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第五章〜外伝〜 カルデア学園の3年間 高等部編

第百三十五話 驚愕の話

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エイト「作ったの…ですか?」

信じられない、作ったと言うにはボロすぎるし、何よりもこんな所に作らなくても、別荘とか買えるだけの財力は持っているだろう

ミュウ母「ええ、お父様やお母様と喧嘩した時はよくここに来てたわ」

ミュウ「お母様のお父様達って…まさかお爺様達ですか!?」

ミュウ母「それ以外に誰がいるの?」

いや、いるわけがないが、こうなるのも仕方ない、ミュウの母が両親と喧嘩してここに来ていたと言う事は

ミュウ16歳 20歳で結婚と仮定、今3○歳となり、最低でも約30年前となる
そこまで暮らしていたとなると…

シルフィ「…もしかして」

ミュウ母「はい、そのまさかです」

つまり、本当の公爵家は…ミュウの母となる…のか?

アリアン「え?つまりフローラ夫人が、本当の公爵家の血筋の者って事ですか?」

ミュウ母「はい、あ!これ秘密ですよ?これを知っているのは私達の両親と両親から支えている人達だけなんですからね?」

エイト「そんな重要な話を私達に言っていいんですか?」

冷や汗を流しながら、エイトはミュウの母に問いかける、するとフフッ、笑いながら答える

ミュウ母「良いのよ、いつかミュウ達にも教えなきゃいけないし、貴方も一族の1人になるんですから、知っておいて損はないでしょ?」

確かに、ミュウ達にこの事を伝えるのは確かに必要だが、ミュウの母はエイトの事も含めて話していた

エイト「…………」

ミュウ母「あら?違ったかしら?」

エイト「い…いえ、違いませんが…いざ言われると…何と言うか…実感が湧かなくて」

確かにエイトはミュウ達の為に色々な事をしてきた、しかし半ば夢の様な感覚で過ごして来た為、こう言った現実的になって来ていることに少し戸惑っているのだ

ミュウ母「まぁ仕方ないわね、平民であった貴方が、もしかすると貴族の中で1番上の公爵家の婿養子になるかも知らないのですから」

日本で言うと平社員が社長令嬢と結婚して
社長に就任するかもしれないと言う事だ
戸惑っても仕方ない

ミュウ母「それとも何ですか?あの言葉は嘘なんですか?」

そう言ってミュウの母はギロっと睨みつける
その目は我が子を思う母親の姿で、本当に娘の事を心配しているのだろう

エイトはそれに少したじろぐが、すぐにミュウの母の目をしっかりと見て言う

エイト「嘘ではありません、私はミュウを…いえ、シルフィとアリアンも幸せにします、私の生涯をかけて」

その言葉には嘘偽りはなく
こんな自分を好きでいてくれる、側にいてくれる3人を不幸にはさせたくない
カイトと結ばれると言うバッドエンドにはさせない、そう硬い気持ちを持って、ミュウの母に伝える

ミュウ「エイト…」

シルフィ「…エイトさん」

アリアン「…………ふ」

ミュウの母はミュウ達を見て
確信を得る
「この子なら任せられる」と

ミュウ母「ミュウ」

ミュウ「は…はい!」

唐突に声をかけられて驚くがすぐに返事をして視線を向ける

ミュウ母「…良い人を見つけたわね、彼はああ言ったけど、ミュウ達はどうするの?」

ミュウ「え?」

ミュウ母「まさか、貰うだけじゃないわよね?」

ああ、そう言うことか、と理解してミュウは
エイトの腕に抱きついて、笑顔で言う

ミュウ「当たり前です!エイトを支えて、2人で…ううん、4人で幸せになってみせます!」

シルフィはエイトの隣に立って、右手を胸におく

シルフィ「私の終身雇用先は決まっています、転職するつもりはありません」

アリアンは頭をかきながら恥ずかしそうに
顔を赤らめて

アリアン「わたくしとのを叶えて貰うまで…いえ、それ以降も離れるつもりはありません」

と、覚悟を決めた言葉を言う
4人の意思は硬く、その事を理解した
ミュウの母は

ミュウ母「その言葉が聞けて良かったわ」

と4人の事を認めて、残すはミュウの父だけとなった

——————————————————————
ストーリーを考えるのって大変ですね
(^◇^;)
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