲になってくれたんだ、そんな奴が屑な訳がない」
「勇者…を…名乗る…悪い…人」
そう2人は考える、これが赤の他人ならまだしも、妻の兄で自分の友となると話は変わる
この目で見ているし、この王都を救った本物の勇者だ
「それに聖女や賢者、剣聖の名前も聞かないしな、アイツの時は仲間が異常だったけど」
まともな人間ではない為、2人は矯正、1人は記憶を失っている、それなのに何故現れていないと言われているのか
まるで異世界に世界事転移したみたいだ
「兄…さん…いる…かな?」
「そりゃあいるだろ…と言いたいけど、今の状況だと無理だな」
魔王軍の残党軍はこの1年でほとんど倒したが、今は厄災なるものと偽の勇者、聖女達の謎とDDの事と、調べる事が多くてそれどころではないのだ
「兄…さん」
「大丈夫だよ、アイツは俺達よりも強い、並大抵の奴に負けないよ」
「それ…は…そう…だ…けど」
それでも心配なのはやはり兄妹だからだろう過去の事も考えるとなんとも言えない
「それに俺達の目的は師匠に会う事だろ?」
「う…ん」
「この異変について師匠なら何かわかるかと思って来たんだ、丁度旅も終わって帰って来てるって言うし」
「で…もやっ……ぱり…心…配だよ」
その気持ちは十分わかる、アイツのおかげで俺達は幸せになれた、そんな矢先、こんな謎の現象が巻き起こっていると考えると頭が重くなる
そんな少し暗い雰囲気の時に厨房から明るい元気な声が聞こえる
「お待たせしました!期間限定メロンケーキです」
そう言って「コト」と置くのはイチゴのショートケーキのメロン版だ、しかし所々アレンジされており、クリームは生クリームではなく、メロン味の生クリームになっている
「さ、辛気臭い話はここまでにして、ここではゆっくりして行って」
「ありがとうございます」
「あ…りが…とう…」
店員は満足した様な顔つきで戻って行った
彼らもケーキが来たので先程の話はいったんやめた
「先ずは久しぶりのケーキを味わって食べようぜ?」
「うん、そ…うだ…ね」
2人はフォークをとって、一口サイズに切る
そして口の中に入れて味わう
口の中にメロンの風味が広がり、生クリームの独特の感触がメロンクリーム良さを更に引き立てる
「うーん!…美味い!」
「甘く…て美…味し…い」
本当に幸せそうに食べる為、周りにいた客も釘付けとなる、昔はこれによって商売が繁盛した事もある為、その効果は絶大だ
「また帰って来たわね?店員さん」
「ええ、のどかな小さな村で暮らしていたらしいけど、また戻って来てくれて良かったわ」
やはり常連さんは彼らの事を覚えており、また会えた事を喜んでいるみたいだ
「ほら、顔をクリームついてるぞ?」
「ふみゅ?」
そう言って顔についたクリームを手で取り自分の口に入れる、彼女は顔を真っ赤にして、彼に怒っている
「ごめんごめん、可愛くてつい」
「恥ず…か…しいか…ら…やめて…よね…馬…鹿」
(はい、ご馳走様)
「すいません、ブラックコーヒー1つ」
甘々夫婦のやり取りに微笑みを浮かべて見守る常連さんとその甘さに耐え切れずコーヒーを頼む新規さん
そんなやり取りをしている彼らの左手には欠けたハートの指輪がついており、それが2人の絆であり、想いの象徴だった
——————————————————————
そろそろ奴の出番か?
