黄昏一番星

更科二八

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序章 新天地と仲間との出会い

66話 宿屋を後に

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エドガーにはそのまま椅子に座ってもらって血塗れベッドをやっつけにかかる。

「タイガってなんでもできるんだな。」
「出来る事増やすのは楽しかったからな。ここに来る前は魔法学園で下働きしてたから掃除洗濯はお手のものさ。」
「へー今度その時の事も教えてくれ。」
「ろくな思い出無いけどな!」

作業に取り掛かりエドガーのパンツをやっつけた時のように血の染みをとっていく。
繊細な魔法だがエドガーの蘇生で魔法の精度が格段に上がった気がするので思っていたほど苦労はしなかった。
ベッドはすっかり元通り以上にピカピカに仕上がった。
文句なしの仕上がりだ。
床の血の汚れも掃除の魔法でさっと終わらせる。
俺もいつもの装いに着替えて準備完了。

兵士が迎えに来るまではエドガーの体を動かす手伝いをしながら待った。
ベッドに腰掛けても体を支えられるようにはなった。

足の踏ん張りが効かないようでまだ立てないが確実に元通りに近づいていて嬉しい。
エドガーもだんだん動けるようになる実感があるようで表情も明るい。

宿の主人のグーグさんには部屋を出る事は伝えた。
払っていた分は返してもらった。
俺としては迷惑をかけたのでそのままにしても良かったのだが受け取れないと言われてしまったのでまた飲みに来ると言っておいた。

しばらくしてやってきた兵士と共に宿を出た。
兵士と共に宿を出て馬車に乗り込む様子は何か悪いことをして捕まっているように見えそうだった。
まだ酒場が開いていない時間でよかった。
エドガーの姿は見せたくないので俺の防寒用のローブを被せておぶった。
馬車に揺られる事少しで俺たちは兵士団の兵舎にたどり着いたのだった。
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