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第四章 交差する思惑
第七十九話 罰則 カイトside
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カイト「な…何を言っているんですか?」
先程から学園長の様子が変だ
入って来ても何も言わず
いきなりカードを見せられて愚者とか言われて、頭でもおかしいのだろうか?
そう思っているカイト達をよそに学園長はため息をこぼしながら話す
「他人の…自分よりも偉い立場にいる人の部屋に入る時の入室方法は?」
カイト「は?」
いきなり問題を出されてつい素が出てしまった、そんな簡単な問題をいきなり出す理由がわからない
「答えられないのか?」
アイ「馬鹿にしているんですか?」
「いいから答えなさい」
サユリ「馬鹿馬鹿しい、ノックします」
彼女達も呆れて頭を振る
そこまで学園長のやっている事はおかしいのだ
「何回だ?」
カイト「は?」
また言ってしまった、しかしこんなくだらない事の為にわざわざ呼び出すなら仕方ないとは思う
「何回だと聞いているんだ」
カイト「2回だ、こんなくだらない事の為にわざわざ僕達を呼んだのですか?」
ため口になりそうなところを何とか敬語に直して話す
どんな相手だろうと年上の人だ敬語は使おう
「………君は、いや、君達は相当な愚者な様だ」
カイト「は?」
アイ「ちょっと!いい加減にしてくださいよ!」
サユリ「そうですよ!まさか本当にこんな事の為に呼んだんですか!」
ここまで怒るのも仕方ない
本当にこんなくだらない事なら
話す価値もない
そう思った矢先、メグミが話し始める
メグミ「学園長、私達がここに呼び出された理由って…この、タロットカードが答えなんですか?」
「ほぉ、タロットカードを知っているのか?」
カイト「メグミ、タロットカードってなんだ?」
メグミ「簡単に言えば、占いのカードです」
カイト「へぇ、つまりこれはあの屑が死ぬ未来を予言するカードって事か?」
アイ「それが答えって事?」
サユリ「じゃあなんで私達は愚者って馬鹿にされないといけないの?」
本当に理解出来ない、そんな姿が気に食わなかったのか、学園長はギロりと睨みつけながら話し始める
「愚者のタロットカードの逆位置の意味は文字通り愚か者の事を表す、まさにお前達の事だ」
カイト「え?、僕達が…愚か者?勇者である…僕が?」
サユリ「そ…そうよ!カイト君は勇者なのよ!」
アイ「なのになんで愚か者なのよ!」
勇者である筈の僕がここまで言われるのはおかしい、それは彼女達も理解してくれている様だ
「…君達のやった事は全て聞かせてもらったよ、それを踏まえて、君達が本当にそんな事をする人間なのか、確かめさせてもらった」
カイト「え?」
メグミ(今までのは私達を見定める為のテスト…と言う事だったよね)
その結果と学園長は言い
椅子から立ち上がり、言う
「君達には校舎全ての清掃をしてもらう、隅から隅まで徹底的にな」
カイト「は!?」
隅から隅までとなると1日では終わらない
この学園は様々な分野に適した環境を作る為
地下も存在して、本当に全てをやるとすると
1週間以上はかかるだろう
アイ「ふざけないでよ!私達は何にも悪い事してないじゃない!」
サユリ「そうよ!横暴よ!」
この罰則に対して彼女達が文句を言っていると、学園長は呆れながら話す
「これでも十分譲歩した方だぞ?それでも嫌と言うのなら、退学とありえるが?」
メグミ「…退学…ですか」
この学園を退学すると
問題児としてのレッテルを貼られて将来まともな職に就けなくなる
それもそのはず、このカルデア学園は国が誇る物の1つでそこから落とされると言う事は
それなりの悪行をやった者として世間に広まり、将来に大きく関わる
カイト「掃除か…退学か…」
「どうする?君達の態度の悪さにもうんざりして来たから、もう退学でもさせようか?」
アイ「っ!?」
サユリ「そうなったら…もう…っ!」
メグミ「私達の未来は無いですね」
勇者である自分がこんな目に遭うのはおかしいと思うし、エイトの不正行為について何も言えてないが、ミュウの為にも此処は我慢しよう
「さぁ?どうする?」
カイト「学園の隅から隅まで掃除します」
「します?」
カイト「っ!…させてください」
「………」
カイト「……っ…お願い…します」
カイトが頭を下げると、3人も習って頭を下げる、その姿を見ながら学園長は
「なら、今からやってもらおうか?
後、逃げようと思うなよ?その掃除の担当の人の許可を得るまでは永遠にやってもらうからな?」
そう伝えると学園長は付け加えて
「ちなみにドアのノックは3回だ、2回はトイレだ、ここはトイレではないぞ?」
「それと私が入室の許可をする前に入るなんて…本当に貴族か?お前は」
そう伝えて、彼らを掃除に行かせた
そして彼らは約3ヶ月間、掃除だけの作業を過ごす事になるのをまだ知らない
——————————————————————
疲労からの風邪らしいです
コ○ナではないのでご安心を
愚者の逆位置が持つ意味
・逃避
・無計画
・無責任
・衝動的
・意気消沈
・わがまま
先程から学園長の様子が変だ
入って来ても何も言わず
いきなりカードを見せられて愚者とか言われて、頭でもおかしいのだろうか?
