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第四章 交差する思惑

第八十三話 メグミの正体(と言うか…)

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メグミ「初めまして…かな?」

その声はメグミでありメグミではなかった
発する声はまるで神が発言しているかのように木霊していた

エイト「…メグ…ミ…な…のか?」

メグミ「はい、いやがそうですね」

ミュウ「

メグミは微笑みながら、翼を畳み
ソファに座り直し、紅茶を飲む

メグミ「やっぱり翼があると座りにくいですね」

シルフィ「貴女…本当に何者なんですか?」

アリアン「天使様……なのか?」

そう答えるのも納得出来る、メグミの姿はまさに天使そのものだった
しかしメグミは首を振り

メグミ「いえ、私は天使ではありません」

エイト「天使じゃ…ない?」

メグミ「はい」

ミュウ「では…貴女は?」

メグミは4人の質問に答えるため、胸に手を当てる

メグミ「私の本当の名は"アマス"この世界の女神です」

そう言うと4人は黙る
唐突過ぎて理解が追いつかないのだ

エイト「…め…女神」

メグミアマス「はい、まぁですけどね」

ミュウ「その元と言うのは一体?」

そうミュウが聞くとメグミアマスは暗い表情になって俯く

シルフィ「?」

メグミアマス「すいません、話せば長くなるのですが…よろしいですか?」

アリアン「ああ、あたいは構わないけど…」

アリアンは3人の顔を見て判断を仰ぐ
3人は頷いて、同じく聞くことにする

——————————————————————
メグミアマスの話~

遥か昔、オラクル…この世界が誕生した時、1人の女神先輩がこの世界を統治していました

オラクルには日本…貴方達が住んでいた世界と違い魔素と呼ばれる物があり
それを利用して人々は魔法を覚えました
その応用として魔術も作られて人々はそれを基準とした生活を送っていました

しかし魔素と言うのはメリットだけでなく
デメリットも存在します
それが魔物と呼ばれる生物です

魔物は魔素と動物や植物、人や死体、怨念など、様々な形で魔素と融合し新たな魔物達が生まれました

それの突然変異が数百年に一度起きる厄災です

その厄災により世界の生態系が崩れそうになるのを防ぐために作られたのが
選ばれし人間
勇者、賢者、聖女、剣聖の4人なのです

それが伝説となり、今も尚続いているのです
そして、158年前私が2代目としてこの世界を統治していました

ところがある日、別世界の女神が現れて
私は女神の座を奪われてしまいました
その女神の名は

貴方達の人生を滅茶苦茶にした張本人です
そしてこれから更なる厄災を引き起こす存在です

——————————————————————
エイト「ちょっと待ってくれ」

メグミアマス「なんでしょうか?」

エイト「なんでその…アダマス?だっけか?のせいで俺達の人生が滅茶苦茶になるんだ?」

それもそうだ、アダマスと言う女神になっただけで、根本的なものは変わらないはずだ

メグミアマス「…この身体の持ち主、そして貴方の義妹、幼馴染み、そしてクラスメイトの大半はアダマスの力によってカイトの事が好きになっているのです」

エイト「…え?」

メグミアマス「アダマスの能力でカイトは

続けてメグミアマスは驚きの言葉を発する

メグミアマス「そして彼女は元々の女神でその時に彼にしまったのです」

エイト「………は?」

ミュウ「………みゅ」

シルフィ「………はい?」

アリアン「………惚れた?」

4人は文字通り、開いた口が塞がらなかった
——————————————————————
続く



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