黄昏一番星

更科二八

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1章 呪いの女

245話 蘇生後の作業

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明日中にトレイと合流するのならばモーガンにも早く目覚めてもらわないといけない。

「モーガン、起きろー!」

傷の治癒はもう終わり後は目覚めを待つだけになっているモーガンの体を揺する。
「んんん・・あれ、タイガ、何でー、俺・・」
「眷属モーガンに命じる──」

色々ややこしいのでガルシアにやった通りの命令をモーガンにも下す。

「モーガンお前は本来ならば何がしたい、どうなりたい?」
「俺は・・もっといっぱいエッチがしたい。勇猛な戦士になってモテモテになりたい」
「だめだこいつ、煩悩の塊すぎる」
「男としちゃ間違っちゃいないだろ。モーガン、そうなれるようにしっかりと生きろよ」
「わかったー」
「そんじゃ寝ろ」

起こして速攻でモーガンを寝かした。

「さて、これで2人は一安心と、でも流石にこのまま横たわらせて連れて帰るのは2人がしんどそうだな。ちゃんと整えてやるか。
あと血まみれだから綺麗にせんとな」
「気を使わなくていいんじゃない、こいつらだよ」

ライアンは今のモーガンの会話で評価を一気に落としたようだ。
ガルシアに関しては親として慕ってはいても扱いは相変わらず雑だ。

「まあまあ、モーガンには世話になってるし。ガルシアももし冒険者目指したいと言うのであれば俺が誘いたいしな。俺だって目指してるんだぜ」
「へーえ、じゃあ早めによろしく!親子が同じ職場にいるの恥ずかしいんだよ」
「もしかしてそっちが本心なんじゃ?」
「ついでだよ」

まあ多分本当にガルシアには自由に夢を追って欲しいとは思っているんだろう。そういうことにしておこう。
とりあえずは今は2人がしっかりと帰れる環境作りだ。

俺は一旦馬車を降りると地面に敷き布を広げて暗いので明かりの魔法で広く照らし出す。
そして寝ている2人を外に運び出した。
モーガンの傷が背中まで達していた為背中側や倒れた時に床に触れていた側面が血まみれだ。もうほぼ全身血まみれといっていい。
ガルシアは出血自体は少ないが上半身は血塗れだし、モーガンの血が服に染みまくっている。

「手伝う気はあるか?」
「まあ一応はね、でも2人を持ち上げるなんて無理だよ」
「俺がまた強化かけてやればできるさ」
「そう、それなら手伝うよ」

眺めていただけのライアンを巻き込んで作業再開。
寝ている2人の汚れた服を剥ぎ取る。
ライアンにガルシアを脱がせていいか確認したが全然いいとのこと。ライアンが自ら脱がせている。
俺もモーガンを脱がす。
結局パンツまで血が染み込んでたので2人ともすっぽっぽんだ。

2人の体は見事なものでとても目の保養になる。
モーガンはそこそこ脂肪が目立つものの筋肉もしっかりついており体が分厚い。
ガルシアは寸胴マッチョだ。
俺と同じタイプでガチガチに分厚い筋肉の上に薄ら脂肪がのっている。
魔法兵のくせに体が出来すぎだ。

そして注目のあそこだが、モーガンは情報通り大きい。皮被りだがそれなりの長さとそれ以上に太さがかなり目立ち迫力がある。
そして意外だったがガルシアが結構デカい。
モーガンほど太くはないが長さはモーガンよりあるし剥けている。
そんで玉ならガルシアのがデカい。
モーガンに比べてガルシアはだいぶ背が低いのでガルシアの方が随分デカく見える。
モーガンは星3でガルシアは星4はあるな。
俺やエドガーほど規格外ではないが、一般的なサイズ感なら2人ともかなり巨根と言えるだろう。
獣人連中は豊作揃いだな。
荒んでいた気持ちがいいもの見れて少し和らいだ。

流石にまじまじと眺めてはいられないので横目で見つつ体を回しながら浄化の魔法で汚れを落としていく。
並行して汚れた服は魔法で洗濯する。

「タイガって相当魔法器用だよね。
魔法を幾つもの同時に使う人なんて見た事ないよ。どんな練習してきたの?」
「俺はそもそもこうするのが普通と思ってたんだよな。親父や姉ちゃんが普通にやってた事だし。魔法勉強して異常さに気づいたけど、出来ん事はないって知ってたから気合いで練習した。
最初は水球の魔法を同時に使える数をどんどん増やす練習してたな。これが結構応用効いて他の魔法使う時も似た感覚で使える。おすすめだぞ」
「なるほどー水球の魔法ねー」
ライアンは手のひらに水球を浮かべて更に魔力操作をして魔法発動の準備をするが魔力が上手くまとまらない。
「まあ沢山やってなれるしかないな」
俺は自分の周りに10個ほどの水球を浮かべて見せる。
「すげーやっぱり器用だ。
でもそれが出来れば蘇生魔法も使えるって事かな」
「蘇生は俺が鬼族で眷属作れる特性持ちなのが1番の要因だな。それで他人の血とか魔力も動かせてるし。
でももしかすると死体操術の方面からもいけるかもしれん。死体操作できるなら血も動かせそうだし、リッチに殺された奴って魔法で操られて魔法まで使ってくるとか聞いたことあるし」

リッチというのは死霊系の上位魔物だ。
霊なんて見た事ないがいるには居るらしくギルドの掲示板にも討伐依頼が貼られてた。
とにかく多彩な魔法を使ってきて、殺されると操られてしまい、リッチを倒せないままにしておくと死体の群勢が出来上がるのだとか。

「死体操術はこの国は禁止されてるねー」
「そういう国多いよな。戦争で使われると悲惨な事この上ないからな」
「でも操れても1体が限界とかも聞くねー」
「いやー、賢者の試験の時に試験用に用意されたネズミの死体全部操ってたやつがいたなー」
「タイガじゃないよね?」
「俺は1体が限界だったな、というか試した事ない。
さて浄化も洗濯物完了!」

話ながらも2人を綺麗にする作業は続けていたので終わった。
乾燥まで終わった服を再び着せていく。

「比較的早く治癒終わらせたけど傷は残るな。修復魔法が邪魔してんのかもしれん」
「まあいいんじゃない、治ったなら」
「まあな」

服は肌着だけでいいだろ。
2人とも自前の毛皮もあるし寒くないだろ。
服に空いた穴は修復魔法で直した。

その後は馬車の荷台の血を掃除して荷物を整理してスペースを開ける。
2人をそのまま転がしておくにも馬車の揺れが辛そうなので敷くものをサクッと作ろう。

草原にでて風魔法を使って草を刈りまくる。
ライアンにも手伝ってもらって刈った草をまた風魔法で集めて、乾燥魔法で一気に乾かしてしまう。
それを荷台に積み込み平に整えて、長めの草を雑に編んで筵を作り上に被せる。
即席草ベッドの完成だ。
2時間ぐらいかかった。

「飼葉に困らないね!」
「一日少し戻るだけだからこれ使わなくてもいいだろ」

地面の敷き布の上に転がしていた2人を荷台に上げたらいよいよ作業完了だ。

「腹減ったな、飯にしようか」
「はーやっと落ち着ける」

ライアンも俺の手伝いや馬の世話などで何だかんだ忙しくしていた。
夜も更けてしまったが後少し頑張ってガッツリ食えるもんでも作ってやるか。
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