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1章 呪いの女
109話 帰り道
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魔法兵団の詰め所でのやる事は終わりエドガーと2人いつもの兵舎への帰路へついた。
帰りがけにはちゃんと罠の魔法陣の写しを作って渡しておいた。
時刻は夜の1時を回ったところ。
もう周りに出歩く人はおらず、闇の中に浮かぶ薄暗い街灯の灯りを道標に歩く。
エドガーと2人きりの時間だ。
そう思うと何となく気持ちがザワザワするが悪くはない。
「色々あった1日だったな」
エドガーがポツリと漏らす。
「そうだな、解体場にいたのが随分前のようだが今日だもんな」
解体場の風呂入って出た時の気持ちそのままで1日を締めれたら最高だったんだが、またしてもあの切り裂き魔に邪魔されてしまった。
奴隷印があろうが許せん。
指示したやつも然り。
「全く、いい気分でメシ食って終わりだったら最高だったんだけどな」
エドガーも同じ意見だったようで嬉しい。
「あんだけのやつを捕まえたんだから、追っ手があったって、そうすぐには手を出して来ないとは思う。しばらくはゆっくりさせてほしいな」
だなーとエドガーもうんざりとした返事をする。
切り裂き魔のような奴が何人来ようが負ける気はないが、やはり常に警戒しているのも面倒だ。
だいたい何でエドガーが狙われるのかわからん。
エドガー狙ってる奴がわかったらサクッと俺が捕まえよう。
話を変えよう。
せっかく落ち着いたいい時間なんだ。
「住むところも考えないとな」
「なんだかんだ兵舎って便利だよな。
メシはつくし、訓練の場所もあるし」
「メシは飯つきの宿に泊まればが、俺はやっぱりちゃんと家を借りたいぜ」
帰る場所、自分の空間があるっていう安心感は欲しいと思う。
この街に住むと決めたのだから尚更だ。
「なんだかんだ人が周りにいると落ち着かないからな」
「そうそう、1人でまったりとしたいぜ」
「違う意味に聞こえるんだが?」
「それしかないだろ」
「俺はだんだんタイガの事がわかってきたぞ」
「そうか、嫌だったら控えるが」
「いやいや!全然構わないぞ、タイガらしくていいや」
よせやい、また照れるだろうが。
でも俺もわかっててやってるところはある。
エドガーはけっこうムッツリだ。
今日の風呂だってなんだかんだ他の奴らのも見てたしな。
そういうところが楽しいし気が合うと思う。
「2人で住める場所見つかるといいな」
「えっ!」
「2人で仕事するんだからその方が都合いいだろ」
「そうだよな、それにタイガといると楽しいから俺は全然アリだぜ」
本当は仕事なんて建前だ。
俺がエドガーと一緒にいたいだけだ。
その方が楽しいからな。
今だって。
暗い夜道で2人きり。
この時間を大切にするようにゆっくり歩き兵舎へと帰るのだった。
帰りがけにはちゃんと罠の魔法陣の写しを作って渡しておいた。
時刻は夜の1時を回ったところ。
もう周りに出歩く人はおらず、闇の中に浮かぶ薄暗い街灯の灯りを道標に歩く。
エドガーと2人きりの時間だ。
そう思うと何となく気持ちがザワザワするが悪くはない。
「色々あった1日だったな」
エドガーがポツリと漏らす。
「そうだな、解体場にいたのが随分前のようだが今日だもんな」
解体場の風呂入って出た時の気持ちそのままで1日を締めれたら最高だったんだが、またしてもあの切り裂き魔に邪魔されてしまった。
奴隷印があろうが許せん。
指示したやつも然り。
「全く、いい気分でメシ食って終わりだったら最高だったんだけどな」
エドガーも同じ意見だったようで嬉しい。
「あんだけのやつを捕まえたんだから、追っ手があったって、そうすぐには手を出して来ないとは思う。しばらくはゆっくりさせてほしいな」
だなーとエドガーもうんざりとした返事をする。
切り裂き魔のような奴が何人来ようが負ける気はないが、やはり常に警戒しているのも面倒だ。
だいたい何でエドガーが狙われるのかわからん。
エドガー狙ってる奴がわかったらサクッと俺が捕まえよう。
話を変えよう。
せっかく落ち着いたいい時間なんだ。
「住むところも考えないとな」
「なんだかんだ兵舎って便利だよな。
メシはつくし、訓練の場所もあるし」
「メシは飯つきの宿に泊まればが、俺はやっぱりちゃんと家を借りたいぜ」
帰る場所、自分の空間があるっていう安心感は欲しいと思う。
この街に住むと決めたのだから尚更だ。
「なんだかんだ人が周りにいると落ち着かないからな」
「そうそう、1人でまったりとしたいぜ」
「違う意味に聞こえるんだが?」
「それしかないだろ」
「俺はだんだんタイガの事がわかってきたぞ」
「そうか、嫌だったら控えるが」
「いやいや!全然構わないぞ、タイガらしくていいや」
よせやい、また照れるだろうが。
でも俺もわかっててやってるところはある。
エドガーはけっこうムッツリだ。
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そういうところが楽しいし気が合うと思う。
「2人で住める場所見つかるといいな」
「えっ!」
「2人で仕事するんだからその方が都合いいだろ」
「そうだよな、それにタイガといると楽しいから俺は全然アリだぜ」
本当は仕事なんて建前だ。
俺がエドガーと一緒にいたいだけだ。
その方が楽しいからな。
今だって。
暗い夜道で2人きり。
この時間を大切にするようにゆっくり歩き兵舎へと帰るのだった。
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