黄昏一番星

序章 新天地と仲間との出会い

82話 エドガーの状態と今後

兵舎に来て5日目

もうエドガーの体も生活する上では問題なさそうなほど動きを取り戻す事ができた。
昨日は一人で水浴びにもいっていた。
旅人の輪の効果で体は綺麗なまま保たれてはいるのだが、やはりリハビリで体を動かし汗をかけば水浴びをしたくなる。

ただ護衛のモーガンが近くにいたので下までスッキリとは出来なかったようだった。
エドガーの大怪獣がそろそろ心配になるが限界迎えりゃするだろう。

真面目な話で激しい運動にもこれから慣れていこうという事でエドガーも剣の素振りや型の稽古をしていくことになった。
俺と同じ体術に興味があるようだったが、まずは剣をやっておいて絶対損はしないのでそうなった。
でも体操用に体術の動きも少しだけ教えた。

初めて持つ剣が楽しいらしく夢中で振り回しているがだいぶ自由型だ。
今は体の動きを取り戻すためだし自由にするのも良いだろう。
それに型なんかに拘らずともめちゃくちゃ強い奴だっているからな。
エドガーがどうなるのか楽しみだ。

更にエドガーの事だが、こちらは悪い事で魔法が扱えなくなってしまっていた。
俺がエドガーの体内の魔力の流れを変えてしまったからだ。
もともと変身魔法しか使えなかったそうだが、エドガーにとっては仕事する上で重要だったらしく「いよいよ仕事クビだな」と寂しそうにいっていた。

とはいえ魔法が使えないわけではないのだ、使用感が変わって今まで通りとは行かないだけだ。
なんで俺はエドガーに魔法も教えていくつもりでいる。
俺のせいでもあるし。

それに勿体無いのだ。
エドガーの魔力は相当多い。
普通のやつなら精々中級の攻撃魔法が1、2発撃てるぐらいがやっとなところエドガーは上級攻撃魔法を数十発は撃てるだろうポテンシャルがある。
ちなみに俺の方が多い、まだ負けないぞ！

化け物じみた魔力を持っていた姉ちゃんの血をもらったおかげなのだが。
そうじゃなかったらエドガーの半分以下だっただろう。
とにかくエドガーのポテンシャルは眠らせておくには勿体なさすぎるのだ。
面白い魔法をたくさん教えてやろう。
何がいいかな。