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1章 呪いの女
200話 魂を感じる練習
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スズナを見送った後は兵舎内でエドガーと合流した。
「あれ、トレイとモーガンは?」
「引き継ぎしてくるってさ、昼までには戻るから中庭で待っててくれってさ」
「ああ、教皇調査のやつか」
「後これ」
「腕章?」
エドガーから腕章を受け取ると兵士団のマークが描かれている。
「協力者としてわかるようにする為のものだってさ」
「成程」
既にエドガーの左腕には腕章がつけてある。
腕が太いのでキツそうだ。
俺は肩まで入りそうにないな。
腕章には袖を通さずに上着に止めた。
なんかみっともないな。
とりあえずそのままで中庭まで移動すると、非番の兵士が数名剣の稽古を行っていた。
しばらくエドガーに稽古付けれてないからな俺たちも木剣借りて打ち合いでもするかな。
とその前に。
「エドガーあいつの魂見れるか?
俺の魂みた時と同じような輝きや熱を探す感じで」
魂はなにも知らない状態から氣で探すと難しいが。印象を知っていると探しやすい。
それでも人の深くまで探らないといけないのでそこそこ氣の練度は必要だ。
俺はエドガーの意識を許していたのですんなりと氣で深く探ることができたが、普通はかなりの慣れが必要になってくる。
まあエドガーならなんか大丈夫な気がする。
「離れてるとどうかな、やってみるぜ」
エドガーは素振りをしている兵士1人に意識を集中する。
まだ少し時間がかかりそうか。
エドガーを待つ間は兵士の訓練を眺めるが、単調な素振りや型の稽古でも見ていて飽きる事はない。
兵士の逞しい体の動きなど見どころもあるのだが、何も考えずボーと見ているだけでも暇が潰れる。
「見つけた!」
5分程だろうか、エドガーが魂を見つける事に成功したようだ。
思ってたより早いな。
「めちゃくちゃ氣の精度が上がったな」
「朝の氣の鍛錬でタイガの氣の使い方感じさせてくれてるだろ。あれのお陰で氣の使い方がはっきりつかめた気がする。
印象の捉え方もだし、氣で探る時タイガは中身まで撫で回すようにベタベタ触れてるだろ。あれでかなりはっきり印象掴めるようになった」
氣を読む鍛錬は最初は点から始まりその点を徐々に大きくしていき次第に空間にしていく。
それでも表面上の印象しか捉えられないのでより深く探ろうと思えばしっかりと対象に意識を向けて氣を操り対象全体を内側まで触るように感じとっていく。
氣を広げる技術、氣を操る技術、氣で印象を探る精度それぞれが高い領域まで来ないとできない技だ。
俺だって小さな頃から修行してきたが数年かかっている。
半月ほどで身につけられるものじゃないはっなのだが、エドガーは天才だ。
俺の使い方を感じさせたところで自分でできるにはかなり訓練がいると思っていたのだが、エドガーが言った通りちゃんとやっていたのだ。
最初はいつも通り点で探っていたのだが次第に対象全体をくまなく氣で覆うように探っていた。
点でもかなり集中すれば深くまで探って魂は見つけられるのだがエドガーはそれ以上のことをやってのけていた。
まだ色々すっ飛ばしているので甘いところはあるが使い熟す域まで達していると思う。
これなら闘氣を纏う技術もすぐに身につきそうだ。
「エドガーがやってた事は氣の技術でも相当レベルの高い事だ、普通こんな短期間で身につけられるものじゃないぞ、誇っていい」
「ほんとか、へへへ、俺凄えなー」
「本当に、教え甲斐があるな」
「タイガのおかげだぜ!」
まだまだ常に氣を読む技術などは全然なのだが、気配を探るなどもできそうである。
そろそろ山に放り込むか。
聖女の件片付いたら連れて行こう。
「それじゃ、ここの奴ら全員の魂を探ってみろ」
「おう!」
エドガーは1人ずつに意識を集中させていく。
俺のように広範囲一気にとはいかないようだが、1人目よりも早く魂を見つけて次のものへと意識を向けていく。人数こなす毎にどんどん早さが上がっていく。
中にはエドガーの意識に反応してやりづらそうにしてるやつもいる。
氣を向けられると相手も何となく分かってしまうので、感覚が鋭いものならエドガーから見られているとはっきり自覚できる。
この辺りも印象を誤魔化せる技術もあるので改善できる。
気配の隠し方の延長だ。
山に放り込めば身につくだろう。
「んん?」
「分かったか?」
「なんか、魂の揺れ動き方が変というか、凄い違和感がある奴がいる」
「それが聖女に魂歪まされた奴だな」
「うわーこりゃ確かに酷いぜ。あり方が変わってる感じがする」
エドガーの言う通り魂を歪ませられたら本人の意志関係なく聖女を崇拝せざるを得なくなるのだ。その人のあり方が変えられたと言っていい。
使用が禁止されている隷属の魔法と同じようなものだ。
「エドガーも呪われたやつ見つけられたし、スズナに頼まれたやつ手伝ってくれよ」
「おう、いいぞ!数多いもんな」
「呪われた魂の印象を感じ取れたら早いから、俺が広く氣を探ってるやり方もわかるだろ、それの練習もかねてやってみろ」
「分かったぜ!」
エドガーもいい感じに仕事に巻き込めたし明日中に300人はいけるだろう。
あとはトレイとモーガンの頑張り次第だ。
「あれ、トレイとモーガンは?」
「引き継ぎしてくるってさ、昼までには戻るから中庭で待っててくれってさ」
「ああ、教皇調査のやつか」
「後これ」
「腕章?」
エドガーから腕章を受け取ると兵士団のマークが描かれている。
「協力者としてわかるようにする為のものだってさ」
「成程」
既にエドガーの左腕には腕章がつけてある。
腕が太いのでキツそうだ。
俺は肩まで入りそうにないな。
腕章には袖を通さずに上着に止めた。
なんかみっともないな。
とりあえずそのままで中庭まで移動すると、非番の兵士が数名剣の稽古を行っていた。
しばらくエドガーに稽古付けれてないからな俺たちも木剣借りて打ち合いでもするかな。
とその前に。
「エドガーあいつの魂見れるか?
