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1章 呪いの女
148話 タイガの過去-情けない初めて
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さて話を戻そう。
「俺が鬼の魔物としての力があるのはわかったと思うから話を戻すぞ。
つまり俺が魔物にならないように鬼族の中だけで育てようとしたわけだ。
結果は今この通り、俺は食人衝動を知らないまま大人になれて人として生きていけている」
「よかったな!」
「そうだな、この事がわかったのは俺が故郷を出て魔法学園で調べたからなんだけどな。家族や村の鬼たちには感謝してる。
そんな訳で鬼の村に移った俺は5歳の頃までは母ちゃんが面倒見ててくれて平和だったと思う。全然覚えてないけどな。
またちょっと話逸れるがこの鬼の村ってのは、母ちゃんが親父と会う前に、爺ちゃん達や他強い鬼を大勢集めて国落としをしようと暴れてたらしくてな。親父が1人で倒したらしいんだが、その生き残りでも特に危なっかしい奴らを一所に集めて軟禁しておく為の村だったんだ」
「タイガの両親なんか凄い馴れ初めなんじゃないか?」
「だよな、親父の一目惚れだったらしいぞ。1人で全員倒して結婚しろと迫ったらしいぞ。その男気に母ちゃんも惚れたらしい。かっけえよな」
「確かにかっけえ!」
規格外な親父らしいと思うが、鬼の中でも特に恐れられていた母ちゃんに臆する事なく求婚するのだから鬼以上に男らしいと思う。
将軍の補佐であり軍隊を取り仕切っていた凄い地位の高い人物なのに、そんな人物が国を落とそうと行動した女と結婚することについて、将軍でさえ異を唱えられなかったらしい。
本当かっこいい。今からしようとしている話よりもこの話の方が面白いと思う。
「話を戻して、5歳の頃だが、俺がもう1人でもできることが増えて手がかからなくなったからだと思うが、母ちゃんが村を出て行った。後から聞いたけど親父と離れるのが辛かったらしい。なんだかんだ親父と母ちゃんめちゃくちゃ仲良かったからな。
そんで唯一の女が出ていって男だけの村になったわけだが、母ちゃんが出てった夜には村をあげて大宴会をしてたのを覚えてる。相当母ちゃんが怖かったらしい。俺は母ちゃんがいなくなってめちゃくちゃ不安だった。
そんな感じてしばらく不安がって過ごしてたら村の奴に相当馬鹿にされて。母ちゃんにビビってたくせに。そんで俺はムカついて食って掛かったが、それはもう戦いなんて微塵も知らないガキだから逆にボコボコにされた上で犯された。
これが初めて、情けない話だろ」
「・・・・・情けないというかエグいぞ」
「弱い奴は犯されて当然というのがその村だ。俺もまあ悔しくて悔しくて今でもしっかり覚えてる。
そんで痛い体引きずって爺ちゃんの家に戻ってその事言ったら弱いてめえが文句を言うなって怒鳴られたな。そんでまた悔しくて爺ちゃんにも食ってかかったらボコされて掘られた。ガキの俺によ、今の俺と同じぐらいあるちんぽを遠慮なくぶちこんできてもう体の中ぐちゃぐちゃで沢山血も吐いて、鬼じゃなければ死んでたがこのぐらいじゃ死なないと分かってるもんだから容赦なかった」
「うわゎ・・・」
エドガードン引きだ。
誰でもそうかもな。
鬼という魔物は非常に回復力が高く、その特性を引き継ぐ鬼族も同じだ。
重症程度ならまず死なず2日もすれば綺麗に治る。四肢がちぎれたって拾って適当につけてもちゃんと繋がる。
確実に殺そうと思うと頭や心臓をしっかりと潰すか胴体の殆どを削るか切断するしかない。
血を飲みまくった魔物の鬼は首だけになっても死ななかったとか言われるから、俺も姉ちゃんの血を飲んだし普通の鬼よりかは耐久力高いかもしれない。
「あの時は2、3日ぐらいは体痛すぎて動けなかったと思う。弱いことがずっと悔しくてこの時にこの村の誰よりも強くなって、俺を馬鹿にした奴は全員同じようにしてやろうと決めた。
そんでまずは勝てるようにならなきゃいけないから勝つまで何度でも挑み続けようと思ったんだ。
動けるようになったら爺ちゃんに稽古つけてもらうように頼んだらあっさりと引き受けてくれた。稽古といっても容赦ないからぼこぼこにされるし、爺ちゃんの発散のためにまた掘られもした。爺ちゃんもぜってえ負かして犯すって決めてたから悔しくても耐えた。
村の手伝いもさせられてたけど、俺はその時になんでも勝負事にして挑むようにした。
村の鬼たちもよくやることだったし俺もそうしたんだ。まあこの頃は全然勝てる事なかったな、負けても良いから勝負をする事に拘っていたんだ。挑まないという事をしたくなかった」
「なんか最初から凄い気合の入った子供だったんだな、というか普通に子供なのに犯すのヤバくないか」
「まあ、やべえよな。でも俺だけじゃなくて他の鬼たちも同士もみんな何かと競ってたし、負けたやつは掘られてたから子供ながらにそうするのが当たり前だと思ってた」
よく覚えていないが、村の鬼たちからそうするように言い聞かされたような気がする。
