黄昏一番星

更科二八

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序章 新天地と仲間との出会い

68話 護衛兵士

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護衛の兵士2人はエドガーとは顔見知りだったらしい。
普人姿のエドガーとだが。
ほんと顔が広い。

「まさか配達屋のエドガーが護衛対象だったとはなー」
「というか獣人だったんだな。言ってくれよー!」
そう言っている護衛2人。

先に話した方が普人族のトレイ。
20代ぐらいで茶髪のショート、175ぐらいの背たけですらっとしている。

もう1人の方は熊獣人のモーガン。ハーフではなく立派な獣人だ。背丈はエドガーよりか少し低い、ガタイはいいが筋肉よりも脂肪の方がやや目立つ。熊っぽいいかつさよりかは愛嬌を感じる。獣人の年齢は分かりづらいがトレイと同じぐらいだろうか。

そいやエドガーの年知らなかったな。
「エドガーって何歳?」
「何だよ急に、25だけど、タイガは?」
「27。」
「そんな変わんないんだな。」

人種によって歳のとり方も寿命も様々なので若く見えても100超えてるとか普通にある。
俺のじいちゃんも200近いのに見た目はおっさんだ。
ちなみに寿命だか普人族は80歳、鬼は500、獣人は200ぐらいだと言われている。
氣や魔力の扱い次第ではこの定かではない。

「俺とモーガンも25っすよ!タメっすね!」
「そうだったんだな、よろしく。迷惑かけるな。」
「噂の切り裂き魔にやられたってな、よく生きてたなー」
「俺たちじゃ頼りないかもしれないけど何かあれば直ぐ叫んで知らせることになってるから、盾ぐらいにはなるっす!」
「いや、できれば危ない事は避けて欲しいけどな・・」
「切り裂き魔ってなんだ?」

始めて聞くワードが出てきたので聞いてみる。

「聞いてないんすね、エドガーみたいにバッサリやられる殺しがこれまで何件も起こってるんすよ。しかもこの街だけじゃなく、他の領地の街とか王都でも。」
「初めての生存者からの情報って事で隊長勇んでたなー」

そうだったんだな、しかし広範囲で?
どういうことなんだ?

「やられたやつに特徴とかあるのか?」
「それも無いって事っすね、商人の娘、娼婦、奴隷、兵士、神官、種族も年齢もバラバラっすね。」
「愉快犯かと思われてたんだけど、エドガー自身が狙われていたってわかったことも大きいねー」
「エドガーなにか恨み買うようなことしたんっすか?」
「いやー普通に仕事してただけだし。遅刻?」
「仕事に3時間遅刻しただけで命狙われるなんて物騒すぎるな?」
「待ち合わせだったら殺したくなるっすね。」
「それなら分かるな。」

しかし切り裂き魔ってあのフードのやつなんだろうがさ、いったい何の目的で・・
そんな会話をした後、トレイは夜の見張りのために就寝。
モーガンにも手伝ってもらいながらエドガーの体を動かす練習をした。
夜には1人で立っていても倒れないようにはなった。

腕も物を掴んで動かす程度はできるが、細かい動きは難しいみたいで1人で食事しようにも手が震えてできなかったから食べさせた。
恥ずかしそうだった。
明日には立ち上がって歩くぐらいまでできそうだ。

寝る前に例の事を聞いてみた。
「そっ、そうっすね・・・俺は個室の洗い場があるからそこで・・・」
「俺は夜中に布団の中でこっそり・・・」
「それバレてるっすよ。」
「えっ!」
「なるほど、だってさエドガー」
「おっ、俺はまだ平気だ!」

ほんとかなーと言う視線を向けつつ夜の見張りのトレイ以外の3人は眠りについた。
明日洗い場使おーっと!
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