俺の魂みた時と同じような輝きや熱を探す感じで」
魂はなにも知らない状態から氣で探すと難しいが。印象を知っていると探しやすい。
それでも人の深くまで探らないといけないのでそこそこ氣の練度は必要だ。
俺はエドガーの意識を許していたのですんなりと氣で深く探ることができたが、普通はかなりの慣れが必要になってくる。
まあエドガーならなんか大丈夫な気がする。
「離れてるとどうかな、やってみるぜ」
エドガーは素振りをしている兵士1人に意識を集中する。
まだ少し時間がかかりそうか。
エドガーを待つ間は兵士の訓練を眺めるが、単調な素振りや型の稽古でも見ていて飽きる事はない。
兵士の逞しい体の動きなど見どころもあるのだが、何も考えずボーと見ているだけでも暇が潰れる。
「見つけた!」
5分程だろうか、エドガーが魂を見つける事に成功したようだ。
思ってたより早いな。
「めちゃくちゃ氣の精度が上がったな」
「朝の氣の鍛錬でタイガの氣の使い方感じさせてくれてるだろ。あれのお陰で氣の使い方がはっきりつかめた気がする。
印象の捉え方もだし、氣で探る時タイガは中身まで撫で回すようにベタベタ触れてるだろ。あれでかなりはっきり印象掴めるようになった」
氣を読む鍛錬は最初は点から始まりその点を徐々に大きくしていき次第に空間にしていく。
それでも表面上の印象しか捉えられないのでより深く探ろうと思えばしっかりと対象に意識を向けて氣を操り対象全体を内側まで触るように感じとっていく。
氣を広げる技術、氣を操る技術、氣で印象を探る精度それぞれが高い領域まで来ないとできない技だ。
俺だって小さな頃から修行してきたが数年かかっている。
半月ほどで身につけられるものじゃないはっなのだが、エドガーは天才だ。
俺の使い方を感じさせたところで自分でできるにはかなり訓練がいると思っていたのだが、エドガーが言った通りちゃんとやっていたのだ。
最初はいつも通り点で探っていたのだが次第に対象全体をくまなく氣で覆うように探っていた。
点でもかなり集中すれば深くまで探って魂は見つけられるのだがエドガーはそれ以上のことをやってのけていた。
まだ色々すっ飛ばしているので甘いところはあるが使い熟す域まで達していると思う。
これなら闘氣を纏う技術もすぐに身につきそうだ。
「エドガーがやってた事は氣の技術でも相当レベルの高い事だ、普通こんな短期間で身につけられるものじゃないぞ、誇っていい」
「ほんとか、へへへ、俺凄えなー」
「本当に、教え甲斐があるな」
「タイガのおかげだぜ!」
まだまだ常に氣を読む技術などは全然なのだが、気配を探るなどもできそうである。
そろそろ山に放り込むか。
聖女の件片付いたら連れて行こう。
「それじゃ、ここの奴ら全員の魂を探ってみろ」
「おう!」
エドガーは1人ずつに意識を集中させていく。
俺のように広範囲一気にとはいかないようだが、1人目よりも早く魂を見つけて次のものへと意識を向けていく。人数こなす毎にどんどん早さが上がっていく。
中にはエドガーの意識に反応してやりづらそうにしてるやつもいる。
氣を向けられると相手も何となく分かってしまうので、感覚が鋭いものならエドガーから見られているとはっきり自覚できる。
この辺りも印象を誤魔化せる技術もあるので改善できる。
気配の隠し方の延長だ。
山に放り込めば身につくだろう。
「んん?」
「分かったか?」
「なんか、魂の揺れ動き方が変というか、凄い違和感がある奴がいる」
「それが聖女に魂歪まされた奴だな」
「うわーこりゃ確かに酷いぜ。あり方が変わってる感じがする」
エドガーの言う通り魂を歪ませられたら本人の意志関係なく聖女を崇拝せざるを得なくなるのだ。その人のあり方が変えられたと言っていい。
使用が禁止されている隷属の魔法と同じようなものだ。
「エドガーも呪われたやつ見つけられたし、スズナに頼まれたやつ手伝ってくれよ」
「おう、いいぞ!数多いもんな」
「呪われた魂の印象を感じ取れたら早いから、俺が広く氣を探ってるやり方もわかるだろ、それの練習もかねてやってみろ」
「分かったぜ!」
エドガーもいい感じに仕事に巻き込めたし明日中に300人はいけるだろう。
あとはトレイとモーガンの頑張り次第だ。
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