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第五章〜外伝〜 カルデア学園の3年間 高等部編

第百五十四話 とある日記2

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 月 日 

あの人が倒れてしまった、何故かはわからないけど、聞いたら「日頃の疲れが出でしまったよ」と言ってくれたが、体調が悪いとどうにも心配になってしまう…早く…早く良くなってほしい

 月 日

まだ体調が良くならない、うなされている姿を見ると居ても立っても居られない…けどの では何もする事が出来ない、ただただ、看病する事しか…

 月 日

まだよくならない、なんで?どうしてそこまで良くならないの?女神アダマスの呪い?カイトの陰謀?あの人の家族?…そうじゃないけど、そう思ってもおかしくない程、あの人は苦しんでいる…ああ、頭がおかしくなりそう

 月 日

なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして
治らないの?治らないの?治らないの?治らないの?治らないの?治らないの?治らないの?治らないの?治らないの?治らないの?


 月 日

やっと元気になってくれたあの人が健康なだけでここまで嬉しいなんて…自分はとても単純な生き物らしい、でもそれで良い、それくらいの幸せで、それで…いいのだ

 月 日

恐ろしい事が起きてしまった、まさか瀕死の身体だったからなのか、絶対にあってはならない事が起きた、駄目だそれだけは駄目だ、そうなって仕舞えば、今までの苦労は全て水の泡だ…なんとかしなければ

「…全てが終わってしまう」

日記を書きながら、つい口走ってしまった
今ここには誰もいないが、もし不意に誰かがここに来て、聞いてしまったら元も子もない

(なんとしてでも、それだけは阻止しないと)

あの人はなってはいけなかったんだ
なってしまったから、こんな悲惨な目に遭ってしまった

別にいいじゃないか、どうせこの世界は滅ぶそれが早いから遅いかの話だ
だったら何処かひっそりと暮らして、終焉のその時まで幸せに暮らしていければそれで十分なんだ

わざわざ世界の平和の為とかそんな都合の良い言葉の元、若い人達が命を懸けて戦いにいかなければならないのだ

王国の兵士はどうした?
騎士団はどうした?
ギルドナイトはどうした?
冒険者はどうした?

なんで職業だけで行かなければならない?
兵士や騎士、ナイトや冒険者達は何故戦わない?

国が同盟を結んで全軍で戦えばいい
総力戦だ、その中に自分達も入って欲しいと言うのであれば、まだ良いがこっちは無償だボランティアだ、お金はなんて貰えないのだ

(理由はともあれ、あの人は動いてしまった)

ナルシストも物語の歯車として活躍する
そこにいる女達だけで結婚して、国王でもなんでもなって、自分達は放って置いてほしい

「そんな事がなければ…今頃…」

どんな生活を送っていただろう?
きっと今以上に笑っていられただろう

『諦めるしか…ないのか?』

『…そんなのは絶対嫌じゃ』

「…当たり前よ」

そんなの絶対に耐えられない
運命がなんだ、モブだからなんだ

『女神供はあやつの事が見えておらん』

「なら、今の状況もわからないはず」

あの時とは違う、この違いが大きく運命を変えるはず…!!!

コンコンコン

『「!?」』

「おーい、いるかー?」

『…取り敢えず、今はここまでじゃ』

(そうね)

そうして日記を隠して外に出る
話せば助けてくれるだろうが、そうはいかない

(次は…自分の番だから)

(…あ、日付け書くの忘れてた)

——————————————————————
ここまで長編になるなんて…なんか楽しい




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