黄昏一番星

更科二八

文字の大きさ
上 下
155 / 269
1章 呪いの女

154話 鳩屋

しおりを挟む
俺たちの前には一軒の娼館。
名前は鳩屋。

ガグに教えてもらった店だ。
ここが今日の決戦の地。
娼妓が空いていればだが。

一瞬店を見上げた後入口を潜る。
「おや、でかいのが来たねえ。いらっしゃいませ。うちはでかい種族でも歓迎さ」
店に入ると少し年老いた犬獣人の女性に迎えられた。元は娼妓なのだろうか、整った顔立ちで上品さがあり美人(美犬)だ。
獣人の女性は発情期以外は妊娠しにくいため娼妓として重宝されていて体を売っている者は多い。

「ああ、ガグってオーガの男に勧められて来たんだ」
「ああ、あの兄ちゃんかい。うちの子の覚えもいいよ。でも最近は見てないねぇ、会ったら待ってるよって伝えておくれ」
「ああ。それで、1人ずつ一晩頼めるか。特大でもいける奴がいいんだが」
「それならいい子がちょうど2人空いてるんだけどね、残念ながら片方男だね」

そうかー男か。
まあ俺は当然問題なしだ!
エドガーをみると緊張した面持ちだ。

「男もいいもんだぞ」
「え!!俺が男と!?」
「それは運で決めようか、どうだやるか?」
「・・・・やれる」

少しの沈黙の後エドガーは答えた。
なんとなくそう答える予感はしてた。

「と言う事だ。俺らはどちらでもいい」
「ははは、面白いねあんた達。じゃあうちの子らにもあんた達の事は伝えずに部屋に来させるよ。あんた達は初めてだから2人で一晩2万4千だ」
一晩の金額としては少し高いぐらい。
初めてだからと強調されたのはまけてくれたのだろうから普通はもっとするようだ。
高級な店だ、相手にも期待ができる。

言われた通り俺が金を払うと奉公人の男が部屋へと案内してくれた。
俺とエドガーは隣同士の部屋だ。

「そんじゃエドガー、楽しんでこいよ」
「おう、タイガもな」
ここからはお互いそれぞれの戦いだ。
頑張れよエドガー。

部屋に入るとベッドの横の壁に付けられた明かりの魔道具がぼんやりと部屋を照らしていた。
6畳ほどの部屋には大きいベッドとサイドテーブル、その上には水差しとトレーの上に逆さに置かれた2つの木のコップ。
水差しは水の出る魔道具のようだ。

いよいよだと期待が高まる。
男と女どちらが来てもしっかりと抱いてやろう。
ただ欲をいえば俺は今は女を抱きたい。
昨日示せなかった俺の男気は女に向けてやりたい。

それと少しエドガーが男を抱く事に期待している。
女を抱くと意気込んできたら男だったとか面白いじゃないか。
俺も最初は男だったし、エドガーも何となくだか男とするのに抵抗が無さそうな気がする。
昨晩は俺と遊んだし。

エドガーはどう男を示して来るのだろうか。
明日の朝一皮剥けたエドガーに合うのが楽しみだ。
あいつは既にズル剥けだがな。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

保健室の秘密...

とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。 吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。 吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。 僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。 そんな吉田さんには、ある噂があった。 「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」 それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

性転換マッサージ

廣瀬純一
SF
性転換マッサージに通う人々の話

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

体育教師に目を付けられ、理不尽な体罰を受ける女の子

恩知らずなわんこ
現代文学
入学したばかりの女の子が体育の先生から理不尽な体罰をされてしまうお話です。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

ぽっちゃりOLが幼馴染みにマッサージと称してエロいことをされる話

よしゆき
恋愛
純粋にマッサージをしてくれていると思っているぽっちゃりOLが、下心しかない幼馴染みにマッサージをしてもらう話。

処理中です...