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1章 呪いの女
259話 対峙
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「見えたっす!」
俺たちが聖女を追いかけ始めて1時間ほどで姿が見える場所まできた。
「大きく旋回して追い越せるか?」
「余裕っす!」
こちらは聖女たちの倍以上の速度で追いかけている。
トレイの判断に任せて馬を操ってもらい聖女の馬車を追い越してもらった。
幸いこちらに対して攻撃は来なかった。
「トレイ!頼んだぞ!」
「了解っす!タイガも絶対生き延びるっすよ!エドガーに合わせる顔が無くなるっすから」
「ああ!俺だってエドガーに会いたい!生きてまた会おう!」
速度は落とさず俺は馬の背から飛び降りた。
着地には失敗してゴロゴロと転がるが無傷!
聖女達の前に出た俺は聖女達の進行方向に向かって分厚い水の壁を魔法で作り出す。
それでも聖女達は速度を落とさずに突っ込んでくる。
水の魔法は聖女の魔法防御の力で弾き飛ばされてしまった。
魔法がダメなら氣で仕掛ける。
俺は普段押さえている自分の気配を解放して馬に対して殺気を放つ。
どうも聖女の魅了も馬には効かないようなので、この殺気はしっかりと馬を怖気させる事に成功。
馬は急制動して聖女の乗り込んだ馬車は勢いを殺せずに盛大に横転した。
これは好機なのですぐさま護衛誘拐用水ゴーレムを作成。俺の血も仕込み護衛達に襲い掛からせる。
あっという間の出来事に護衛たちは対処できず4人全員を捕まえ眠らせ眷属化させて遠くへ連れ去る。
そして眷属の繋がりに聖女から解放させる命令を下す。
なんとか聖女に利用される前に救い出す事ができた。
残されたのは聖女だけだ。
横転した豪華な箱馬車は異様な気配を孕み、周りには防御魔法が展開されている。
そして先ほどから俺の魂を護るように纏い固めた氣がギシギシと軋んでいる。
聖女が俺の魂に呪いを刻もうと攻撃してきている。
だが俺にそれは効かない。
賭けではあったが予想通りだ。
俺の心を絶対に変えられまいとすると意志の力を宿した氣がしっかりと聖女の呪いを弾いている。
魂を変化させておいて良かった。
さて、このままここで睨み合いをしてもいいが街道の上は目立ちすぎるし邪魔が入りかねない。
俺はまた一つ集中を深めて身体に丁寧に氣を染み込ませる。
いつも以上に濃く、強く、俺の全力が遺憾無く発揮できる状態にする。
止めると言ったが、呪いのを受けないとわかった以上は俺の本気をぶつけてやろう。
殺れそうなら殺る。
本当は最初から殺したくて殺したくてしょうがなかった。
こいつは俺の大事な奴らに手を出した。
エドガーに手を出したという時点で到底許すわけにはいかない。
こいつは俺たちにとって邪魔でしかない。
ずっと我慢していたんだ、もう我慢なんてしなくていい。
まあ無理そうなら無難に遅延行為に切り替えればいいさ。
満たす氣にも纏う氣にも怒りを乗せる。
横転した箱馬車に近づくと力一杯魔法防御を殴って壊す。
横転に巻き込まれて怪我をした馬には回復魔法をかけて馬車から外す。
まだ馬車の中は静かだ。
馬車のすぐ隣までくると声がした。
「どうして私を拒むのですか。私ならあなたたちに平穏を与えられます。あなたの望む心の自由や安らぎを、何も苦のない世界を作れるのですよ」
随分と驕った言い方をする。
神にでもなったつもりなのだろうか。
こいつが何を言おうが聞く耳は持たない。
頭では思っていても声を聞くだけで意識が勝手に逸れそうになるが女王でひたすら経験済みだ。
俺の心の保ち方は心得ている。
聖女が入った馬車を持ち上げるとそのまま街道の外、森の見える方角に思いっきりぶん投げる。
俺も投げた馬車を追うように走っる。
ぶん投げた馬車は俺の狙い通りに森の手前に落ちてぐちゃぐちゃに転げ回りながら森にぶつかり止まった。
俺が追いつくと馬車の中から強烈な魔力が光線となって俺目掛けて飛んでくるが体の前方に氣を厚く纏って弾いた。
何事も無かったかのように装い馬車の前に立つと魔法を放った時に空いた穴から聖女がこちらも何ともなさそうに姿を現した。
相変わらず眩しい。
今度は印象ではなく実際体が輝き虹のような光をキラキラと放っている。
強烈な美しさを覚えるがすぐさまその感覚を切り捨てる。
こいつが俺に与えてくる印象の全てはまやかしだ。
全て切り捨てて本来の俺を保つ。
「私と戦えば貴方は大切なものを失う事になりますよ」
「知らねえよ、死ね!」
聖女の言葉を一蹴して一瞬で駆け寄り全力で殴り飛ばす。
攻撃をもろに受けた聖女は森の木々を薙ぎ倒しながら吹っ飛ぶ。
「かってえなー!」
氣を纏って殴ったのに腕が痺れる。
それに何より効いた感じが全くない。
だけど殺る。
聖女を滅ぼす。
その事だけを考えて心を滾らせ氣を爆発的に湧かせる。
それじゃあ遠慮なしに聖女しばいてみるか。
俺たちが聖女を追いかけ始めて1時間ほどで姿が見える場所まできた。
「大きく旋回して追い越せるか?」
「余裕っす!」
こちらは聖女たちの倍以上の速度で追いかけている。
トレイの判断に任せて馬を操ってもらい聖女の馬車を追い越してもらった。
幸いこちらに対して攻撃は来なかった。
「トレイ!頼んだぞ!」
「了解っす!タイガも絶対生き延びるっすよ!エドガーに合わせる顔が無くなるっすから」
「ああ!俺だってエドガーに会いたい!生きてまた会おう!」
速度は落とさず俺は馬の背から飛び降りた。
着地には失敗してゴロゴロと転がるが無傷!
