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第四章 交差する思惑

第五十九話 対立(したくないけど)

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エイト「いや、まだ寝てないから」

カイト「まだ!?」

エイト「あ、やべ」

カイトはエイトの服を掴みこちらに引き寄せる、そして睨みながら叫ぶ

カイト「言ったよな?僕の婚約者達だと…お前みたいなモブがしゃしゃり出るな!」

エイト「まだ正式じゃないんだろ?」

この会話はカイトに宣戦布告した時に言った言葉だ、カイトはもう忘れているのだろうか?

カイト「ああ!でも!彼女達も僕の事好きだし、もうしてるのも当然だけどね!」

そう言ってミュウ達にウインクするカイト
エイトは呆れながら顔で確認すると
案の定否定していた

エイト(この妄想癖、こいつも転生したのか?)

まだ前世の記憶を取り戻した雰囲気は無い為
前世の頃にいた海斗カイトと似ているだけなのかもしれないが、油断は出来ない

カイト「僕は君と違って皆んなを愛する事が出来る!ミュウもシルフィもアリアンもだ!だから君には負けない!勇者である僕が皆んなを守るんだ!」

エイト「そうやって人に自分の感情を押し付ける人間にミュウ達を渡さない英雄ヒーローとして、お前の様なを見逃すわけにはいかない」

前世の様な末路は迎えない
あの死ぬ間際の時、彼女が涙を流しながら
自分オレを抱きしめる姿を見たくない

カイト「…へぇ僕が悪ねぇ、………勇者であるこの僕が悪?…笑わせるなよ、僕の女を寝取る君こそが悪だ!」

エイト「悪に悪って言われたくないね?…それとも何だ?…ヤルのか?」ギロ

アイ「ちょっといい加減にしなさいよ!」

サユリ「そうよ!カイト君に失礼でしょ!!」

メグミ「………」

エイトがカイトに対して怒りをあらわにすると取り巻き達も詰め寄りエイトを攻め立てる

ミュウ「…うるさい…静かにしてよ…っ」

シルフィ「ご迷惑と申し上げた筈ですけど…言葉の通じない猿でしたか?」

アリアン「両想いとか、ふざけんなよ?」

ミュウは前世の記憶を取り戻した事もあり
恋人エイトを馬鹿にされたのが我慢できなかったのだろう、席から立ち上がり睨む

クラスメイト達も徐々に集まり、
エイトとカイトの揉め事に注目していた
一瞬即発の時に1人の声が聞こえその空気が収まる

「…でしたら、丁度良い話がありますよ?」

クラス全員「!?」

いつの間にいたのか、担任の先生が教卓の前にいた

エイト「…せ…先生…」

カイト「い…いつの間に…」

「随分と賑やかですね?カイトさん、エイトさん、ミュウさん、アイさん、サユリさん、メグミさん、シルフィさん、アリアンさん?」

笑みを浮かべてこちらを見るが

クラス全員(め…目が笑ってない…)

勇者や魔王がいるこの教室でここまでの威厳を出せる先生に戦慄が走るが
担任の先生はお構いなしに話しかける

「そんなに喧嘩がしたいのでしたら、次の授業で思う存分暴れてください」

シルフィ「…次の授業…ですか?」

「はい」

次の授業は魔法についての講義だった筈
受け持つのは担任の先生だが、それでどうやって暴れるのだろう?

アイ「しかし、次の授業でやるとしても魔法の練習程度で」

サユリ「そんなんじゃ意味ないと思うのですが?」

アイとサユリの話には同意見だ
それに習った技程度では勝負にもならない

「では、そうでなかったら?」

ミュウ「そう…で…な…かっ…たら?」

アリアン「どう言う事ですか?」

皆んなの謎が深まるばかりで担任の先生も答えてくれない
そんな中エイトが口に出す

エイト「つまり、外に出れるから魔法の練習と称して私達が戦えば良い…と?」

「ええ、例え周りの先生達が来ても勇者達の魔法が規格外だったと言えば良いですし、請求は給料をろくに払わない学園長に負担させますし」

この学園の裏の声が聞こえたが、気にしないでおこう

——————————————————————
話をまとめるのって難しいですね(~_~;)

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