最初に対抗心出したのは確実に俺の意思なんだろうが結局鬼ってどいつも闘争心の塊だ。
「俺が鬼の魔物としての力があるのはわかったと思うから話を戻すぞ。
つまり俺が魔物にならないように鬼族の中だけで育てようとしたわけだ。
結果は今この通り、俺は食人衝動を知らないまま大人になれて人として生きていけている」
「よかったな!」
「そうだな、この事がわかったのは俺が故郷を出て魔法学園で調べたからなんだけどな。家族や村の鬼たちには感謝してる。
そんな訳で鬼の村に移った俺は5歳の頃までは母ちゃんが面倒見ててくれて平和だったと思う。全然覚えてないけどな。
またちょっと話逸れるがこの鬼の村ってのは、母ちゃんが親父と会う前に、爺ちゃん達や他強い鬼を大勢集めて国落としをしようと暴れてたらしくてな。親父が1人で倒したらしいんだが、その生き残りでも特に危なっかしい奴らを一所に集めて軟禁しておく為の村だったんだ」
「タイガの両親なんか凄い馴れ初めなんじゃないか?」
「だよな、親父の一目惚れだったらしいぞ。1人で全員倒して結婚しろと迫ったらしいぞ。その男気に母ちゃんも惚れたらしい。かっけえよな」
「確かにかっけえ!」
規格外な親父らしいと思うが、鬼の中でも特に恐れられていた母ちゃんに臆する事なく求婚するのだから鬼以上に男らしいと思う。
将軍の補佐であり軍隊を取り仕切っていた凄い地位の高い人物なのに、そんな人物が国を落とそうと行動した女と結婚することについて、将軍でさえ異を唱えられなかったらしい。
本当かっこいい。今からしようとしている話よりもこの話の方が面白いと思う。
「話を戻して、5歳の頃だが、俺がもう1人でもできることが増えて手がかからなくなったからだと思うが、母ちゃんが村を出て行った。後から聞いたけど親父と離れるのが辛かったらしい。なんだかんだ親父と母ちゃんめちゃくちゃ仲良かったからな。
そんで唯一の女が出ていって男だけの村になったわけだが、母ちゃんが出てった夜には村をあげて大宴会をしてたのを覚えてる。相当母ちゃんが怖かったらしい。俺は母ちゃんがいなくなってめちゃくちゃ不安だった。
そんな感じてしばらく不安がって過ごしてたら村の奴に相当馬鹿にされて。母ちゃんにビビってたくせに。そんで俺はムカついて食って掛かったが、それはもう戦いなんて微塵も知らないガキだから逆にボコボコにされた上で犯された。
これが初めて、情けない話だろ」
「・・・・・情けないというかエグいぞ」
「弱い奴は犯されて当然というのがその村だ。俺もまあ悔しくて悔しくて今でもしっかり覚えてる。
そんで痛い体引きずって爺ちゃんの家に戻ってその事言ったら弱いてめえが文句を言うなって怒鳴られたな。そんでまた悔しくて爺ちゃんにも食ってかかったらボコされて掘られた。ガキの俺によ、今の俺と同じぐらいあるちんぽを遠慮なくぶちこんできてもう体の中ぐちゃぐちゃで沢山血も吐いて、鬼じゃなければ死んでたがこのぐらいじゃ死なないと分かってるもんだから容赦なかった」
「うわゎ・・・」
エドガードン引きだ。
誰でもそうかもな。
鬼という魔物は非常に回復力が高く、その特性を引き継ぐ鬼族も同じだ。
重症程度ならまず死なず2日もすれば綺麗に治る。四肢がちぎれたって拾って適当につけてもちゃんと繋がる。
確実に殺そうと思うと頭や心臓をしっかりと潰すか胴体の殆どを削るか切断するしかない。
血を飲みまくった魔物の鬼は首だけになっても死ななかったとか言われるから、俺も姉ちゃんの血を飲んだし普通の鬼よりかは耐久力高いかもしれない。
「あの時は2、3日ぐらいは体痛すぎて動けなかったと思う。弱いことがずっと悔しくてこの時にこの村の誰よりも強くなって、俺を馬鹿にした奴は全員同じようにしてやろうと決めた。
そんでまずは勝てるようにならなきゃいけないから勝つまで何度でも挑み続けようと思ったんだ。
動けるようになったら爺ちゃんに稽古つけてもらうように頼んだらあっさりと引き受けてくれた。稽古といっても容赦ないからぼこぼこにされるし、爺ちゃんの発散のためにまた掘られもした。爺ちゃんもぜってえ負かして犯すって決めてたから悔しくても耐えた。
村の手伝いもさせられてたけど、俺はその時になんでも勝負事にして挑むようにした。
村の鬼たちもよくやることだったし俺もそうしたんだ。まあこの頃は全然勝てる事なかったな、負けても良いから勝負をする事に拘っていたんだ。挑まないという事をしたくなかった」
「なんか最初から凄い気合の入った子供だったんだな、というか普通に子供なのに犯すのヤバくないか」
「まあ、やべえよな。でも俺だけじゃなくて他の鬼たちも同士もみんな何かと競ってたし、負けたやつは掘られてたから子供ながらにそうするのが当たり前だと思ってた」
よく覚えていないが、村の鬼たちからそうするように言い聞かされたような気がする。
最初に対抗心出したのは確実に俺の意思なんだろうが結局鬼ってどいつも闘争心の塊だ。
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