聖女達の前に出た俺は聖女達の進行方向に向かって分厚い水の壁を魔法で作り出す。
それでも聖女達は速度を落とさずに突っ込んでくる。
水の魔法は聖女の魔法防御の力で弾き飛ばされてしまった。
魔法がダメなら氣で仕掛ける。
俺は普段押さえている自分の気配を解放して馬に対して殺気を放つ。
どうも聖女の魅了も馬には効かないようなので、この殺気はしっかりと馬を怖気させる事に成功。
馬は急制動して聖女の乗り込んだ馬車は勢いを殺せずに盛大に横転した。
これは好機なのですぐさま護衛誘拐用水ゴーレムを作成。俺の血も仕込み護衛達に襲い掛からせる。
あっという間の出来事に護衛たちは対処できず4人全員を捕まえ眠らせ眷属化させて遠くへ連れ去る。
そして眷属の繋がりに聖女から解放させる命令を下す。
なんとか聖女に利用される前に救い出す事ができた。
残されたのは聖女だけだ。
横転した豪華な箱馬車は異様な気配を孕み、周りには防御魔法が展開されている。
そして先ほどから俺の魂を護るように纏い固めた氣がギシギシと軋んでいる。
聖女が俺の魂に呪いを刻もうと攻撃してきている。
だが俺にそれは効かない。
賭けではあったが予想通りだ。
俺の心を絶対に変えられまいとすると意志の力を宿した氣がしっかりと聖女の呪いを弾いている。
魂を変化させておいて良かった。
さて、このままここで睨み合いをしてもいいが街道の上は目立ちすぎるし邪魔が入りかねない。
俺はまた一つ集中を深めて身体に丁寧に氣を染み込ませる。
いつも以上に濃く、強く、俺の全力が遺憾無く発揮できる状態にする。
止めると言ったが、呪いのを受けないとわかった以上は俺の本気をぶつけてやろう。
殺れそうなら殺る。
本当は最初から殺したくて殺したくてしょうがなかった。
こいつは俺の大事な奴らに手を出した。
エドガーに手を出したという時点で到底許すわけにはいかない。
こいつは俺たちにとって邪魔でしかない。
ずっと我慢していたんだ、もう我慢なんてしなくていい。
まあ無理そうなら無難に遅延行為に切り替えればいいさ。
満たす氣にも纏う氣にも怒りを乗せる。
横転した箱馬車に近づくと力一杯魔法防御を殴って壊す。
横転に巻き込まれて怪我をした馬には回復魔法をかけて馬車から外す。
まだ馬車の中は静かだ。
馬車のすぐ隣までくると声がした。
「どうして私を拒むのですか。私ならあなたたちに平穏を与えられます。あなたの望む心の自由や安らぎを、何も苦のない世界を作れるのですよ」
随分と驕った言い方をする。
神にでもなったつもりなのだろうか。
こいつが何を言おうが聞く耳は持たない。
頭では思っていても声を聞くだけで意識が勝手に逸れそうになるが女王でひたすら経験済みだ。
俺の心の保ち方は心得ている。
聖女が入った馬車を持ち上げるとそのまま街道の外、森の見える方角に思いっきりぶん投げる。
俺も投げた馬車を追うように走っる。
ぶん投げた馬車は俺の狙い通りに森の手前に落ちてぐちゃぐちゃに転げ回りながら森にぶつかり止まった。
俺が追いつくと馬車の中から強烈な魔力が光線となって俺目掛けて飛んでくるが体の前方に氣を厚く纏って弾いた。
何事も無かったかのように装い馬車の前に立つと魔法を放った時に空いた穴から聖女がこちらも何ともなさそうに姿を現した。
相変わらず眩しい。
今度は印象ではなく実際体が輝き虹のような光をキラキラと放っている。
強烈な美しさを覚えるがすぐさまその感覚を切り捨てる。
こいつが俺に与えてくる印象の全てはまやかしだ。
全て切り捨てて本来の俺を保つ。
「私と戦えば貴方は大切なものを失う事になりますよ」
「知らねえよ、死ね!」
聖女の言葉を一蹴して一瞬で駆け寄り全力で殴り飛ばす。
攻撃をもろに受けた聖女は森の木々を薙ぎ倒しながら吹っ飛ぶ。
「かってえなー!」
氣を纏って殴ったのに腕が痺れる。
それに何より効いた感じが全くない。
だけど殺る。
聖女を滅ぼす。
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