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1章 呪いの女
240話 妨害の効果とスライム獲り
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「兵長ー様子は?」
聖女の出発時刻も過ぎ、商隊が最初の魔法陣に差し掛かっただろうと思う時間になりガルシアに様子を聞く。
「おーう、ついさっきだが前の奴らが止まったぜ。しっかり渋滞になってるぞ」
「おーやったー!」
「ライアン、このままガルシアと念話続けて様子を知らせてもらっていいか?」
「えー兵長とずっと念話続けなきゃいけないの」
「俺じゃ嫌だってのかよ!」
「やだねぇ、モーガンでいい?」
「いいけど、ガルシア可哀想じゃないか?」
「そんな事ないね!じゃあね兵長!」
「ライアン、俺は悲・・・」
「やっほーモーガン!」
ライアンはガルシアとの念話をぶった斬ってモーガンと念話を繋いだ。
「ガルシア兵長震えてるよー」
「ほっといていいよー念話繋いどくから何かあったら状況報告よろしく」
「りょうかーい」
「兵長ー御者変わるよー。そっちの方が様子見やすいから」
馬車の荷台にいたであろうモーガンがガルシアと御者を交代するようだ。
特にやりとりの会話もないのでスムーズに交代しているようである。
「モーガン、あと2箇所に商隊の馬車を壊す仕込みをしている。認識だけしといてくれ。
あと護衛隊の奴らが昨日の時点でほぼ全員呪われてた。聖女の動き以外にも護衛隊の奴らも気をつけろ」
「うわーまじ!?、おっけー了解。
兵長ー、護衛隊呪われてるってー」
ガルシアの様子は伝わらないが状況が更にまずくなったことは伝わっただろう。
しばらくは様子見状態になったのでライアンとモーガンだけが念話する形になり俺とライアンは更に先行して街道脇を進む。
流石に日中になると近隣の村の者なども街道を使って行き来するので目立った行動はしにくい。
それでも人の気配が近くにない場所では道を荒らす工作は行う。
今いる辺りは小さな林や草原が広がり大型な魔物もいない。
「奥の方にある水辺にスライムっぽい魔物が群れをなしてるな」
「ほんと、捕まえようか」
「スライムってテイムしてもいうこと聞くのか?」
「わかんないねー試してみよう」
というわけでスライム獲りを始める。
水辺に気配を隠して近寄り目視で確認するとウジャウジャと小さなスライムが蠢いていた。
「気持ち悪」
「こうも数が多いと不気味だな」
魔法学園でも度々スライムが溢れかえる事件があったし服を溶かすスライムのときは阿鼻叫喚だった。
それが思い出されてしまう。
だけどおかげでスライムの対処は慣れている。
大きめの水牢の魔法を発動して動かしてスライムをどんどん巻き込んでいく。
水牢がどんどん巨大化していくので余裕で維持できるぐらいで止める。
それでも数百匹のスライムがぎっしり詰まった水牢が出来上がった。
その間にライアンは自分で捕まえたスライムにテイムを仕掛けて様子を観察していた。
「すごい単純な命令1つだけは聞いてくれるっぽい。伸びろとかこれを食えだとか」
「まあ充分か、数はどれぐらいいけるんだ?」
「多分そんなには無理、やれるだけやってみるよ」
ライアンは俺が捉えていたスライムにテイムスキルを使って数の限界に挑戦していた。
「12匹で限界」
「まあそれでいいさ、そいつらに来たやつ襲わせれば周りの奴らもつられるだろう」
「そうだねー、あ、待って、はーい了解」
「モーガンからか?」
「うん、動き出したって」
「1時間と少しか。まあまあだな」
3、4時間も遅れを出せれば夜道を強行するかの判断を強いれる。
明かりの魔法があっても夜道を進むというのはかなり危険だ。
明かりによってくる魔物だっている。
道が荒れていても気がつけないこともある。
聖女の安全が第一なら強行は避けて野宿もあるだろう。
そうすれば更なる遅れになる。
野宿するならば明るいうちから準備を始めなければ場所選びも難しくなるからだ。
今日の作戦は上手くいきそうで良かった。
明日からは同じ手を使うにも馬車の点検が強化されるだろうからより手を込んだ仕掛けを考えないといけないな。
「ひとまず効果が出て良かった。スライムばら撒きながら進もうか」