そう思っているカイト達をよそに学園長はため息をこぼしながら話す
「他人の…自分よりも偉い立場にいる人の部屋に入る時の入室方法は?」
カイト「は?」
いきなり問題を出されてつい素が出てしまった、そんな簡単な問題をいきなり出す理由がわからない
「答えられないのか?」
アイ「馬鹿にしているんですか?」
「いいから答えなさい」
サユリ「馬鹿馬鹿しい、ノックします」
彼女達も呆れて頭を振る
そこまで学園長のやっている事はおかしいのだ
「何回だ?」
カイト「は?」
また言ってしまった、しかしこんなくだらない事の為にわざわざ呼び出すなら仕方ないとは思う
「何回だと聞いているんだ」
カイト「2回だ、こんなくだらない事の為にわざわざ僕達を呼んだのですか?」
ため口になりそうなところを何とか敬語に直して話す
どんな相手だろうと年上の人だ敬語は使おう
「………君は、いや、君達は相当な愚者な様だ」
カイト「は?」
アイ「ちょっと!いい加減にしてくださいよ!」
サユリ「そうですよ!まさか本当にこんな事の為に呼んだんですか!」
ここまで怒るのも仕方ない
本当にこんなくだらない事なら
話す価値もない
そう思った矢先、メグミが話し始める
メグミ「学園長、私達がここに呼び出された理由って…この、タロットカードが答えなんですか?」
「ほぉ、タロットカードを知っているのか?」
カイト「メグミ、タロットカードってなんだ?」
メグミ「簡単に言えば、占いのカードです」
カイト「へぇ、つまりこれはあの屑が死ぬ未来を予言するカードって事か?」
アイ「それが答えって事?」
サユリ「じゃあなんで私達は愚者って馬鹿にされないといけないの?」
本当に理解出来ない、そんな姿が気に食わなかったのか、学園長はギロりと睨みつけながら話し始める
「愚者のタロットカードの逆位置の意味は文字通り愚か者の事を表す、まさにお前達の事だ」
カイト「え?、僕達が…愚か者?勇者である…僕が?」
サユリ「そ…そうよ!カイト君は勇者なのよ!」
アイ「なのになんで愚か者なのよ!」
勇者である筈の僕がここまで言われるのはおかしい、それは彼女達も理解してくれている様だ
「…君達のやった事は全て聞かせてもらったよ、それを踏まえて、君達が本当にそんな事をする人間なのか、確かめさせてもらった」
カイト「え?」
メグミ(今までのは私達を見定める為のテスト…と言う事だったよね)
その結果と学園長は言い
椅子から立ち上がり、言う
「君達には校舎全ての清掃をしてもらう、隅から隅まで徹底的にな」
カイト「は!?」
隅から隅までとなると1日では終わらない
この学園は様々な分野に適した環境を作る為
地下も存在して、本当に全てをやるとすると
1週間以上はかかるだろう
アイ「ふざけないでよ!私達は何にも悪い事してないじゃない!」
サユリ「そうよ!横暴よ!」
この罰則に対して彼女達が文句を言っていると、学園長は呆れながら話す
「これでも十分譲歩した方だぞ?それでも嫌と言うのなら、退学とありえるが?」
メグミ「…退学…ですか」
この学園を退学すると
問題児としてのレッテルを貼られて将来まともな職に就けなくなる
それもそのはず、このカルデア学園は国が誇る物の1つでそこから落とされると言う事は
それなりの悪行をやった者として世間に広まり、将来に大きく関わる
カイト「掃除か…退学か…」
「どうする?君達の態度の悪さにもうんざりして来たから、もう退学でもさせようか?」
アイ「っ!?」
サユリ「そうなったら…もう…っ!」
メグミ「私達の未来は無いですね」
勇者である自分がこんな目に遭うのはおかしいと思うし、エイトの不正行為について何も言えてないが、ミュウの為にも此処は我慢しよう
「さぁ?どうする?」
カイト「学園の隅から隅まで掃除します」
「します?」
カイト「っ!…させてください」
「………」
カイト「……っ…お願い…します」
カイトが頭を下げると、3人も習って頭を下げる、その姿を見ながら学園長は
「なら、今からやってもらおうか?
後、逃げようと思うなよ?その掃除の担当の人の許可を得るまでは永遠にやってもらうからな?」
そう伝えると学園長は付け加えて
「ちなみにドアのノックは3回だ、2回はトイレだ、ここはトイレではないぞ?」
「それと私が入室の許可をする前に入るなんて…本当に貴族か?お前は」
そう伝えて、彼らを掃除に行かせた
そして彼らは約3ヶ月間、掃除だけの作業を過ごす事になるのをまだ知らない
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疲労からの風邪らしいです
コ○ナではないのでご安心を
愚者の逆位置が持つ意味
・逃避
・無計画
・無責任
・衝動的
・意気消沈
・わがまま
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