幼馴染み達がハーレム勇者に行ったが別にどうでもいい

みっちゃん

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第二章 職業の力

第二十五話 2人の職業

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シルフィ(さっさと終わらせて、早くみんなの元へ!)

自分のご主人とそのご友人があそこまで疲弊している中、側にいてやれないのはメイドとして失格だ

カイト「あ!シルフィ!ミュウは平気なのかい!?やっぱりあんな奴より僕がいた方が」

シルフィ「邪魔です、退いてください」ギロ

カイト「あ、はい」

有無を言わせずに通り過ぎる
流石のカイトもあそこまでの殺気の前にはいつもの事は出来ないようだ

他の女の子達もいつもと違う雰囲気に困惑して、静かになっている

シルフィが女神像の前で祈り始めると
先程までの空気と違い、神聖な場所としての神々しさが現れた

神父(…まさかと思うが、彼女も…)

勇者、英雄、魔王と奇跡としか言えない程
の職業が3人連続で来ている
普通の人ならば、もしかして…と思う気持ちの反面
違った時にガッカリ感に耐え切れない筈だ
………しかし

シルフィ「………」

神父「貴女の職業は……剣姫です」
   (嘘だろ?)

剣姫 

剣聖の1つ下に属する職業だが女性しかなれず、英雄に並ぶ珍しい職業
多彩な剣技を扱い、数多の剣士の中でもズバ抜けている

シルフィ「………」スッ

普通の人ならば驚きのあまり、動けなくなるが、今のシルフィの場合ミュウとエイトが最優先事項なので、すぐさま離れる

カイト「………」

カイトも先程の事があってか今度は静かに通り過ぎるのを待った
ミュウの所へ行くと思っていたが、2人のあの様子を見てそれどころではなかったのだろう

カイト(…あの男、人の女に手を出すなんて…!!!)

シルフィ「お2人とも、身体の具合は如何どうですか?」

エイト「…ああ、おかげさまでだいぶ良くなったよ」

ミュウ「私も、まだ整理はついてないけど、ある程度は出来たわ」

シルフィは休んでいる2人の元まで行き、安否を確認する
まだ完璧ではないが、先程よりは落ち着きを取り戻している

エイト「後はアリアンだけだな」

アリアン「あ…ああ、だけど平気か?まだ汗とかひどい様だけど」

2人は脂汗とも言える嫌な汗が顔からブワッと出ており、心配するのも無理なかった

ミュウ「大丈夫よ、シルフィもいるし、
それに早く済ましてくれた方が早く家に帰れるしね」

シルフィ「そうですね、あそこにいる男が如何どう動くかわかりません、早めに終わらした方がいいでしょう」

その通りで、今は来ていないがあの男が何もしないまま終わるなんてありえない、何かしらの行動はする筈だからアリアンには急いでもらいたかった

アリアン「わかった、すぐに戻ってくるから待っててくれ」

そう言ってアリアンは女神像の前に行く
カイトは今度は逃がさないと言わんばかりに前に立ち塞がった

カイト「なぁ、ミュウはなんであんなクソ野郎と一緒にいるんだ?僕に何か出来ることあるかな?」

アイ「ちょっと、カイトお兄ちゃんが折角心配してくれてんのになんで無視するの?」

メグミ「そうよ、失礼にも程があるわよ」

サユリ「みんなもそう思うよね?」

「うんうん」

「そうよ!そうよ!」

「なんとか言いなさいよ!」

先程から五月蝿いうるさハエが周りにウロウロしているが、それを無視する、此方こちらが構って仕舞えば、面倒くさい事になるのですぐさま祈り始める

神父「…すいませんが、静かにしてもらえませんか?女神様の御声が聞こえません」

カイト「す…すいません」

流石に神父に怒られては何も言えないのか、これ以上は何も言わずに黙っている

アリアンが祈りを捧げていると
女神からの御告げが出て、神父が答える

神父「貴女の職業は魔術使いです」

アリアン「…へ?」

魔術使い
魔法使いとは違い術式で戦う者の事を言う
例えるとするならば

魔法使いは演唱
「炎よ来たれ、燃え盛る弾丸ファイヤーボール」
の様に
頭の中で思い描きそれを具現化させる為に演唱を唱えるが

魔術使いは術式
魔法文字等で魔法陣を描きそれに比例したモノが使える
知識が豊富であれば豊富な程、その実力は上がる

アリアンは長らく部屋に篭っていたが、それだけではない、ありとあらゆる魔法の書物を読んでいた為、ある程度の術式は使える
まさに天職である

アリアンは上機嫌で戻ろうとするが、カイトは心配そうな顔でこちらに近づく

カイト「大丈夫かい?アリアン、気持ちはわかるけど、そんなに落ち込まないでくれ、いくら不遇職でも僕達が守ってあげるから」

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