「はーい」
街道にスライムを投げ込むのはなかなか楽しかった。
聖女の出発時刻も過ぎ、商隊が最初の魔法陣に差し掛かっただろうと思う時間になりガルシアに様子を聞く。
「おーう、ついさっきだが前の奴らが止まったぜ。しっかり渋滞になってるぞ」
「おーやったー!」
「ライアン、このままガルシアと念話続けて様子を知らせてもらっていいか?」
「えー兵長とずっと念話続けなきゃいけないの」
「俺じゃ嫌だってのかよ!」
「やだねぇ、モーガンでいい?」
「いいけど、ガルシア可哀想じゃないか?」
「そんな事ないね!じゃあね兵長!」
「ライアン、俺は悲・・・」
「やっほーモーガン!」
ライアンはガルシアとの念話をぶった斬ってモーガンと念話を繋いだ。
「ガルシア兵長震えてるよー」
「ほっといていいよー念話繋いどくから何かあったら状況報告よろしく」
「りょうかーい」
「兵長ー御者変わるよー。そっちの方が様子見やすいから」
馬車の荷台にいたであろうモーガンがガルシアと御者を交代するようだ。
特にやりとりの会話もないのでスムーズに交代しているようである。
「モーガン、あと2箇所に商隊の馬車を壊す仕込みをしている。認識だけしといてくれ。
あと護衛隊の奴らが昨日の時点でほぼ全員呪われてた。聖女の動き以外にも護衛隊の奴らも気をつけろ」
「うわーまじ!?、おっけー了解。
兵長ー、護衛隊呪われてるってー」
ガルシアの様子は伝わらないが状況が更にまずくなったことは伝わっただろう。
しばらくは様子見状態になったのでライアンとモーガンだけが念話する形になり俺とライアンは更に先行して街道脇を進む。
流石に日中になると近隣の村の者なども街道を使って行き来するので目立った行動はしにくい。
それでも人の気配が近くにない場所では道を荒らす工作は行う。
今いる辺りは小さな林や草原が広がり大型な魔物もいない。
「奥の方にある水辺にスライムっぽい魔物が群れをなしてるな」
「ほんと、捕まえようか」
「スライムってテイムしてもいうこと聞くのか?」
「わかんないねー試してみよう」
というわけでスライム獲りを始める。
水辺に気配を隠して近寄り目視で確認するとウジャウジャと小さなスライムが蠢いていた。
「気持ち悪」
「こうも数が多いと不気味だな」
魔法学園でも度々スライムが溢れかえる事件があったし服を溶かすスライムのときは阿鼻叫喚だった。
それが思い出されてしまう。
だけどおかげでスライムの対処は慣れている。
大きめの水牢の魔法を発動して動かしてスライムをどんどん巻き込んでいく。
水牢がどんどん巨大化していくので余裕で維持できるぐらいで止める。
それでも数百匹のスライムがぎっしり詰まった水牢が出来上がった。
その間にライアンは自分で捕まえたスライムにテイムを仕掛けて様子を観察していた。
「すごい単純な命令1つだけは聞いてくれるっぽい。伸びろとかこれを食えだとか」
「まあ充分か、数はどれぐらいいけるんだ?」
「多分そんなには無理、やれるだけやってみるよ」
ライアンは俺が捉えていたスライムにテイムスキルを使って数の限界に挑戦していた。
「12匹で限界」
「まあそれでいいさ、そいつらに来たやつ襲わせれば周りの奴らもつられるだろう」
「そうだねー、あ、待って、はーい了解」
「モーガンからか?」
「うん、動き出したって」
「1時間と少しか。まあまあだな」
3、4時間も遅れを出せれば夜道を強行するかの判断を強いれる。
明かりの魔法があっても夜道を進むというのはかなり危険だ。
明かりによってくる魔物だっている。
道が荒れていても気がつけないこともある。
聖女の安全が第一なら強行は避けて野宿もあるだろう。
そうすれば更なる遅れになる。
野宿するならば明るいうちから準備を始めなければ場所選びも難しくなるからだ。
今日の作戦は上手くいきそうで良かった。
明日からは同じ手を使うにも馬車の点検が強化されるだろうからより手を込んだ仕掛けを考えないといけないな。
「ひとまず効果が出て良かった。スライムばら撒きながら進もうか」
「はーい」
街道にスライムを投げ込むのはなかなか楽しかった。
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