幼馴染み達がハーレム勇者に行ったが別にどうでもいい

みっちゃん

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第四章 交差する思惑

第八十話 嵐の前の静けさ

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アリアン「…なぁ本当に良いのか?」

エイト「…?何がだ?」

馬車に揺られながら、アリアンはエイト達に声をかける

アリアン「いや、まだ授業もあるのに帰っちゃうなんて…」

シルフィ「寧ろ戻ってしまったらそれこそ大変ですよ?」

アリアン「いや…まぁ…それはそうなんだけど…」

教室に戻った所で、カイト達の難癖と
ハーレム集団達の嫌がらせが待ち受けいるに決まっている

そんな所に行くくらいなら授業を1日サボる方がいい、勉強の方は…まぁ何とかなる…筈…多分

ミュウ「…私は別に良かったけど?」

エイト「それは何で?」

ミュウ「だってエイトを虐める人達を皆んな殺「駄目だからね?」…別に気にしないのに」

ミュウ「私はね、エイトさえいればいいの、アリアンもシルフィも大切だけど、エイトが1番なの、だからエイトがいない世界なんていらない、エイトを否定する人なんて、いなくなればいいの」

そう瞳を真っ黒に染めながら
隣にいるエイトの腕に抱きつく
エイトの前に座っているシルフィは
血眼になって見つめている

アリアン(…修羅場?)

エイト(いや、助けろよ)

アリアン(あたいが魔王と剣姫に勝てるとでも?)

エイト(…無理だな)

目で言葉を交わすのも(嫌だけど)慣れてしまった、そうしなければミュウが更に暴走するからだ

ミュウ「エイトの匂い…好き」

エイト「…普通は嬉しいんだけどな」

勿論、今も十分嬉しいのだが、目の前のシルフィが目から血を流しながらこちらを見つめるので、素直に喜べない

シルフィ「しかし、明日からどう致しましょうか?」

シルフィの言葉に一同は少し真面目になる
彼女が言った通り、今日は逃げる事で事なきを得たが、明日からはそうはいかない

学業のこともあるし、ずっと休むわけにはいかない、そう考えると本当に面倒くさい

エイト「そうだなぁ…ずっと引きこもっていたいけど、父さん達に迷惑がかかるしなぁ」

ミュウ「そっか…学費もあるもんね」

アリアン「あたい達はあるのか?」

シルフィ「一定額は免除されてますよ?一応私達は他国から来たと言うのもありますので」

貴族と平民で払う金額は大きく変わる
(日本で例えるなら平民が月5万として貴族は月50万)
それに伴っての待遇も変わる

食事や寮などの部屋の設備等が良い例だ
金額が違うのに使う物は同じというのは
流石にまずいのでこうなっている

エイト「俺にメグミにアイ、俺たち3人を学園に行かせる為に高い金を払って行かせてくれているんだ、流石に酷い事は出来ないよ」

そのせいで親達は共働きでまともに家にも帰ってこれないのだ、それを踏み躙る事は出来ない

ミュウ「エイト…だったら私達が代わりに払うよ?」

エイト「それはありがたい言葉だけど、お断りするよ」

ミュウ「そう…残念」

心底悲しそうにエイトを見つめるミュウ
その頭を撫でてあげると
みゅと可愛らしい声をあげて、気持ち良さそうに撫でられている

シルフィ「では、明日は学園に行くっという事でよろしいですか?」

アリアン「あたいはまた引きこもりたいけど、お前達が行くと罪悪感がハンパないから行く」

エイト「決まりだな」

エイトが言うと同時に馬車も止まる
どうやら無事に着いた様だ

エイト(平民の俺が貴族やそのメイドと対等に話せる時点で既に可笑しな話だよな)

ミュウ「?」

エイト「何でもないよ、ほら降りて降りて」

そんな事を思いつつも、それを平気で受け入れてくれている彼女達に感謝してエイトは新しい家に向かう

「………話すなら今しかない…か」

——————————————————————
完全復活!とまではいきませんが大分良くなりました
心配してくださり、ありがとうございます😊
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