「あら!久しぶり!元気にしてた!」
「はい、少しの間ですけどね」
「それでも嬉しいよ!ささ!2人とも!」
元気か声で呼びかけて来たのは1年前まで通っていたケーキ屋の店員だ、何年間も通っていた為、顔は覚えてくれている
「それで?今日は何食べる?」
「い…つも…の…で」
「わかったわ!」
そう言って元気に厨房へ戻っていく
2人は取り敢えず、空いている席に座る
「あいつがいるから出来れば戻りたくはなかったな」
「仕方…ない…よ、…異変…起き…てる…し」
それについては同感だ、勇者であるアイツの他に別の奴が勇者になっていて、しかも滅茶苦茶な屑だと聞く
「勇者は俺達の為に自ら犠牲になってくれたんだ、そんな奴が屑な訳がない」
「勇者…を…名乗る…悪い…人」
そう2人は考える、これが赤の他人ならまだしも、妻の兄で自分の友となると話は変わる
この目で見ているし、この王都を救った本物の勇者だ
「それに聖女や賢者、剣聖の名前も聞かないしな、アイツの時は仲間が異常だったけど」
まともな人間ではない為、2人は矯正、1人は記憶を失っている、それなのに何故現れていないと言われているのか
まるで異世界に世界事転移したみたいだ
「兄…さん…いる…かな?」
「そりゃあいるだろ…と言いたいけど、今の状況だと無理だな」
魔王軍の残党軍はこの1年でほとんど倒したが、今は厄災なるものと偽の勇者、聖女達の謎とDDの事と、調べる事が多くてそれどころではないのだ
「兄…さん」
「大丈夫だよ、アイツは俺達よりも強い、並大抵の奴に負けないよ」
「それ…は…そう…だ…けど」
それでも心配なのはやはり兄妹だからだろう過去の事も考えるとなんとも言えない
「それに俺達の目的は師匠に会う事だろ?」
「う…ん」
「この異変について師匠なら何かわかるかと思って来たんだ、丁度旅も終わって帰って来てるって言うし」
「で…もやっ……ぱり…心…配だよ」
その気持ちは十分わかる、アイツのおかげで俺達は幸せになれた、そんな矢先、こんな謎の現象が巻き起こっていると考えると頭が重くなる
そんな少し暗い雰囲気の時に厨房から明るい元気な声が聞こえる
「お待たせしました!期間限定メロンケーキです」
そう言って「コト」と置くのはイチゴのショートケーキのメロン版だ、しかし所々アレンジされており、クリームは生クリームではなく、メロン味の生クリームになっている
「さ、辛気臭い話はここまでにして、ここではゆっくりして行って」
「ありがとうございます」
「あ…りが…とう…」
店員は満足した様な顔つきで戻って行った
彼らもケーキが来たので先程の話はいったんやめた
「先ずは久しぶりのケーキを味わって食べようぜ?」
「うん、そ…うだ…ね」
2人はフォークをとって、一口サイズに切る
そして口の中に入れて味わう
口の中にメロンの風味が広がり、生クリームの独特の感触がメロンクリーム良さを更に引き立てる
「うーん!…美味い!」
「甘く…て美…味し…い」
本当に幸せそうに食べる為、周りにいた客も釘付けとなる、昔はこれによって商売が繁盛した事もある為、その効果は絶大だ
「また帰って来たわね?店員さん」
「ええ、のどかな小さな村で暮らしていたらしいけど、また戻って来てくれて良かったわ」
やはり常連さんは彼らの事を覚えており、また会えた事を喜んでいるみたいだ
「ほら、顔をクリームついてるぞ?」
「ふみゅ?」
そう言って顔についたクリームを手で取り自分の口に入れる、彼女は顔を真っ赤にして、彼に怒っている
「ごめんごめん、可愛くてつい」
「恥ず…か…しいか…ら…やめて…よね…馬…鹿」
(はい、ご馳走様)
「すいません、ブラックコーヒー1つ」
甘々夫婦のやり取りに微笑みを浮かべて見守る常連さんとその甘さに耐え切れずコーヒーを頼む新規さん
そんなやり取りをしている彼らの左手には欠けたハートの指輪がついており、それが2人の絆であり、想いの象徴だった
——————————————————————
そろそろ奴の出番か?
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
879
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる