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第六章 始動編
第百八十七話 故にこそ
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エイト「…これから行くぞって言う時に…すまん」
そう言ってエイトは唐突に謝る、やはり情緒不安定なのだろうか?
ミュウ「…エイト…寝れてないの?」
エイト「…うん、実は…白昼夢も気を失う感じで見てさ」
シルフィ(そう言えばエイトさん)
よくよく考えたら、エイトはよく外に出ていた、夜空を見るのが好きなのか?と思っていたが…
ミュウ(実際は眠れなかった)
そう考えるとミュウの実家等で寝坊したのは安心して眠れていたから…と言う事だろうか?
ミュウ「ねぇ…エイト?」
エイト「ん?」
ミュウ「ちゃんと寝たの…いつ?」
エイト「それは…ううん、わからない、寝たと言うよりも目を瞑る…それくらいだな」
シルフィ「なんで言ってくれなかったんですか?」
エイト「言える訳ないだろ?居候の身なのに」
それでもミュウの婚約者だ、それくらいの我儘は言えるだろう
エイト「でも、そのせいで俺はミュウにくだらない事で八つ当たりをしてしまったんだ、人として最低だ」
ミュウ「いいよそんな事、私はエイトがしっかり寝てくれたら文句は言わないよ」
そう言ってミュウはエイトの頭を自分の膝に乗せる、いわゆる膝枕だ
ほのかに甘い香りが鼻口に満ちて、そこからミュウは頭を撫でる
エイト「あの…ミュウさん?」
ミュウ「馬車は長いから揺れて寝づらいかもしれないけど、少しは仮眠は出来るかな?って」
しかしあんな高級な布団やベットで寝れない奴が寝れる訳がない、エイトは揺れる馬車に耐えながらミュウの膝枕の感触を味わいながら、馬車の中で目を瞑る
ミュウ「………」
アリアン「…「スリープ」」
普段のエイトなら効かないだろうが、今のエイトは精神的に少し弱っている、そのうち寝息を立てながらゆっくりと寝始めた
ミュウ「ありがとう、アリアン」
アリアン「いいよ、でも」
シルフィ「…ええ」
ここまで精神的に追い込まれていたなんて、誰もわからなかった、ミュウならわかって当然と思うかもしれないが、ミュウだって人間
100%理解する事は出来ないのだ
ミュウ「やっぱり、貴族と平民の差…なのかな?」
シルフィ「厄災の事も間違いなく影響してますよ」
アリアン「それにカイトの事も…」
思い返せば、エイトの不眠症の原因はそこら中にあったのだ、ただそれを「エイトだから」と言う理由で蔑ろにしてしまったのだ
平民の出身でありながら、貴族と同じ暮らしをして
前世では海斗に殺され
今世では幼馴染みと義姉妹に裏切られ
カイトは再び恋人を奪おうとして
厄災を倒さなくてはならない
寧ろ今までならなかった方が奇跡だ
エイトのその普通と暮らす中で油断が生じてしまい、少しの変化にも気がつけなかったのだ
ミュウ「…情けないよね、これが彼女なんて、婚約者…なんて」
シルフィ「ミュウ様…」
ミュウ「でも…」
アリアン「?」
ミュウはエイトの頭をそっと抱き締める
その姿はまるで我が子を愛おしそうに抱き締める母親の様に
ミュウ「それでも私はエイトを支えるって決めたの、今はこんなんだけど、でも、エイトは私にとって全てだから助けたいの」
もちろん、これからもエイトとは喧嘩はするだろう、今の様な感じではなく本気の喧嘩も、でもその分絆は硬くなるはずだ
ミュウ「エイトの帰るべき場所は、私の所だから」
シルフィ「私達です、間違えないでください」
アリアン「そこかよ…でもまぁエイトと一緒に支え合う、本当の夫婦ぽいな」
そんな事を言って笑い合う、誰のせいでこうなったかは、自分達の所為でもあるが、エイトはそんな事絶対に言わないだろう
なら、こちらも黙って支えていくだけだ
エイト(………)
——————————————————————
4徹…限界なので寝ます、文字が書けない
そう言ってエイトは唐突に謝る、やはり情緒不安定なのだろうか?
ミュウ「…エイト…寝れてないの?」
エイト「…うん、実は…白昼夢も気を失う感じで見てさ」
シルフィ(そう言えばエイトさん)
よくよく考えたら、エイトはよく外に出ていた、夜空を見るのが好きなのか?と思っていたが…
ミュウ(実際は眠れなかった)
そう考えるとミュウの実家等で寝坊したのは安心して眠れていたから…と言う事だろうか?
ミュウ「ねぇ…エイト?」
エイト「ん?」
ミュウ「ちゃんと寝たの…いつ?」
エイト「それは…ううん、わからない、寝たと言うよりも目を瞑る…それくらいだな」
シルフィ「なんで言ってくれなかったんですか?」
エイト「言える訳ないだろ?居候の身なのに」
それでもミュウの婚約者だ、それくらいの我儘は言えるだろう
エイト「でも、そのせいで俺はミュウにくだらない事で八つ当たりをしてしまったんだ、人として最低だ」
ミュウ「いいよそんな事、私はエイトがしっかり寝てくれたら文句は言わないよ」
そう言ってミュウはエイトの頭を自分の膝に乗せる、いわゆる膝枕だ
ほのかに甘い香りが鼻口に満ちて、そこからミュウは頭を撫でる
エイト「あの…ミュウさん?」
ミュウ「馬車は長いから揺れて寝づらいかもしれないけど、少しは仮眠は出来るかな?って」
しかしあんな高級な布団やベットで寝れない奴が寝れる訳がない、エイトは揺れる馬車に耐えながらミュウの膝枕の感触を味わいながら、馬車の中で目を瞑る
ミュウ「………」
アリアン「…「スリープ」」
普段のエイトなら効かないだろうが、今のエイトは精神的に少し弱っている、そのうち寝息を立てながらゆっくりと寝始めた
ミュウ「ありがとう、アリアン」
アリアン「いいよ、でも」
シルフィ「…ええ」
ここまで精神的に追い込まれていたなんて、誰もわからなかった、ミュウならわかって当然と思うかもしれないが、ミュウだって人間
100%理解する事は出来ないのだ
ミュウ「やっぱり、貴族と平民の差…なのかな?」
シルフィ「厄災の事も間違いなく影響してますよ」
アリアン「それにカイトの事も…」
思い返せば、エイトの不眠症の原因はそこら中にあったのだ、ただそれを「エイトだから」と言う理由で蔑ろにしてしまったのだ
平民の出身でありながら、貴族と同じ暮らしをして
前世では海斗に殺され
今世では幼馴染みと義姉妹に裏切られ
カイトは再び恋人を奪おうとして
厄災を倒さなくてはならない
寧ろ今までならなかった方が奇跡だ
エイトのその普通と暮らす中で油断が生じてしまい、少しの変化にも気がつけなかったのだ
ミュウ「…情けないよね、これが彼女なんて、婚約者…なんて」
シルフィ「ミュウ様…」
ミュウ「でも…」
アリアン「?」
ミュウはエイトの頭をそっと抱き締める
その姿はまるで我が子を愛おしそうに抱き締める母親の様に
ミュウ「それでも私はエイトを支えるって決めたの、今はこんなんだけど、でも、エイトは私にとって全てだから助けたいの」
もちろん、これからもエイトとは喧嘩はするだろう、今の様な感じではなく本気の喧嘩も、でもその分絆は硬くなるはずだ
ミュウ「エイトの帰るべき場所は、私の所だから」
シルフィ「私達です、間違えないでください」
アリアン「そこかよ…でもまぁエイトと一緒に支え合う、本当の夫婦ぽいな」
そんな事を言って笑い合う、誰のせいでこうなったかは、自分達の所為でもあるが、エイトはそんな事絶対に言わないだろう
なら、こちらも黙って支えていくだけだ
エイト(………)
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4徹…限界なので寝ます、文字が書けない
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