幼馴染み達がハーレム勇者に行ったが別にどうでもいい

第六章 始動編

第百九十九話 朝の食事にて

～羽音～(翌日)

イリス「おはようエイト君、よく眠れた？」

エイト「はい、おかげさまで朝までぐっすりと眠れました」

その言葉には嘘はなく、珍しく本当に朝まで熟睡出来たのだ

ミュウ(良かった…魔術は効いたみたいね)

アリアンの魔術で眠らした事で、今回エイトはぐっすりと眠れた様だ

…しかし実際の所、魔術はその様に使うものではない、対魔物戦や対人戦など、戦う為にあるものだ

眠らせる魔術も本来の使い方は相手を眠らせてから攻撃するもので、エイトがあそこまで眠れたのも、ただ単にそこまで深く眠らせないとすぐに起きて反撃を食らってしまうからだ

ミュウ(それに関しては特に問題はないんだけどね)

前世の世界地球でも似た様な事がある、使い方は逆だが、人々が暮らしやすい物を作り、それが人々を殺す兵器となった

飛行機は戦闘機に
車は戦車に
船は戦艦に

より多くの人間を殺す為に今でも開発は進んでいる

それが魔術になっただけだ
だからこそ、これも普通なのだ

シルフィ「イリス様、お嬢様、エイトさん、おはようございます」

イリス「おはようシルフィ、準備は出来たの？」

シルフィ「はい、既に出来ております」

そんな事をミュウが思っていると、シルフィがやって来て3人に挨拶する

準備が出来たのか？は、きっと朝食の事だろう、朝の良い匂いがする気がする

ミュウ「じゃあ行きましょう、ね？エイト」

エイト「そうだな、久しぶりによく眠れたからか、お腹が空いたよ」

そう言ってエイト達は食卓へと向かう
中に入ると既に何人かのメイドが食事を並べており、そこにアリアンが座って待っていた

アリアン「ん？あ、イリス様、ミュウ、エイト、おはようございます」

イリス「おはようアリアン、待たせたわね」

アリアン「いえ、此方こそ先に座ってすみません」

アリアンは頭を下げて謝るが、イリスはすぐに止めに入る

イリス「気にしなくて良いのよ、さ、食べましょう」

イリスは指定の席に行くとメイドが椅子を引いて座らせると食べやすい位置に動かす

ミュウも同じ様にされるが、エイトは流石に気が引けるので断る(メイドも何となく理解してくれた)

エイト「…なんかメイドのみんなが食べてないのに俺みたいな平民が食べて良いのか、前々から思ってたんだよね」

イリス「？…別にいいんじゃない？義息子だし」

ミュウ「お母様、多分エイトはこっち貴族側の生活に慣れてないだけですよ」

エイトは日本にいた時も、この世界の時も一般人としての生活を送っていた、それなのにいきなり貴族と同じ生活をしろと言うのは中々キツいものがある

シルフィ「まぁ、私達と暮らしている時は皆で食べてましたしね」

アリアン「そう言えばそうだな、まぁ1人だけ除け者なんて、流石に出来ねぇよ」

それが当たり前のエイトにとっては慣れない事ばかりだ、それが積もり積もった結果、あの様になったのだが…

メイル「心配には及びませんよ、エイト様、私達は私達で後でしっかりと食べますから」

エイト「まぁ…それはそうなんだけど…」

メイル「郷に入っては郷に従えっと言うんでしたっけ？それだと思ってください」

多分ミュウが言った事だろう、そんな言葉が出て来るのは日本人だけだ(多分)

エイト「まぁ…それはそうなんですけどね？」

イリス「エイト君はいつかミュウとこの家を継ぐんですから、慣れてくださいね」

名誉男爵(になる予定の人間)程度が公爵家を継ぐなんて…あり得そうだから怖い

エイト「まぁ…出来る限り努力します」

ミュウ「頑張ってよ？未来の旦那様♪」

シルフィ「チッ」

エイトはそう言うと食事を始める
「美味い」と一言溢すと、作っていたであろうメイドが「良かった」と言う声が小さく聞こえた

ミュウ「あら？シルフィ？何か様？」

シルフィ「いいえ？胸が重くて辛いだけです♪」

ミュウ「あ！？」

…それ以外の事は気にしないでおこうと思うエイトであった

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期末課題が襲ってきたぁ！？
やるしかねぇ！！！！！